ロヒンギャ密航 後を絶たず すし詰めの漂流「迫害の危険 感染症以上」 2020.4.18

2020-04-18 | 国際/中国/アジア

 ロヒンギャ密航 後を絶たず   すし詰めの漂流「迫害の危険 感染症以上」
 中日新聞2020.4.18 Sat
 【バンコク=北川成史】ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャによるマレーシアへの密航が絶えない。新型コロナウイルスの感染拡大で警備も厳しくなっているが、密航経験を持つロヒンギャは「迫害の危険や難民キャンプでの厳しい生活は、感染症にも増して差し迫っている」と訴える。
 現地からの報道によると、バングラデシュ南東部で15日、約250人の女性と子どもを含む約400人がすし詰めになった漁船を沿岸警備隊が発見した。
 乗っていたのは同国内の難民キャンプやミャンマーにいたロヒンギャとみられる。マレーシアを目指したが、新型コロナの感染拡大で沿岸警備が強化されており上陸できず、2か月間漂流。発見時は全員が飢餓状態で、洋上で少なくとも約30人が死亡、海に遺体を流したと話していたという。
 16日にもマレーシア北部ランカウイ島沖で、ロヒンギャ約200人が乗った船が同国空軍に発見された。
 マレーシアはイスラム教国で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の保護も受けられる。不法ながら肉体労働で収入を得るロヒンギャも多い。ミャンマーやバングラデシュから渡ったロヒンギャ難民は十万人を超え、国際的な密航組織の暗躍がうかかえる。
 マレーシアの首都クアラルンプールで暮らすロヒンギャの二十代男性は2017年12月、ラカイン州から密航した。本紙の電話取材に「来月にも別の密航計画があると聞く。ウイルスは目に見えないが、ミャンマーや難民キャンプでの暗い未来は明白だ」と語った。

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)


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