「別施設襲撃も計画」=殺害方法を謝罪-接見で植松被告・障害者殺傷1年半
時事ドットコムニュース
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害されるなどした事件から26日で1年半となるのを前に、殺人罪などで起訴された植松聖被告(28)が時事通信の取材に応じた。事件当日、神奈川県内の別の障害者施設にも「行くつもりだった」と述べ、二つの施設を立て続けに襲う計画だったことを明らかにした。殺害を正当化する主張に変化はないものの、殺害方法に関して初めて謝罪の言葉も述べた。
植松被告は昨年12月以降、勾留先の横浜拘置支所で複数回、接見に応じた。それまでは接見を断り、手紙のやりとりのみ応じていた。
同被告は事件5カ月前の2016年2月、勤務していた同園の同僚に「重度障害者を殺す」と発言し、退職と同時に措置入院した。この時のことを「自分の考えに自信があった」と振り返り、約2週間の入院期間中から、襲撃に向け「肉体を鍛え準備していた」と話した。
退職直前には衆院議長公邸を訪れ、やまゆり園と同県厚木市の障害者施設の2カ所での犯行を予告する手紙を渡していた。植松被告は「やまゆり園の後に行くつもりだった」と述べ、厚木市の施設も襲撃する計画だったことを明かした。やまゆり園で拘束するつもりだった職員に逃げられたため、「警察が来ると思ったし、結構人数やれたから」と、2カ所目を断念した理由を説明した。
植松聖被告が接見に応じた横浜拘置支所=24日、横浜市港南区
植松被告は現在も「意思疎通できない人は安楽死させるべきだ」と、重度障害者殺害の正当化を続けている。ただ、刃物で刺す行為は安楽死ではないと指摘すると、「申し訳ない。他に方法が思いつかなかった」と述べ、初めて被害者に対する謝罪の言葉を口にした。
裁判では「私が殺したのは人ではない」と、行為の正当性を主張するとした。死刑の可能性については、「(死刑判決なら)『ばか言ってんじゃねえ』と言ってやる」と顔をゆがめ、「僕の中では、懲役20年くらいかな」と語った。
接見時の植松被告は黒のダウンコート姿。伸びた黒髪を後ろで束ね、毛先だけが金髪だった。接見室の出入り時は記者に向けて何度も頭を下げ、終始丁寧な口調で淡々と話し、時折笑顔も見せた。(2018/01/26-07:10)
植松被告、2度目の精神鑑定=公判で責任能力争点か-相模原・障害者殺傷事件
時事ドットコムニュース
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害されるなどした事件。殺人罪などで起訴された植松聖被告(28)は、事件から1年半を経た今も、「重度障害者は安楽死させるべきだ」などと殺害を正当化する主張を続けている。
昨年9月から公判前整理手続きが続けられており、横浜地裁は今月25日までに、2度目の精神鑑定の実施を決定した。裁判では事件当時の刑事責任能力が主な争点になるとみられる。
地裁によると、2度目の鑑定は弁護側が地裁に請求。実施時期や期間は明らかにされていない。
最初の精神鑑定は2016年9月から約5カ月間、横浜地検が鑑定留置して行った。この鑑定で植松被告は、人格障害の一つである「自己愛性パーソナリティー障害」と診断された。結果を受け地検は完全責任能力があったと判断し、17年2月に起訴した。
植松被告は時事通信の接見取材で、地検の鑑定結果について、「自分は質疑応答できるので、責任能力はある」と言及。裁判では殺害行為の正当性を主張したいと話した。ただ、検察側による死刑求刑も予想される中、弁護側は心神耗弱による減刑などを主張する可能性が高いとみられる。(2018/01/26-07:11)
◎上記事は[JIJI.COM]からの転載・引用です
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◇ 不妊手術2700人分資料現存 旧優生保護法、強制被害裏付け (2018/1/26 中日新聞)
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◇ 相模原事件の植松聖被告に接見するたび、社会が全く対応できていない現実に慄然とする 2017/12/14 篠田博之
◇ 脳性マヒ障害者・横田弘の『障害者殺しの思想』 相模原の殺傷事件に向き合うために…いま読むことに意味がある 2016/9/12
◇ 新出生前診断 問われる社会のあり方 陽性確定の9割が中絶 障がい者抹殺思想は相模原事件容疑者だけじゃない 2016/7/20
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