政府が02年度予算から続けてきた年2200億円の社会保障費抑制策09年度までに総額約8兆円の歳出が削られた。低所得者や高齢者ら社会的弱者を支える社会保障システムが機能しなくなり、現場の悲鳴が与党を抑制撤回へと突き動かした。一方、政治的影響力を背景に温存される「聖域」もある。
⇒社会保障費 削減8兆円、偏る「痛み」母子家庭や高齢者にしわ寄せ
負担先送りが招いた混迷 改革も財政規律も後退した「骨太方針」
〈来栖の独白〉憤り! 弱いところへばかり「痛み」を押しつける。こんな国が「平和」な国であるはずがない。