寝屋川中1殺害 星野凌斗さん遺体の「ピンク歯」現象 どう判断 山田浩二被告(⇒ 判決 2018/12/19)

2018-12-18 | 死刑/重刑/生命犯

寝屋川中1殺害 「遺体の声」どう判断 求刑は死刑
  2018/12/17(月) 19:18配信 毎日新聞 
 大阪府寝屋川市の中学1年の男女2人を2015年8月に殺害したとして、殺人罪に問われた山田浩二被告(48)の判決が19日、大阪地裁(浅香竜太裁判長)で言い渡される。死刑が求刑されたが、大きな争点となっているのが男子生徒の死因だ。首を圧迫して殺害したとする検察側に対し、弁護側は体調不良で急死したと主張。窒息死などの特徴とされる、歯がピンクに変色する現象が確認されており、裁判員らが「遺体の声」をどう判断するか注目される。
 起訴状によると、山田被告は8月13日、星野凌斗(りょうと)さん(当時12歳)と平田奈津美さん(同13歳)の首を圧迫するなどして窒息死させたとされる。目撃証言や自供などの直接的な証拠はなく、検察側は殺害場所などを特定できていない。
  星野さんの遺体は真夏に8日間、屋外に放置されたため損傷が激しく、大阪府警の司法解剖では死因は分からなかった。しかし検察側は、新たに複数の法医学者へ鑑定を依頼。そこで着目したのが、ピンクに変わった歯だった。
  法廷では、この「ピンク歯(し)」と呼ばれる現象を20年以上研究する池田典昭・九州大大学院教授が、そのメカニズムを証言。死亡する際、頭部に血がたまる▽湿度が高く気温が一定▽死後1週間以上放置される――という条件が重なった場合に表れるという。
  頭部に血がたまるのは、首の圧迫か、死後に逆さづりの体勢にされるかのいずれか。星野さんの遺体は平地に横たわった状態だったため、池田教授は首の圧迫による窒息死と結論付けた。頭の骨にも同様の変色がみられ、別の法医学者も窒息死の可能性が高いと証言した。
  一方、山田被告は「(星野さんは)車内で大量の汗をかいて震え、動かなくなった」と述べ、弁護側は熱中症などの体調不良が死因と主張。遺体は腕を下にした横向きの状態だったため、頭が下がって頭部に血がたまったなどと反論し、無罪を主張した。
  平田さんについて、弁護側は「静かにさせようと口を押さえた際に手が首に触れただけ」と殺意を否認し、傷害致死罪の適用にとどまるとした。発達障害の影響で心神耗弱の状態だったとも訴え、懲役12年が相当と主張している。【遠藤浩二】
 最終更新:12/17(月) 19:57 毎日新聞

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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焦点は死因、責任能力の判断 大阪・寝屋川中1殺害 19日判決
2018.12.18 05:00|
 平成27年8月に大阪府寝屋川市の中学1年、平田奈津美さん=当時(13)=と同級生の星野凌斗(りょうと)さん=同(12)=が殺害された事件で、2人への殺人罪に問われた山田浩二被告(48)の裁判員裁判の判決公判が19日午後、大阪地裁(浅香竜太裁判長)で開かれる。自供や目撃証言など殺害を裏付ける直接証拠のない中、検察側は死刑を求刑。弁護側は一部無罪や傷害致死罪を主張する。法廷で示された状況証拠や専門家の証言を、市民から選ばれた裁判員らがどう評価するか、注目される。(矢田幸己)
■死因から完全対立
 最大の争点は、山田被告が2人の殺害に及んだかどうか。このうち検察側と弁護側で、死因から殺意の有無まで主張が完全に相反しているのが、星野さんの事件だ。
 星野さんの遺体は、発見されるまで、大阪府柏原市の竹林で1週間以上放置されていた。一部白骨化し、司法解剖でも死因は特定されなかった。
 弁護側は公判で、星野さんが急病や熱中症で死亡した可能性が否定できないと強調。山田被告も被告人質問で「車に乗せた後、汗をかいて震えだし、息をしなくなった」と供述し、星野さんの死亡には関与が極めて薄いとの立場を示して無罪を主張した。
 これに対し検察側は、星野さんの遺体写真などを鑑定した医師2人の証言を基に、「首を圧迫して殺害したことは明らか」と断言する。
 星野さんの歯や頭蓋骨は変色していたが、いずれも首が圧迫された際によくみられる所見だとし、死因は「窒息死」であり「強い力で数分間首を絞め続ける意思がなければ窒息死に至らない」と述べ、殺意は認定できると訴えた。
■パニックだったか
 一方、平田さんの事件では、弁護側は「平田さんに大声を出されたため口をふさいでいるうち、手が首にずれ、急に動かなくなった」と主張。死亡には関与したかもしれないが、殺人の故意はなく傷害致死罪にとどまるとした。
 さらに、山田被告は事件当時、相手の気持ちをくみ取れないといった対人関係が苦手な発達障害「自閉スペクトラム症」(ASD)の影響で、大声を出されて極度のパニック状態に陥ったと強調。「行動制御能力を著しく欠いており、心神耗弱状態だった」として刑事責任能力の程度も争い、量刑は懲役12年が相当だと述べた。
 公判では、山田被告との面接を20回行うなどした精神科医が出廷。ASDの特徴こそみられるが、直接影響したのは攻撃性といった「人格の偏り」と証言した。
 検察側は、山田被告が事件前後に「DNA鑑定」などとスマートフォンで検索していたことなどを挙げ、パニック状態だったという弁護側の見解を否定。精神科医の証言も合わせて刑事責任能力に問題はないとし、「(星野さん殺害の)口封じで平田さんを殺害した」と結論づけた。
■専門家証言の評価
 近畿大の辻本典央(のりお)教授(刑事訴訟法)は「死因をどう判断するかがポイントになる」とした上で、「専門家の証言がある中、それを覆すだけの合理的な理由があるかどうか。死因についての専門家の証言が採用されるならば、裁判員の心証も有罪に近づくのではないか」とみる。
 2人の中学生は殺害されたのか、その実行犯は山田被告なのか。当時の刑事責任能力の程度は-。直接証拠の乏しい中、事実認定や死刑が相当かどうかの量刑判断も下す裁判員は、重く、難しい判断を迫られる。

 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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◇ 大阪寝屋川 中1男女殺害事件 山田浩二被告「自分が2人を死なせた」NHK NEWS 2018/10/12

◇ 大阪寝屋川 中1男女殺害事件 黙秘の山田浩二被告が初めて語った事実と長文の手紙 NHK NEWS 2018/10/12 

【高槻 殺害】寝屋川中1.平田奈津美さん、外泊重ねた事情…
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