昨年の死刑無執行は オリンピックを勘案してのことだったろう 2021.02.09

2021-02-09 | 死刑/重刑/生命犯

〈来栖の独白 2021.02.09 Tue〉
 昨年は、死刑執行がなかった。
 ヨーロッパには事実上の死刑廃止国が多い。韓国では、1997年を最後に死刑執行が無い。
 法務省が、法相に死刑執行命令書へのサインを強要しなかったのは、オリンピックを勘案してのことだったろう。世界の目が日本に向いている今、死刑執行すれば何を言われるか、法務省にはよく判っている。そのため、昨年の死刑執行はなかったものと思う。
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上川陽子法相が「オウム死刑囚7名」に対する刑執行発表 2018.7.6

  
〈来栖の独白 2018.7.6 Fri〉
 上川法相、私の目には、痛ましい表情と映る。死刑執行に際し私の胸に痛いのは、執行命令を出さねばならぬ法相と下手人とならざるを得ない刑務官の事である。
 上川法相、法務省から死刑執行のサインを強要されただろう。辛い責務だ。前回は、2017年12月19日だった。
 自民党総裁選(⇒内閣改造や)代替わり(平成時代の終焉)、オリンピック・パラリンピック開催(2020年)といった諸般の事情を控えて行われた今回の死刑。それらによれば、残された6名のオウム死刑囚の執行も遠い先とは思われないが、もし上川法相が更に6名に対する死刑執行命令書に判を押すなら、彼女の命令による受刑者数は総数16名となる。あまりに辛い、耐え難い数ではないのか。ほとほと、法相になどなるものではない・・・・。
オウム死刑囚など16名の死刑執行を命令した上川陽子法相「明鏡止水」  13名の死刑執行を命令した鳩山邦夫法相「私でもオウム死刑囚の執行は躊躇する」
※ 上川陽子法相、歴代最多の計16人死刑執行 2018/7/26 【63年法務省矯正局長通達】に見る行刑の苦難


朝日新聞デジタル 

死刑9年ぶり執行ゼロ 109人収容、病死・自殺者も
 伊藤和也 2020年12月29日 20時59分

 
  写真・図版
  死刑の確定・執行状況の推移

   2020年の死刑執行が11年以来9年ぶりにゼロとなる見通しとなった。法務省によると、施設に収容中の確定死刑囚は27日現在で109人。平均収容期間が12年超と高止まりが続くなか、今年に入り高齢の3人が病気により死亡した。
 最後の死刑執行は森雅子前法相だった昨年12月26日。今年9月、18年のオウム真理教元幹部13人らの執行を命じた上川陽子法相が3度目の就任をすると、省内では執行が進むとの観測も広がった。事務方で検討が進められたものの、年内の見送りが決まったという。
 今年は相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で利用者19人が殺害されるなどした事件などで男2人の死刑判決が新たに確定した。一方で61、70、88歳の確定死刑囚の男3人が収容中に病死し、ほかに71歳の男が自殺を図ったとみられ、死亡した。
 死刑は判決確定から6カ月以内の執行が刑事訴訟法で定められている。法務省によると、昨年までの10年間に執行された48人の確定から執行までの平均期間は約7年4カ月。27日現在で収容されている109人の収容期間は平均約12年9カ月に及び、平均年齢は約58・6歳だった。
 このうち73人が再審請求をしている。再審請求中の執行は17年まで17年半ほど途絶えていたが、以降は相次ぐようになった。上川氏は今月の記者会見で、「棄却を予想せざるを得ない場合は執行を命ずるのもやむを得ない」と語った。(伊藤和也)

 ◎上記事は[朝日新聞デジタル]からの転載・引用です



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