山口県光市母子殺害事件差し戻し審

2007-05-28 | 日録

春霞さんのブログから、拙ホームページ http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/ を更新した。

「光市の母子殺害事件~差し戻し控訴審」(↓抜粋)

【弁護人は、被告人の利益・権利のために誠実に、献身的に最善を尽くさなくてはなりません。弁護人の任務としてはこのような誠実義務があるのです。
 被告人のために献身的に最善を尽くすとは、被告人が自白していても有利な情状のすべてを顕出し、否認している場合には無罪に結びつく全事実を明らかにして、必要な法律論をも展開することを意味します(佐藤博史「刑事弁護の技術と倫理」(2007年、有斐閣)25頁)。
 もし、本村さんが「不信」を抱かないような主張をするとなると、弁護人は誠実義務違反となってしまいます。安田弁護士らは、被害者遺族の弁護人ではないのですから、本村さんが「不信」を抱かないような主張にとどめるべきではないのです。
 本村さんの感情はともかく、本村さんは、弁護人には誠実義務があるという弁護人の任務についての理解に欠けており、ひいては刑事弁護人は被告人の利益を擁護する存在であるという裁判制度についての理解が欠けているように感じられます。】

 春霞さんのコメント(21人から成る弁護団・傷害致死罪)は、全面的に正しい。しかし、正当な「刑事弁護の技術と倫理」を駆使しても(駆使するなら)、事件当時僅か18歳だったこの被告人を救うことは一層困難だろう。少年法の改悪・被害者参加制度・刑罰化・・・気分が滅入ってならない。こういうときはピアノでも弾くしか、気散じの方法は無い。


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