平昌五輪への北朝鮮の参加---南北実務協議続く 2018/1/15 「モランボン楽団」ヒョン・ソンウォル(玄松月)氏

2018-01-15 | 国際/中国/アジア

南北実務協議続く「芸術団」派遣で意見交換か
NHK NEWS WEB 2018/1月15日 19時07分 北朝鮮情勢
 来月9日に開幕するピョンチャンオリンピックへの北朝鮮の参加をめぐって、「芸術団」の派遣に関する韓国と北朝鮮の局長級の実務協議は、開始からおよそ9時間がたった15日午後7時になっても続いており、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の肝いりで結成された女性音楽グループ「モランボン(牡丹峰)楽団」の派遣や、南北合同の音楽公演の開催などについて、意見が交わされていると見られます。
 韓国と北朝鮮は今月9日の閣僚級会談で、来月9日に開幕するピョンチャンオリンピックへの北朝鮮の参加などで合意したことを受けて、軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)の北朝鮮側の施設「統一閣」で、15日午前10時すぎから局長級の実務協議を行っていて、およそ9時間がたった15日午後7時の時点でも続いています。
 協議には、韓国側から文化体育観光省のイ・ウソン(李宇盛)文化芸術政策室長などが、北朝鮮側から文化省のクォン・ヒョッポン芸術公演運営局長などが出席しており、北朝鮮の「芸術団」の派遣をめぐって話し合われています。
 北朝鮮側の代表団には、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の肝いりで結成された女性音楽グループ「モランボン楽団」のヒョン・ソンウォル団長が含まれており、「モランボン楽団」の初めての韓国派遣や、南北合同の音楽公演の開催などについて意見が交わされていると見られます。
 一方、韓国と北朝鮮は15日、選手団の派遣などに関する次官級の実務協議を17日にパンムンジョムで開催することで合意していて、南北間の調整が本格化することになります。
■モランボン楽団とは
 北朝鮮の「モランボン楽団」は、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の肝いりで2012年に結成された女性音楽グループです。
 所属するメンバーの数は公表されていませんが、公演ではピョンヤンの音楽大学を卒業した20人程度のメンバーがステージに立ち、デビュー公演の際はミニスカート姿で、ハリウッド映画のテーマ曲などを演奏して話題になりました。
 「モランボン楽団」は、発射される弾道ミサイルなどの映像をステージ上のスクリーンに映し出す演出で体制を礼賛し、キム委員長への忠誠を呼びかける曲を演奏しており、音楽を通じた宣伝活動の中心的な役割を担っています。
 去年9月には、北朝鮮による6回目の核実験を受けて、国連安全保障理事会で制裁決議が採択された直後から先月にかけて、軍の合唱団などとともにおよそ200回に上る地方での巡回公演を行い、国営メディアがこれを「芸術の爆風」とか「歌爆弾」などと呼んで、体制の引き締めを図りました。
 一方で、「モランボン楽団」は、2015年12月、中国の北京で予定されていた初めての外国公演を、当日になって急きょ中止して帰国し、演奏する曲目やスクリーンに映し出す映像をめぐって、中国側と対立したためだという見方が出ていました。
■ヒョン・ソンウォル氏とは
 北朝鮮の「モランボン楽団」の団長、ヒョン・ソンウォル氏は、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の父、キム・ジョンイル(金正日)総書記が設立した楽団などで歌手を務めた女性です。
 年齢は公表されていませんが40歳前後と見られ、韓国メディアは、ヒョン氏について「キム委員長の元恋人ではないか」などといった臆測を伝えたことがあります。
 2000年代まで歌手として活動したあと、一線を退いたと見られていましたが、2014年に国営メディアがヒョン氏を「モランボン楽団」の団長という肩書で初めて伝え、2015年には楽団のメンバーを率いて中国の北京を訪れました。
 ヒョン氏は、軍服の階級章から「大佐」の肩書もあることがわかっているほか、去年10月に開かれた党の中央委員会総会では中央委員候補に抜てきされており、キム委員長の信頼の厚さをうかがわせています。

 ◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です *強調(太字)は来栖
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「キム(金正恩)の元彼女、ヒョン・ソンウォル(玄松月)は生きている。元気だ。2014/5/16」米紙ロサンゼルス・タイムズ
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韓国が注目する「北朝鮮のマドンナ」―ヒョン・ソンウォル「モランボン楽団」団長
辺真一  | ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
 2018/1/14(日) 21:20
  平昌(ピョンチャン)五輪への北朝鮮の芸術団派遣を巡り明日(15日)、板門店で南北実務者会談が開かれる。
 単なる実務会談だが、北朝鮮側交渉団に元国民的人気歌手である玄松月(ヒョン・ソンウォル=本名はハン・ソンウォル)「モランボン(牡丹峰)楽団」団長が出席することとなり、韓国メディアの注目を浴びている。
 ヒョン・ソンウォルは金正日総書記の肝煎りで1985年に結成され、1990年代に一大ブームを巻き起こしたポップスユニット「ポチョンボ(普天堡)電子楽団」の専属歌手としてデビュー。今から15年前の2003年に歌った「駿馬(しゅんめ)の処女」が大ヒットして一躍トップ歌手として人気を博した。
 訪日歴もあり、1990年代初に来日公演した際に発売された「ポチョンボ電子楽団」の記念公演CDには彼女の歌が5曲含まれている。そのうち4曲が日本の歌で、小柳ルミ子の「瀬戸の花嫁」と森昌子の「おかさん」のほか戦前に流行った「タバコ屋の娘」もあった。
 「ポチョンボ電子楽団」は金総書記死去後の2012年7月6日に後継者の金正恩委員長の発案で「モランボン(牡丹峰)楽団」に名称が変更された。そのことは当時、朝鮮中央放送(2012年7月3日)が「元帥様(金正恩委員長)は将軍様(金正日総書記)が創られたポチョンボ電子楽団を継承した我々式の新たな軽音楽団を自ら結成して下さり、その楽団の名称を将軍様が好きだったモランボンと名付けられた」と伝えたことで明るみとなった。
 一方で「モランボン楽団」の結成は李雪主夫人の進言によるとの説もある。
 「ウナス(銀河水)管弦楽団」(2009年5月結成)の歌手だった李雪主夫人は「モランボン楽団」の運営に深く関わっていると言われている。実際に李夫人は結成直後の2012年8月25日の先軍革命発令2周年公演にも、同年10月29日に行われた金日成軍事総合大学創立記念公演にも、さらに翌2013年元旦の新年慶祝公演にも姿を見せていた。
 「モランボン楽団」に入団するには抜きんでた美貌と音楽的才能、すらりとした身体を兼ね備えてなければならない。未婚が前提で、身長は165cm、体重は50kgが条件。このうち一つでも欠けていれば、不合格となる。
 新人団員は当然、労働党宣伝先導部が選抜する。多くは少女の頃から英才コースを受け、北朝鮮の芸術家を養成する最高教育機関である「クムソン(金星)学院」や「平壌音楽舞踊大学」の卒業生で構成されるが、7人の歌手と10人の楽器演奏者から構成される最終的な選抜は李夫人の意見が反映されていると言われている。
 李夫人のアイデアなのか定かではないが、金委員長夫妻が鑑賞した楽団結成日(2012年7月6日)の模範公演では米国映画を舞台のバックスクリーンで流す一方、ディズニーのキャラクターそっくりの着ぐるみを登場させるなど異色的な公演を披露し、世界をあっと言わしめた。
 ヒョン・ソンウォルは結婚を機に一線から退いていたが、2012年3月8日の国際婦人デーの日に金正恩委員長が鑑賞した音楽会に現われた身重のヒョン・ソンウォルは司会者に促され、舞台に上がり、持ち歌の「駿馬の処女」を歌い、会場を大いに沸かせた。年齢不詳だが、現在40代とみられる。
 人気者であるがゆえに韓国メディアの格好のターゲット、餌食にされ、2013年8月にはポルノを製作し、販売に関わったとして「ウナス管弦楽団」や「ワンジェサン(旺載山)芸術団」など他の芸術人らと共に「公開処刑された」と韓国で報道されたこともあった。
 有力紙「朝鮮日報」(8月29日付)の「北朝鮮の『ウナス管弦楽団』所属芸術人十数人が淫乱物を作成、銃殺された」との記事に続き、朝鮮日報系の「TV朝鮮」が「ヒョン・ソンウォルも淫乱物関連で(8月)17日に逮捕され、20日に処刑された」と報道したため当時「ヒョン・ソンウォル死亡」は既成事実化されていた。またこの時「金正恩第一書記の昔の愛人として知られている歌手ヒョン・ソンウォル」と報じられたこともあって韓国では誰もが「金正恩の愛人」と受け止めていた。
 「モランボン楽団」で最初に功勲俳優となった人気歌手・リュウ・ジナもこの時、2013年12月に粛清され、処刑された金正恩の叔父、張成沢国防副委員長の「愛人であった」として「政治犯収容された」と報じられていた。
 しかし、ヒョン・ソンウォルは翌年の2014年9月に開かれた第9回全国芸術人大会に何と「モランボン楽団」の団長として現われた。軍服姿の彼女は最初の討論者として演壇に立ち、楽団の活動報告をしていたのだ。この大会ではリュウ・ジナも討論者として演壇に立っていた。韓国メディアの報道は誤報で、二人とも健在が確認された。
 「強盛大国」建設の宣伝隊でもある「モランボン楽団」は2015年10月に訪朝した中国序列5位の劉雲山政治局常務委員の訪朝を受け、中朝関係改善のシンボルとして功勲国家合唱団と共にこの年の12月に中国で公演をやる予定だったが、出し物をめぐって主催者の中国側とトラブり、公演直前にキャンセルして、引き揚げてしまった。この時、「モランボン楽団」訪中団を引率していたのがヒョン・ソンウォル団長であった。
 ドタキャン理由については諸説あるが、中国のネットに氾濫した「金正恩愛人説」などの中傷を中国当局が規制しなかったことに激怒したとか、演目に人工衛星の発射を称える歌が含まれ、その際、バックスクリーンにミサイル発射シーンが映り出されることをリハーサルで知り、中国側が曲目の変更を要求したことに反発したのでないかと言われていた。
 ヒョン・ソンウォルは昨年10月に開かれた労働党中央委員会第4期第2次全員会議で党中央委員候補に選出され、党幹部の仲間入りを果たしている。
<筆者プロフィール>辺真一
 ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
  東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て、フリー。1982年 朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊。1986年 テレビ、ラジオで評論活動開始。98年 ラジオ短波「アジアニュース」パーソナリティー 。2003年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会会員、日本ペンクラブ会員。著書に「在日の涙 間違いだらけの日韓関係」(飛鳥新社)「世界が一目置く日本人、残念な日本人」(三笠書房)「大統領を殺す国 韓国」(角川)「金正恩の北朝鮮と日本」(小学館)「北朝鮮100の新常識」(マサダ)「韓国人と上手につきあう法」(ジャパンミックス)など20数冊

