西村京太郎さん 死去 2022年3月3日

2022-03-07 | 本/演劇…など

十津川警部役の船越英一郎、西村京太郎さんを悼む「自宅へご挨拶に伺えなかったことが残念」
 2022/3/6 17:34配信 スポーツ報知
 トラベルミステリーの第一人者で「十津川警部」シリーズで知られる作家の西村京太郎(にしむら・きょうたろう、本名矢島喜八郎=やじま・きはちろう)さんが3日午後5時5分、肝臓がんのため神奈川県湯河原町の病院で死去した。91歳。東京都出身。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。喪主は妻瑞枝(みずえ)さん。
 西村さん原作のテレビ東京系のドラマシリーズ「十津川警部の事件簿」で十津川省三警部役を演じたほか、西村さん原作の数々の2時間ドラマにも出演してきた、船越英一郎は所属事務所を通じてコメントを発表。「十津川警部シリーズをはじめ数多の作品でお世話になりました。サスペンスドラマに『トラベルミステリー』というジャンルを確立された偉業のおかげで、今日の私があるといっても過言ではありません。『君の芝居には刑事である前に人間が見える』と言って頂いたお言葉は私の糧であり宝物です。十津川警部を演じさせて頂くにあたりコロナ禍の為、湯河原のご自宅へご挨拶に伺えなかったことが残念でなりません。感謝を込めて、心よりご冥福をお祈り申し上げます」と悼んだ。
 報知新聞社 

最終更新:スポーツ報知

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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〈来栖の独白 2022.3.7 Mon〉
 御死去に際し、弊ブログから過去の西村様関連の記事を読んだ。なんと味わい豊かなお方だろう。胸に迫るものがあった。清孝が西村氏の作品を読んでいたことは、忘れてしまっていた…。


『この道』 西村京太郎 ㊶厳しい船出 2019/9/19 

   


*  『この道』 西村京太郎 ㉜日本占領考 2019/9/7 

 この道 西村京太郎
 2019/9/7 Sat 中日新聞夕刊  ㉜ 日本占領考

 この辺りで、アメリカの(マッカーサーの)日本占領について考えてみたい。最近、日本人の骨抜きを狙った占領政策だとか、独立心のない、戦争の出来ない国にしたという批判があるが、歴史的に見て、さほど悪い占領だったとは思えないのだ。
 それには、二つの理由があったと思う。一つ目はマッカーサーの中に、征服者の他に、解放者の心があったためであり、もう一つは、アメリカが富める国だったためだと思っている。
 征服者だから、日本の指導者たちを逮捕し、戦犯として処刑した。一方、解放者として、内務省を解体し、思想犯を刑務所から釈放した。
 何よりも、日本にとって、幸運だったのは、アメリカという国が、豊かだったことである。第二次大戦で、戦前より戦後の方が、国民の生活水準が上がっているのはアメリカ一国で、あとは全て、下がっているのである。もし、アメリカ以外、例えば、ソ連(ロシア)に占領されていたら、間違いなく、日本再建に使うべき機械や食糧などは、容赦なく、奪い取られていただろう。
 その点、豊かなアメリカは、機械も、食糧も持ち込んできた。特に、私たちの眼(め)に焼きついたのは、ジープだった。四輪駆動で、背の高いアメリカ兵が、足を投げ出すようにして乗り回すのがカッコ良かった。
 救助物資も送ってきたし、まずくはあったが脱脂粉乳も飲めるようになった。あれは、多くの日本人を餓死から救ったのである。天皇を戦犯にはしなかったし、朝鮮戦争では、日本の経済を救ってくれたのである。
 当時一つの小話が、流行した。
 「貧しい小国を豊かにする方法」である。貧しい小国があったら、何か理由をつけて、アメリカに宣戦布告するのだ。アメリカが軍隊を送ってきたら、すぐ降伏して、アメリカに占領させてしまうのだ。
 占領者は、占領した国民の安全と生活を守る義務があるので、それに努力すれば、自然にアメリカに近い生活が出来るようになるという論説である。
 世界が、アメリカに占領された日本を、そんな眼で見ていたということである、うらやましく見られていたのである。

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)


 


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