ゴーン容疑者逮捕に長期勾留の”記録保持者”鈴木宗男氏「娘の話を出され、へこたれそうになった」
Abema TIMES 2018.12.11 10:00
「ゴーン氏関連のニュースで鈴木宗男さん逮捕時の拘留期間が極端に長いことが紹介されていました。逮捕後たった数日で日本の拘置所の扱いに海外から批判されていることから、精神的にまいる場所だと推測されますが、鈴木宗男さんのその逆境に立ち向かえる原動力は何なのでしょうか?」
6日に放送されたAbemaTV『NewsBAR橋下』に寄せられた視聴者からの質問に、ゲストの鈴木宗男氏が回答した。
まず鈴木氏は拘置所での生活について「畳3枚の部屋と洗面台とトイレがあるだけだった。でも、気持ちを切り替えて、子供の頃に比べたら贅沢だと。子どもの頃は貧乏していて、ご飯は麦5米5で黒かった。おかずもなくて、しょっぱい漬物と味噌汁で食べてた。それが拘置所に行ったら米8麦2の真っ白いご飯(笑)。おかずも2品、3品付くか。もったいないと思うくらい。運動時間も腕立て伏せをして。ここだけの話だけど、30分のところ、刑務官の忖度10分くらい多くやらせてくれた(笑)。みんなは集団で運動するけど、私は誰にも接触させないから、逃げ隠れもできないし、問題ないだろうということだったと思う」と振り返り、検察による取り調べを次のように明かした。
「私は長期勾留の記録保持者。でも、"やましいことはしていない"という気持ちがあったから、負けてたまるかという思いで堂々と闘った。検察に話を合わせればすぐ釈放されるが、嘘をつけばその先の人生はないから。でも、取り調べはガンガン来る。後ろめたい人はそこで妥協するかもしれないが、私は負けちゃいけないと、"何を言うか、作り話"堂々とやった。1回へこたれそうになったのは、当時15歳でカナダに留学していた娘のことを心配していたから、検事も"鈴木宗男は娘に弱い"とわかって、"娘さんもお父さんのことを心配してますよ"なんて言って新聞なんかを見せてくる。見出しに"鈴木貴子"って書いてあるのが見えるから、"見せてくれ"って。でも検察官って意地が悪いから、見せてくれない(笑)。言ってみれば、そういう心理戦で自分の土俵に引っ張り込もうとする」。
橋下氏は「ただ、ルール内だとはいえ、やっぱり400日以上の勾留は長すぎるし、酷いと思う。もちろん裁判で罪が確定すれば刑務所に入るのは当たり前だけど、確定するまではあくまでも推定無罪で、身柄を拘束してはいけない。今回ゴーンさんが逮捕されたことで、そういう日本の刑事手続きがおかしいとフランスなどから批判されている。ただ誤解があるのは、フランスとは仕組みが違っていて、逮捕されるのは数日だけど、その後は予審といって裁判官が警察みたいな役割をするから、1年ぐらい入れられることもあって、拘束は長い。ここのところ読売や日経も検察をヨイショしてそのことを指摘しているが、問題は弁護士の立ち会いだと僕は思う。先進国の場合、必ず取り調べで弁護士が立ち会う。もちろん日本でも面会して打ち合わせはできるけど、取り調べのときに味方がいるのといないのとでは全然違うし、それがないのは野蛮だと思う」と指摘していた。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)
◎上記事は[Abema TIMES]からの転載・引用です *強調(=太字)は来栖
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