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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2 コメント

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感想☆面白い、滑稽! (あやか)
2018-01-17 08:41:56
ニュースや新聞を見ますと、この北朝鮮と韓国の交渉は、完全に北朝鮮のイニシアチブで動いている、って感じですね。
なんか、韓国のほうは、北朝鮮がどう出るか?ということで、一喜一憂しているみたいで、端から見ても、歯がゆいというか、むしろ滑稽な印象です。
 まあ、『同じ民族?』ですから、どうぞ御勝手になさって下さい、と言うしかないですけど。。。。。
韓国の人は、容姿端正?な女性音楽グループが来ることを、楽しみにしてらっしゃるみたいですね。
でも、あのモランボン楽団とかいうのは、北朝鮮の完全な芸能工作員です。
まあ、『くのいち戦術』で韓国人を籠絡するつもりなんでしょうね。
 (私あやかちゃんも、【くのいち】ですけど。。(笑)(笑))

☆でも、戦時態勢では、どこの国でも『国策芸能グループ』は、いたんでしょうね。日本の、『宝塚女子歌劇団』も、戦前は、そういう趣旨で結成されたのかもしれません。。。。ただし、日本の場合は、もっと洗練されてると思いますね。
 これは、私の憶測ですが、北朝鮮の国策芸能団にせよ韓国の通俗芸能グループにせよ、昔の大日本帝国の国策芸能団の手法や技能を模倣してるんじゃないかなあ、とおもいます。日本の統治時代は朝鮮芸能人は日本の芸術学校で学んだり、日本のステージで演技指導を受けてたんですから。。。。。そういう芸能人脈やノウハウは、南北朝鮮に残ってると思いますよ。
ま、『できの悪いコピー』だと思いますが。。。
(本論からは、脱線しちゃったですけど。。。。(笑))。。。
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Re:感想☆面白い、滑稽! (ゆうこ)
2018-01-18 10:53:57
あやか様
 楽しいコメント、ありがとうございます。
 オリンピックもノーベル賞もユネスコも、無くなればよい、と思っています。オリンピックは思いっきり利権の巣窟だし、ノーベル平和賞なんか政治そのものであり、文学賞については三島由紀夫の一件以来、私は意味を認めません。ユネスコも、ボコバ(南京)など、胡散臭くてなりません。
 しかし、これが、この世の中(実相)なんだと感じさせられます。汚ネェ世の中。
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