現職裁判官が逮捕されたのは極めて遺憾

2008-05-22 | 社会

<ストーカー>宇都宮地裁判事を逮捕 山梨県警
(毎日新聞 - 05月21日 22:12

 20代の女性にストーカー行為をしたとして、山梨県警生活安全企画課は21日、東京都文京区千石3、宇都宮地裁判事、下山芳晴容疑者(55)をストーカー規制法違反容疑で逮捕した。同地裁によると、女性は裁判所職員という。
 調べでは、下山容疑者は甲府地家裁都留支部長だった08年2月19日~3月19日、山梨県内の女性の携帯電話に「今度いつ会えるかなあ」などのメールを匿名でインターネットカフェなどのパソコンから十数回送信し、女性に不安を与える行為をした疑い。恋愛感情が受け入れられず恨んでいたらしい。
 女性は3月18日に県警に相談、4月10日に告訴していた。下山容疑者は5月21日、県警の要請に基づき出頭した。県警は同法に基づく警告は出していなかった。県警は容疑の認否については明らかにしていない。
 下山容疑者は1981年、司法試験に合格後、浦和地裁(現さいたま地裁)や東京地裁などを経て、甲府地家裁都留支部に04年4月~08年3月まで勤務していた。
 宇都宮地裁によると、下山容疑者は4月3日、宇都宮地家裁足利支部長に着任。しかし、4月10日、東京高裁から宇都宮地裁に、女性が被害を訴えたと連絡があった。西岡清一郎地裁所長は同日、下山容疑者を地裁に呼んで事情を聴き、同日以降、自宅待機とした。その後、自宅待機のまま支部長職にとどめ続けるのは難しいと判断して23日、地裁第2民事部付に異動させた。
 西岡所長は会見で「現職の裁判官が逮捕されたのは極めて遺憾。捜査状況を見ながら厳正に処分する」と話した。【藤野基文、曹美河、吉村周平】

 ◇現職逮捕3人目 最高裁が「遺憾」
 最高裁によると、現職裁判官の逮捕は3例目とみられる。81年に破産管財人からの収賄容疑で逮捕された東京地裁判事補(起訴猶予)と、01年に少女を買春するなどした児童買春禁止法違反容疑で逮捕された東京高裁判事(有罪確定)は、いずれも裁判官弾劾法により罷免されている。
 最高裁の大谷直人・人事局長は「現職裁判官が逮捕されたのは極めて遺憾。処分については捜査状況も見ながら、厳正に対処したい」とのコメントを出した。【北村和巳】

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侮辱メール十数回、宇都宮地裁判事をストーカー容疑で逮捕
(読売新聞 - 05月21日 18:58)
 山梨県警は21日、宇都宮地裁判事下山芳晴容疑者(55)(東京都文京区千石3)をストーカー規制法違反容疑で逮捕した。
 発表などによると、下山容疑者は甲府地家裁都留支部長だった2月19日~3月19日、山梨県に住む20歳代の裁判所職員の女性に対する恋愛感情が満たされないことを恨みに思い、女性の携帯電話に「今度いつ会えるかなぁ」「今何してるの」と面会を迫るメールや、女性を侮辱する内容のメールを十数回にわたって送り付けた疑い。
 下山容疑者は午後9時ごろ以降、自宅やインターネットカフェのパソコンから、匿名で使える「フリーメール」のアドレスを使って送っていた。
 下山容疑者は1984年、浦和地裁判事補として任官。東京地裁判事などを経て、2004年4月から都留支部長を務め、今年4月1日付で宇都宮地家裁足利支部長となった。
 女性が3月18日、「知らない人からメールがくる」と県警に相談。4月10日に告訴した。女性が被害を訴えているという連絡が東京高裁からあったため、宇都宮地裁は下山容疑者を同日から自宅待機としていた。同23日付で宇都宮地裁判事に異動させていた。県警はストーカー規制法に基づく警告はしなかった。
 下山容疑者は地裁都留支部で、スナックの女性を侮辱したとして、山梨県大月市議に30万円の慰謝料の支払いを命じる判決を言い渡している。
 また、女子児童にわいせつな言葉をかけた男の判決で、「女児に与えた不安は甚大」と述べている。
 宇都宮地裁の西岡清一郎所長は記者会見で、「現職の裁判官が逮捕されたのは極めて遺憾。処分は捜査状況を見ながら厳正に対処する」と話した。


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