【自動車産業ニュース】
カローラ50万台を正式調査へ 米当局「パワステ不具合」
2010年2月18日
【ワシントン=古川雅和】米道路交通安全局(NHTSA)は17日、トヨタ自動車の主力乗用車「カローラ」の電動パワーステアリング装置に不具合の可能性があるとして、正式調査に着手する方針を固めた。18日にも発表する。複数の米メディアが米当局者の話として一斉に報じた。対象は2009年型と10年型の合計約50万台。
米メディアによると、時速40マイル(約64キロ)以上までスピードを上げた時に、ハンドルが左右にぶれ、コントロールを失うという消費者の苦情が米当局に150件以上寄せられた。調査対象は09年型が約36万3000台、10年型が約13万6000台。
カローラはアクセルペダルの不具合で、既にリコール(無料の回収・修理)の対象になっている。カローラのパワーステアリング問題について、トヨタの豊田章男社長らは17日に東京で行った記者会見で、米国で苦情が出ていることを認め、苦情に対する改善策を検討していることを表明していた。
カローラのパワーステアリングの不具合について、米国では自動車雑誌「オート・ウイーク」が苦情が増えていることを取り上げ、08年4月以降に6件の事故で10人のけがにつながった可能性を指摘。同誌は「少し目を離すと、車が別の車線に向かっていた」という苦情も報じた。
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トヨタ、新ブレーキを全車種に プリウス、月内に7~8割改修
トヨタ自動車は17日、大量リコール(回収・無償修理)問題を受けた品質改善策を発表した。より確実に制動できる新ブレーキシステムを今後生産する全車種に導入するなど車両の安全対策を拡充。品質管理を担う人材の育成も強化する。同日、都内で記者会見した豊田章男社長は「これまでの反省を踏まえ、新たな活動に着手する」と強調した。今月10日からリコールを実施しているハイブリッド車「プリウス」については、予約を含めて今月末までに7~8割の改修が終わるとの見通しを明らかにした。
豊田社長が一連の品質問題で記者会見するのは2月に入り3回目。新しいブレーキシステムはアクセルとブレーキが同時に踏まれた場合にブレーキを優先する機能を持つ。アクセルペダルが踏み込まれたまま戻らないといった異常が発生しても、ブレーキを踏めば停止できる。トヨタは全世界で今後投入するすべてのモデルに採用するほか、販売済みの車両でも導入を検討する。(日経新聞17日 21:33)
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トヨタ新モデルにブレーキ優先装置 社長3回目の会見
朝日新聞2010年2月17日22時1分
トヨタ自動車の豊田章男社長は17日、東京都内で記者会見し、アクセルよりブレーキを優先させる装置を、今後世界で生産するすべての新モデルに順次取り付けていくことを明らかにした。2月下旬から開かれるトヨタ車の品質問題に関する米議会の公聴会への出席については、「私は本社でバックアップしていきたい」と述べ、見合わせたいとの意向を示した。
導入するのは「ブレーキオーバーライド」と呼ばれる仕組み。ブレーキが踏み込まれた場合、電子制御により、アクセルがどんな状態であっても解除する非常停止装置で、この仕組みがあれば、アクセルがフロアマットにひっかかるなど、車に異常が起きて暴走しても、車を止められる。ドイツ車にはほぼ完備されているのに、トヨタ車に付いていなかったことが、トヨタ車の暴走死亡事故が起きた米国を中心に、問題視されていた。
公聴会については米議会の有力議員から豊田社長の出席を求める声があり、豊田社長も訪米して多方面で自ら積極的に説明するつもりだった。
しかし、この日の会見では「公聴会への出席者は(北米トヨタ自動車の)稲葉良み(よしみ、みは目へんに見)社長が一番適任だから(米議会から)召喚されたと考えている。私は本社でバックアップしたい」と繰り返し述べ、出席を見合わせる意向を示した。公聴会側から出席を求められた場合の対応については、「その段階で考えさせて頂きたい」と答えた。
米運輸省高速道路交通安全局が16日、トヨタのリコール(回収・無償修理)手続きに法律違反の疑いがあるとして調査すると発表したことには、品質保証担当の佐々木真一副社長が「米国の法令(に触れること)や社会通念上やってはいけないことは一切していない」と主張した。米国でトヨタ車の電子制御システムの安全性に疑問の声が出ている点は、豊田社長が「外部の調査機関で検査をしているので、結果が出たら報告する」と説明した。
品質問題で、豊田社長が記者会見するのは、この2週間で3回目。豊田社長は「売れる分しかつくらないというトヨタ生産方式のおきてを自ら破ったと反省している」「量の急拡大に追われ、品質をつくり込む人材を十分育ててこなかった」と「反省」を多く口にした。
また、今月9日に国内でリコールを届け出た新型「プリウス」は、2月末までに7~8割の改修が終わる見通しを明らかにした。(久保智)
