中日新聞 2015年6月29日 22時18分
三重2人強殺事件の死刑囚が2度目の再審請求
三重県で1994年に男性2人が射殺され預金1200万円が引き出された事件で、強盗殺人罪などで死刑判決が確定した同県松阪市の元会社役員浜川邦彦死刑囚(55)が29日、津地裁に2度目の再審請求を申し立てた。
津市で会見した伊藤誠基・主任弁護人は、被害者の遺体を埋める作業について、「重機の操作経験がない浜川死刑囚が、裁判所が認定した13分間に行うのは不可能だった」とする新たな実験結果を新証拠に提出したと明かした。
確定判決によると、浜川死刑囚は金東錫受刑者(55)=強盗殺人罪などで無期懲役が確定=と共謀し、同県伊勢市の真珠販売業高木功さん=当時(63)=ら2人を相次いで射殺。浜川死刑囚が高木さんの遺体を津市内の造成地に重機を使って埋めた。
再現実験では、重機の操作経験のない男性が、遺体が見つかったのと同じ、深さ3メートルの穴を埋め戻すのに18~29分かかった。
弁護団は、事件前後のアリバイなどから、作業が13分より長くかかれば浜川死刑囚に犯行可能な時間帯はなく、「少なくとも死体遺棄について犯罪の証明は尽くされていない」と主張している。
浜川死刑囚は95年に逮捕され、一貫して容疑を否認。一審津地裁は金受刑者の供述から浜川死刑囚を実行犯と判断し、死刑を言い渡した。名古屋高裁もこれを支持、最高裁で2007年に確定した。弁護団が09年に1度目の再審請求をしたが、最高裁は昨年2月に特別抗告を退けている。
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産経WEST2015.6.29 22:16更新
浜川死刑囚が再審請求 三重の男性2人射殺
三重県で平成6年7~11月、男性2人を射殺、遺体を造成地に遺棄したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定した浜川邦彦死刑囚(55)が29日、「パワーショベルの操作経験がなく、確定判決で示された時間内に遺体を埋めるのは不可能だった」として津地裁に裁判のやり直し(再審)を請求した。
浜川死刑囚の再審請求は2度目。1度目は最高裁が昨年2月に特別抗告を棄却している。
確定判決では、浜川死刑囚が6年11月、殺害した男性=当時(63)=の遺体を遺棄した際、その前後の防犯カメラに写った時間帯などから、パワーショベルを使って13分程度で遺体を埋めていたと認定した。
一方、弁護団が、操作経験がない男性3人にパワーショベルで遺体が遺棄された穴と同じ大きさの穴を埋め戻す実験をすると、18分以上かかることが判明したという。
弁護団の伊藤誠基団長は「新証拠は原判決に疑問を突き付け、アリバイをいっそう明確にするものだ。これを突破口にして再審を勝ち取りたい」と話している。
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◇ 浜川邦彦死刑囚が21日、津地裁に再審請求する。拳銃、浜川死刑囚の手には渡っていなかった筈 2009-08-20
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