豊洲新市場問題ーー政界の名門「石原家」が全滅の危機 「石原慎太郎元都知事 長男 伸晃経済再生担当相 三男 宏高衆院議員」

2016-10-27 | 政治/石原慎太郎
小池氏猛攻で石原兄弟“落選危機” 豊洲疑惑直撃 慎太郎氏、公開聴取ならブランドに傷
zakzak 2016.10.27
 政界の名門「石原家」が全滅の危機を迎えている。豊洲新市場の「盛り土」未実施問題で、石原慎太郎元都知事(84)の権威が失われたうえ、民進党と共産党の「民共連携」によって、長男の伸晃経済再生担当相(59)と、三男の宏高衆院議員(52)の選挙が崖っぷちに立たされているのだ。東京都の小池百合子都知事(64)は近く、慎太郎氏にヒアリングの再要請を行う予定だが、公開聴取となれば「石原ブランド」にとっては致命傷となりそうだ。
 「石原氏(慎太郎氏)にはさらに伺いたいこともあるので、どういう形にするか検討したい」
 小池氏は25日、慎太郎氏への質問書と回答文を公表したことを受け、都庁で記者団にこう語った。厳しい表情には、回答文への「不満・不信感」とともに、「宣戦布告」の意志を感じられた。
 公表された文書によると、慎太郎氏は一連の問題について「このような事態に立ち至っていることについてまことに申し訳なく思う」と記しながら、「記憶にない」「全く分からない」「報告を受けた事実はない」などと書き連ねている。まさに「ゼロ回答」だ。
 豊洲問題は「食の安全」への信頼を失墜させただけでなく、建設工事の契約や入札にも疑問が浮上している。
 都の「内部統制プロジェクトチーム(PT)」は先週末、「海の森水上競技場」や「豊洲市場」の建設工事で公正性の欠如や不正が疑われるとして、詳しく調査する方針を明らかにした。
 豊洲市場の3施設については、いずれも1社入札で落札率が99%台だったことや、1回目の入札が不調に終わった後に予定価格が6割増加したことが問題視されている。
 小池氏は近く、豊洲問題の「闇」を解明するため、慎太郎氏にヒアリングの再要請を行う方針だ。公開聴取となれば、衆人環視の中で、慎太郎氏がさまざまな疑惑について徹底追及される。築き上げてきた「石原ブランド」に決定的なダメージとなりかねない。
 自民党幹部は「慎太郎氏は当然、豊洲問題の『闇』について知っているだろう。ただ、公開ヒアリングになれば自身の晩節を汚すことになるし、息子たちの選挙にもダメージになる。簡単に応じるわけにはいかない。退くも地獄、進むも地獄。都知事選で最も損をしたのは石原親子だ」と語った。
■息子2人の選挙も厳しい。
 自民党の下村博文幹事長代行は24日、若手勉強会で、次期衆院選で民進党と共産党などの「野党共闘」が成功した場合、「自民党、公明党の議席数が前回より86議席減る」と発言した。
 共産党は各小選挙区で2、3万票を持っており、これが野党統一候補に流れると、選挙の構図は激変する。自民党都連幹部は「東京の1、2回生、それと6000票ぐらいの僅差で勝った議員は、次の選挙で消えかねない。石原兄弟も同じだ」と語った。
 例えば、三男の宏高氏は東京3区(品川区、大田区の一部)が地盤で、前回の2014年衆院選では、11万5623票を獲得して当選した。だが、民共連携が成功した場合、前回の得票数を当てはめると、民進党の松原仁元国家公安委員長は14万5648票(民主党票+共産党票)となり、宏高氏は約3万票もの大差を付けられて小選挙区の議席を失うのだ。
  2014年衆院選 選挙結果
 長男の伸晃氏は東京8区(杉並区)で、14年衆院選で11万6193票を獲得して勝利した。これも民共連携ケースで単純計算すると、民進党候補は11万1136票となり、ほぼ横並びになる。民進党幹部は「知名度がある候補者を立てられれば、伸晃氏にも勝てる」と自信を深める。
 「石原都政時代の闇」と「民共連携」というダブル爆弾が直撃すれば、石原親子は吹っ飛びかねないのではないか。
 政治評論家の浅川博忠氏は「すでに石原ブランドは相当傷が付いた」といい、伸晃、宏高兄弟を待ち受ける次期衆院選をこう見通した。
 「2人は自分の実力で国会議員にのし上がったわけでなく、慎太郎氏のおかげで当選でき、要職に就けた。『親の七光』に頼ってきた政治家は、親の威光が無くなれば弱い。豊洲問題が長引き、民共連携が進めば、両氏とも次期衆院選で小選挙区での当選は難しい。慎太郎氏としては、小池氏が求める公開ヒアリングに出席し、都民・国民の疑問に正々堂々と答えるべきだ。それが『石原ブランド回復』の唯一残された道だろう」

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