名フィル常任指揮者 ティエリー・フィッシャー氏 来月来名

2008-05-28 | 日録

フィッシャー氏と名フィルの出会いは2006年9月。定期演奏会に招かれて共演し、音楽上の課題を鋭く指摘したことが、今回の就任につながった。フィッシャーさんの話↓

「楽員たちがとても熱心に練習に取り組み、私の求めたことを真剣に受け止める姿勢に大変強い印象を受けた。一体感があり、リズミカルで正確な演奏にも感心した。

 と同時に、柔和さや怒りといった音の表情を生き生きと伝える、表現力をもう少し磨く必要があることに気付いた。私はそれを限界まで高めようと努め、彼らは極めて忠実にこたえてくれた。とてもすばらしいコンサートだった。

 最初は迷った。・・・だが、私の知らない文化、音の表現に出会える、そこには異なる文化の相互作用があるに違いない。その魅力が私をとらえた。熱心に誘っていただいたこともあり、年に3回、各2週間ずつという条件で引き受けることにした。人生においての大きな決断だった。

 柔らかさや激しさを表現する豊かな音色、質感を引き出すことに、まず取り組みたい。

 定期演奏会の選曲は少し異例かもしれない。だが、これまでのイメージから脱皮し、新しい名フィルをつくり出すためだ。〈名フィル今季の通年プログラムは「ツァラトゥストラ・シリーズ。ニーチェの著作から〉

 ♪宣教師だった父の赴任先のザンビアで生まれた。その後に移り住んだコートジボワールも含め、10歳でスイスに帰国するまで幼少期をアフリカに過ごした。そこでのシンプルな生活の中に、音楽家としての原体験があった。生まれ育った小さな村には電気も水もなく、カバとの遭遇に気をつけなければいけないような所だった。父について教会に行くと、鼻にかかったような女性の歌声が聞こえていたイメージが強烈に残っている。その美しさと鮮やかなシャツの色が大好きで、教会に行くのが楽しみだった。歌声は教会中に響き渡り、私に話しかけてきた。とてもいい気持ちになったのを覚えている」(中日新聞 特報より)

https://www.nagoya-phil.or.jp/index.html 


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