12月8日8時0分配信 産経新聞
死刑を執行された死刑囚の名前を法務省が初めて発表した7日、鳩山邦夫法相は衆院法務委員会で死刑執行者の犯罪事実を読み上げたり、会見では福田康夫首相に執行前に報告していたことを“告白”したり。法務省にとって歴史的な公表が行われた日、法相の対応もまた異例だった。
死刑執行が発表された午前11時15分、鳩山法相は衆院法務委員会に出席中。やがて情報が入り、委員の一人が確認すると、執行した事実を報告した。その後も「委員会がなければ私自身が記者発表するつもりだった」と述べたり、執行された3死刑囚の犯罪事実を記した文書を逐一読み上げるなど、委員会は一時、死刑執行についての記者会見場のような雰囲気となった。
7日午後に法務省で開いた会見では、死刑執行前に福田首相に報告した際のやり取りを公開。「私の決断で公表いたします。よろしいでしょうか」と問いかけると、福田首相は「分かりました。やはり被害者の遺族というものの立場をこれから重視するということでもありますからね」と答えたという。
公表の決断について「今しばらく状況を見ようかと非常に迷った」と述べ、執行に関しては「楽な決断ではなかったが、法務大臣の責任で行った」と語った。
一方、死刑廃止議員連盟など数団体は同日夕に会見。執行を強く批判したが、情報公開は「このような形で名前を公表することはある意味前進」と評価する声も聞かれた。
最終更新:12月8日8時0分
-------------------------