「一帯一路」国際会議声明案 中国主導の国際秩序作る思惑
NHK NEWS WEB 2017/5月6日 12時00分
中国政府は、巨大経済圏構想「一帯一路」をテーマにした初の国際会議を今月中旬、北京で開催し、最終日に発表する共同声明では、中国からヨーロッパに至る数多くの国々のつながりを密接にしていく方針を確認することにしていて、中国主導の国際秩序を作ろうという強い思惑がうかがえます。
「一帯一路」は習近平国家主席が提唱したアジアとヨーロッパをつなぐ巨大な経済圏構想で、中国政府はこれをテーマにした初の国際会議「一帯一路フォーラム」を今月14日から2日間、北京で開催します。
会議にはロシアのプーチン大統領ら28か国の首脳などが出席し、最終日に共同声明を発表する予定です。
NHKが入手した声明の草案によりますと、多国間の貿易体制が逆風に直面しているという現状認識を共有し、貿易や投資の自由化促進と保護貿易主義への反対を表明するとしていて、名指しはしないものの、「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権をけん制しています。
そのうえで、中国からヨーロッパに至る数多くの国々の間で貿易やインフラ投資を拡大し、つながりを密接にしていく方針を確認することにしていて、中国主導の国際秩序を作ろうという習主席の強い思惑がうかがえます。
中国では、ことし後半に5年に1度の共産党大会が予定されていて、今回の会議には、各国の首脳らが北京に集まり習主席の構想に賛同を示すという演出をすることによって、習主席の威信を高める狙いもありそうです。
◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
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