「かつて寄留者であった」〈来栖の独白2016.10.5〉

2016-10-05 | 日録

〈来栖の独白 2016.10.5.Wed 〉
 本日昼前、ブログが繋ぐ縁で友人となれたTさんが電話をくださった。彼女とは同い年。貴重な友人だ。
 彼女との話の中、後で書き留めておこうと思った聖書の個所。私の原点ともいえるものだ。
 このところ毎日のようにIS関連で「難民」についての報道がなされる。
 私は親の事情で、幼少時は倉敷の母の実家に住んだ(居候)。母の姉(戦争未亡人)とその娘も居候していた。子供心にも、私には義理の家に対する遠慮が大きかった。大人たちの力関係を窺い、言葉にも用心した。それが私の精神形成の原点となった。
 後になって、旧約聖書の寄留者に対する眼差しに触れ、熱いものが私の全身を満たした。主なる神は云う。「あなたはかつてエジプトの国で寄留者であった」と。
>あなたが畑で穀物を刈る時、もしその一束を畑におき忘れたならば、それを取りに引き返してはならない。それは寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。
 ジャン=フランソワ・ミレーの絵画「落穂ひろい」さながらである。

レビ記19章
9 あなたがたの地の実のりを刈り入れるときは、畑のすみずみまで刈りつくしてはならない。またあなたの刈入れの落ち穂を拾ってはならない。
10 あなたのぶどう畑の実を取りつくしてはならない。またあなたのぶどう畑に落ちた実を拾ってはならない。貧しい者と寄留者とのために、これを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。
34 あなたがたと共にいる寄留の他国人を、あなたがたと同じ国に生れた者のようにし、あなた自身のようにこれを愛さなければならない。あなたがたもかつてエジプトの国で他国人であったからである。わたしはあなたがたの神、主である。

申命記24章
17 寄留の他国人または孤児のさばきを曲げてはならない。寡婦の着物を質に取ってはならない。
18 あなたはかつてエジプトで奴隷であったが、あなたの神、主がそこからあなたを救い出されたことを記憶しなければならない。それでわたしはあなたにこの事をせよと命じるのである。
19 あなたが畑で穀物を刈る時、もしその一束を畑におき忘れたならば、それを取りに引き返してはならない。それは寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。そうすればあなたの神、主はすべてあなたがする事において、あなたを祝福されるであろう。
20 あなたがオリブの実をうち落すときは、ふたたびその枝を捜してはならない。それを寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。
21 またぶどう畑のぶどうを摘み取るときは、その残ったものを、ふたたび捜してはならない。それを寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。
22 あなたはかつてエジプトの国で奴隷であったことを記憶しなければならない。それでわたしはあなたにこの事をせよと命じるのである。

 その眼差しは、新約になると、イエスの福音に直結する。小さくなって生きる者たちへの強固な愛である。


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