2017/3/3 06:00神戸新聞NEXT
神戸連続児童殺傷 遺族が元少年の手紙拒否
1997年に神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件で亡くなった山下彩花ちゃん=当時(10)=の命日を前に、殺人容疑で逮捕された当時14歳の加害男性(34)から今年も遺族宛てに手紙が送られたが、遺族が受け取りを拒否したことが2日、分かった。
遺族が受け取りを断るのは、男性が2015年6月に事件の様子などをつづった手記を出版して以降、2年連続。
彩花ちゃんの両親によると、今年2月下旬、加害男性の両親の代理人弁護士から手紙が届いたとの連絡があったが、受け取らない旨を伝えたという。
加害男性からは、医療少年院を仮退院していた04年以降、彩花ちゃんの命日の3月23日を前に毎年反省などをつづった手紙が送られ、遺族は目を通してきた。
彩花ちゃんの母京子さん(61)は神戸新聞社の取材に対し、「(手記の出版前は)彼が人の心を取り戻せるのではと思っていたが、出版で足をすくわれた思い」とし、「もう彼に関わりたくない」と話した。(初鹿野俊、石川 翠)
◎上記事は[神戸新聞NEXT]からの転載・引用です
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2015/6/10 11:56 神戸新聞NEXT
神戸連続児童殺傷 加害男性が手記出版、事件の経緯つづる
神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、加害男性(32)が「元少年A」の名で手記「絶歌」(太田出版)を出版したことが10日、分かった。事件を起こすまでの経緯や社会復帰後の生活、現在の心境などをつづっている。
全294ページの2部構成で、太田出版の岡聡社長によると3月上旬、加害男性と直接会う機会があり、既に書き上げていた原稿を見せてもらったという。岡社長は「彼の心に何があったのか社会が知るべきだと思い、彼自身の詳細な記憶力や表現力も合わせて出版を決めた」としている。
男性は14歳だった97年2~5月に小学生5人を襲い、小学4年の山下彩花ちゃん=当時(10)=と小学6年の土師淳君=同(11)=を殺害、2人にけがを負わせた。手記の中で、家族関係など生い立ちや事件前からの性衝動を告白。2004年に関東医療少年院を仮退院した後、溶接工や日雇いアルバイトで身元を隠して生計を立てたことなどを記している。
彩花ちゃんの母京子さん(59)は、神戸新聞社に「私たち遺族や被害者が最初に知るべき重要な事柄が、間接的な形で知らされたことは非常に残念」とのコメントを寄せ、「自分の物語を自分の言葉で書きたかったのなら、日記のような形で記し手元に残せば済む話」「(出版の)動機が知りたい」とした。
淳君の父守さん(59)は「遺族としては彼が(手記を)メディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていたが、思いは完全に無視された。なぜさらに私たちを苦しめるようなことをするのか理解できない」とし、「今すぐ出版を中止し本を回収してほしい」とコメントした。
◎上記事は[神戸新聞NEXT]からの転載・引用です
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◇ この世で最も難しい手紙を、心身を削りながら元少年Aは書こうとしているのではないか 2016/2
◇ 『絶歌』元少年A著 2015年6月 初版発行 〈毎年3月に入ると、被害者の方への手紙の準備に取りかかる。〉
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◇ 『年報・死刑廃止2007 あなたも死刑判決を書かされる』裁判員制度の導入は徴兵制と同じ 『年報・死刑廃止2009 死刑100年と裁判員制度』死刑の私的化
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◇ 『113号事件 勝田清孝の真実』---8人の命を、その手で失くした人の誕生日であった。「おめでとう」と言って良いのだろうか---
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被害者の少女は「山下彩花さん」というそうですが「あやか」と読むのでしょうか。私と同じ読み方の名前ですので、他人事とは思えません。
犯罪者が、自らの行為を懺悔告白した反省文を書くのはいいと思います。
しかし、そういう懺悔反省文は、教戒師の神父様や僧侶に手渡すべきものであり、外部に出版すべきではありません。
よく、獄中の死刑囚がいろんな手記や小説まがいのものを書き、それが出版されて《獄中作家
》と呼ばれ、もてはやされた事もあるらしいですが、ちょっとおかしいと思います。
コメント、ありがとう。
私の率直な気持ちは、ご遺族の一通りでないお苦しい心情を慮ったうえで、それでもなお元少年Aの手記を読んで戴きたい、ということです。あの出版物は元少年Aが書いたということで、例えば図書館でも職員が眼を通す前に本を置かないと決定されたりしました。
読んで戴きたい、そう私は願わずにはいられません。私の読後感であり、遺族の方へのお願いです。
* http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/4f5257a5595a90a499fb344083fd5760
* http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/fa33a110c087574258d90f6249581076
でも、被害者の遺族のかたの、わだかまりが溶けるのは、まだまだ時間がかかるかもしれませんね。加害者の青年のほうは、果たして心から懺悔しているのでしょうか。
私もこういう問題については、もう少し、広い視点から考えてみるようにしたい、と思います。最終的には、神様のご判断にゆだねるしかないかもしれません。