カローラ50万台を正式調査へ 米当局「パワステ不具合」
2010年2月18日
【ワシントン=古川雅和】米道路交通安全局(NHTSA)は17日、トヨタ自動車の主力乗用車「カローラ」の電動パワーステアリング装置に不具合の可能性があるとして、正式調査に着手する方針を固めた。18日にも発表する。複数の米メディアが米当局者の話として一斉に報じた。対象は2009年型と10年型の合計約50万台。
米メディアによると、時速40マイル(約64キロ)以上までスピードを上げた時に、ハンドルが左右にぶれ、コントロールを失うという消費者の苦情が米当局に150件以上寄せられた。調査対象は09年型が約36万3000台、10年型が約13万6000台。
カローラはアクセルペダルの不具合で、既にリコール(無料の回収・修理)の対象になっている。カローラのパワーステアリング問題について、トヨタの豊田章男社長らは17日に東京で行った記者会見で、米国で苦情が出ていることを認め、苦情に対する改善策を検討していることを表明していた。
カローラのパワーステアリングの不具合について、米国では自動車雑誌「オート・ウイーク」が苦情が増えていることを取り上げ、08年4月以降に6件の事故で10人のけがにつながった可能性を指摘。同誌は「少し目を離すと、車が別の車線に向かっていた」という苦情も報じた。
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トヨタ、新ブレーキを全車種に プリウス、月内に7~8割改修
トヨタ自動車は17日、大量リコール(回収・無償修理)問題を受けた品質改善策を発表した。より確実に制動できる新ブレーキシステムを今後生産する全車種に導入するなど車両の安全対策を拡充。品質管理を担う人材の育成も強化する。同日、都内で記者会見した豊田章男社長は「これまでの反省を踏まえ、新たな活動に着手する」と強調した。今月10日からリコールを実施しているハイブリッド車「プリウス」については、予約を含めて今月末までに7~8割の改修が終わるとの見通しを明らかにした。
豊田社長が一連の品質問題で記者会見するのは2月に入り3回目。新しいブレーキシステムはアクセルとブレーキが同時に踏まれた場合にブレーキを優先する機能を持つ。アクセルペダルが踏み込まれたまま戻らないといった異常が発生しても、ブレーキを踏めば停止できる。トヨタは全世界で今後投入するすべてのモデルに採用するほか、販売済みの車両でも導入を検討する。(日経新聞17日 21:33)
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トヨタ新モデルにブレーキ優先装置 社長3回目の会見
朝日新聞2010年2月17日22時1分
トヨタ自動車の豊田章男社長は17日、東京都内で記者会見し、アクセルよりブレーキを優先させる装置を、今後世界で生産するすべての新モデルに順次取り付けていくことを明らかにした。2月下旬から開かれるトヨタ車の品質問題に関する米議会の公聴会への出席については、「私は本社でバックアップしていきたい」と述べ、見合わせたいとの意向を示した。
導入するのは「ブレーキオーバーライド」と呼ばれる仕組み。ブレーキが踏み込まれた場合、電子制御により、アクセルがどんな状態であっても解除する非常停止装置で、この仕組みがあれば、アクセルがフロアマットにひっかかるなど、車に異常が起きて暴走しても、車を止められる。ドイツ車にはほぼ完備されているのに、トヨタ車に付いていなかったことが、トヨタ車の暴走死亡事故が起きた米国を中心に、問題視されていた。
公聴会については米議会の有力議員から豊田社長の出席を求める声があり、豊田社長も訪米して多方面で自ら積極的に説明するつもりだった。
しかし、この日の会見では「公聴会への出席者は(北米トヨタ自動車の)稲葉良み(よしみ、みは目へんに見)社長が一番適任だから(米議会から)召喚されたと考えている。私は本社でバックアップしたい」と繰り返し述べ、出席を見合わせる意向を示した。公聴会側から出席を求められた場合の対応については、「その段階で考えさせて頂きたい」と答えた。
米運輸省高速道路交通安全局が16日、トヨタのリコール(回収・無償修理)手続きに法律違反の疑いがあるとして調査すると発表したことには、品質保証担当の佐々木真一副社長が「米国の法令(に触れること)や社会通念上やってはいけないことは一切していない」と主張した。米国でトヨタ車の電子制御システムの安全性に疑問の声が出ている点は、豊田社長が「外部の調査機関で検査をしているので、結果が出たら報告する」と説明した。
品質問題で、豊田社長が記者会見するのは、この2週間で3回目。豊田社長は「売れる分しかつくらないというトヨタ生産方式のおきてを自ら破ったと反省している」「量の急拡大に追われ、品質をつくり込む人材を十分育ててこなかった」と「反省」を多く口にした。
また、今月9日に国内でリコールを届け出た新型「プリウス」は、2月末までに7~8割の改修が終わる見通しを明らかにした。(久保智)