移送直後の自殺、関係者に動揺 家族には「ロスで会おう」
2008年10月11日 20時52分【ロサンゼルス11日共同】
「ロスで会おう」と話していたのに-。ロサンゼルス銃撃事件で逮捕された三浦和義元社長(61)が10日夜(日本時間11日午後)、留置先のロス市警で自殺した。今年2月に逮捕、拘置されていた米自治領サイパンから10日早朝、移送された直後の出来事。突然の事態に関係者は動揺をあらわにした。
三浦元社長の近親者には日本時間11日夕、在ロサンゼルス日本総領事館から元社長の自殺について連絡があった。妻と総領事館が連絡を取り合っているといい、この近親者は「今はそれ以上、お答えできません」と口を閉ざした。
元社長の知人によると、サイパンからロスに移送される直前、元社長はサイパンの収容施設から日本にいる家族と連絡を取り「ロスで会おう」と話していたという。
この知人も、移送直前に電話で「来年初めにロスに行くから」と元社長と約束していたといい、「がっかりです」とため息をついた。
サイパンの弁護人のバーライン氏は元社長の自殺について、共同通信の電話取材に「今は何もコメントできない」とだけ語り、ショックを隠しきれない様子。
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「信じられない」元社長の支援者 突然の連絡に動揺、衝撃…
2008年10月11日 20時57分
三浦和義元社長がロサンゼルス移送直後に自殺したとの連絡を受け、国内の支援者は「信じられない」と一様にショックを受けた様子だった。
関係者によると、三浦元社長の妻は数日中にロスに面会に行く予定だったとされ、突然の悲報に動揺していたという。
「三浦和義氏の逮捕に怒る市民の会」を設立し支援活動を続けてきた客野美喜子さん(56)は「信じられない。ロス移送直前には、みんなで力を合わせて頑張ろうと話していたと聞いており、前兆などまったくなかった」と言葉少な。
逮捕前に三浦元社長とトークイベントを行うなど親しい友人だった放送作家河村シゲルさんは「自らロスで共謀罪と闘うことを決め、胸を張って航空機に乗っていた。あれほど生気に満ちていた人が自殺することなど、ありえない。何が起きたのか検証する必要がある」と訴える。
三浦元社長の妻から電話で知らせを受けた「人権と報道・連絡会」の山際永三事務局長(76)は「もし本当なら日米の両国家に殺されたと言ってもよい。無罪判決が確定した日本人を見放した日本政府の責任は大きい」と憤った。
(共同)
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◇ ロサンゼルス銃撃事件 三浦和義元社長 移送先ロスの留置場で自殺 2008/10/10
◇「三浦元社長は他殺」弁護側の病理学者が結論 ロスでの代理人を務めるマーク・ゲラゴス弁護士 2008/10/19
◇ 三浦和義さんの死・・・日本政府と米当局への込み上げる怒り 〈来栖の独白 2008-10-14〉
◇ 27年目のロス疑惑ー洞爺湖サミットー共謀罪(中日新聞2008/3/7) 「三浦元社長逮捕」の行方2008/6/3
◇ 三浦和義元社長が手記 月刊誌「創」5月号(2008/3月23日付) 逮捕への憤りあらわに
◇ 弘中惇一郎著『無罪請負人』 (2014/4/10初版発行) / 三浦和義氏手記
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