毒物カレー事件:再審請求補充書、和歌山地裁に提出
毎日新聞 2015年06月06日 23時08分(最終更新 06月07日 03時19分)
和歌山市で1998年7月に4人が死亡した毒物カレー事件で、再審請求中の林真須美死刑囚(53)の弁護団は6日、大阪市内で記者会見し、林死刑囚宅などから押収されたヒ素と、現場の紙コップに付着していたヒ素の成分が同じだとした確定判決は誤りだとする再審請求補充書と意見書を和歌山地裁に提出したことを明らかにした。
提出は4日付。弁護団は昨秋も同様の補充書を出したが、京都大大学院工学研究科の河合潤教授のその後の鑑定で、ヒ素の製造過程で混入する物質の成分量が、林死刑囚宅などから押収されたものと事件に使われたものとで異なることが判明したとしている。また今月中にも、林死刑囚の毛髪中にあったヒ素について地裁に再鑑定を請求する。【倉沢仁志】
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産経WEST 2015.6.7 10:09更新
「ヒ素の由来異なる」毒物カレー再審請求で補充書 安田弁護士「本丸近づいた」
平成10年7月に起きた和歌山毒物カレー事件で再審請求している林真須美死刑囚(53)の弁護団が6日、大阪市で記者会見し、死刑囚の関係先から見つかったヒ素と、現場の紙コップに付着していたヒ素の由来は異なるとする再審請求補充書などを和歌山地裁に提出したと明らかにした。4日に郵送した。
林死刑囚は21年5月に死刑判決が確定、同年7月、和歌山地裁に再審請求した。また、弁護団は今年2月、ヒ素の再鑑定を和歌山地裁に請求した。
京都大の河合潤教授(分析化学)は補充書で、詳細な鑑定の結果、死刑囚の関係先から見つかったヒ素と、現場の紙コップに付着していたヒ素に含まれる重元素の含有比は異なると指摘。重元素は製造過程で混入するものなので、由来が異なり、林死刑囚は入手できなかったとしている。
会見で安田好弘弁護士は「再審を開始するために十分な証拠が獲得された。裁判所は再審開始決定をすべきで、本丸に近づいたと考えている」と話した。
確定判決によると、林死刑囚は10年7月、夏祭り会場のカレー鍋にヒ素を混ぜ、カレーを食べた4人を殺害した。
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◇ 和歌山カレー事件のヒ素鑑定~再分析した京大教授が否定 2013-04-25
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◇ 「死刑弁護人」安田好弘弁護士の人間像に迫る/東海テレビ 2011/10/10/ 00:45~
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