南スーダン撤退と森友問題は関係あるわけがない 蓮舫氏のアリバイ批判は、政局しか見えない近視眼的見方 ★(2)八木秀次

2017-03-18 | 政治

南スーダン撤退と森友問題は関係あるわけがない 蓮舫氏のアリバイ批判は近視眼的見方
★(2)
zakzak 2017.03.15.連載:突破する日本
 安倍晋三首相は10日夕方、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している自衛隊施設部隊を、「一定の区切り」として5月末に撤収する方針を表明した。
 この記者会見が、学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池(かごいけ)泰典理事長の記者会見の時間と一部重なった。このため、野党は「何らかのアリバイ作りのように見えてしまう」(民進党の蓮舫代表)だの、「森友隠しではないかとの疑念も感じざるを得ない」(同党の山井和則国対委員長)などと批判していた。
 政局しか見えない近視眼的見方だと感じる。
 撤退方針表明の経緯を、朝日新聞(11日朝刊)が解説している。そもそも、南スーダンPKOへの派遣は民主党の野田佳彦政権時代に始まった。安倍政権はそれを引き継いだ格好だ。政権交代のころから、安倍首相の念頭には「どこで区切りをつけるか」という思いがあった。
 2013年末、現地情勢の悪化が伝えられた。集団的自衛権の行使容認の検討を進めていた時期であり、安倍首相は周囲に「ここで死傷者が出たら、いま進めようとしている政策が一巻の終わりだ」と懸念を漏らした。しかし、この時は「積極的平和主義」を前面に掲げている手前、撤収を断念したという。
 今回の撤収決断のきっかけは昨年7月、南スーダンの首都ジュバで起きた大規模衝突だった。大統領派と前副大統領派が内戦状態に陥り、数百人が死亡した。この時は、国際協力機構(JICA)やNGOの職員が残っており、自衛隊だけ先に撤収させるわけにはいかないとして再び見送られた。だが、「どこかで出口をみつけなければならない」(防衛省幹部)との議論が浮上していた。
 菅義偉官房長官も「昨年9月ごろから今後のあり方をどうすべきかとの問題意識から、国家安全保障会議(NSC)を中心に検討を行ってきた」と、10日の記者会見で述べたという。
 昨年11月、安保関連法に基づく「駆けつけ警護」の任務を自衛隊に付与することを閣議決定した。これによって現地の国連司令部の要請などを受けて、離れた場所で武装勢力に襲われた国連職員らを助けに行くことが可能になった。
 しかし、現地情勢が安定しない中での「駆けつけ警護」は自衛隊員のリスクを高める。政府内では「ひどい緊張状態が続いている」(防衛省幹部)との懸念が浮上し、与党内からも「隊員が1人でも亡くなれば政権は吹っ飛ぶ」(自民党幹部)などの声が上がり始めていた。
 今回の撤退決断は、このような経緯に基づくもので今に始まったことではない。まして森友問題と関係あるわけがない。それとも野党は「自衛隊員の死」を待っているのか。
 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ)
 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

 ◎上記事は[zakzak]からの転載・引用です  

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