実は、麻生さんに感謝したいことがある。単純な利己を拒否し利他を考えた、社会の健全さということだろう。

2009-01-31 | 社会

 先日28日の「中日春秋」に、好い感じのコラムが書かれていた。心に残っていた。さっき「47ニュース」に行ってみると、紹介されていた。

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 定額給付金 国民多数が反対なのに…強い脱力感を覚える
 【中日新聞のコラム】 実は、麻生さんに感謝したいことがある。迷走また迷走の首相に対して、そういうことを言うと、訝(いぶか)しく思われるかもしれない
▼しかも、あの「定額給付金」なる施策に関してだ、と言えば一層奇矯に聞こえようか。無論、その狙いすら当初の生活支援から消費刺激へと転変、肝心の効果もはっきりしない、この無茶(むちゃ)な施策自体を称揚する気はさらさらない
▼足しない財政から大事な国民のお金を二兆円も投ずるのである。国民の多数も反対。なのに、首相のメンツ優先で、結局は実現する運びになろうとしている。そのことには強い脱力感を覚える。では一体、何に感謝したいのか…(2009年1月28日付「中日春秋」)
全文 
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中日春秋
2009年1月28日
 実は、麻生さんに感謝したいことがある。迷走また迷走の首相に対して、そういうことを言うと、訝(いぶか)しく思われるかもしれない▼しかも、あの「定額給付金」なる施策に関してだ、と言えば一層奇矯に聞こえようか。無論、その狙いすら当初の生活支援から消費刺激へと転変、肝心の効果もはっきりしない、この無茶(むちゃ)な施策自体を称揚する気はさらさらない▼足しない財政から大事な国民のお金を二兆円も投ずるのである。国民の多数も反対。なのに、首相のメンツ優先で、結局は実現する運びになろうとしている。そのことには強い脱力感を覚える。では一体、何に感謝したいのか▼そも、この施策は黙っていても個々の懐に最大二万円のお金が入ってくるという結構な話。国民は単純にありがたがる、と首相は考えたのだろう。だが、世論調査では七割もが反対したのだ。無論、困窮している人の切実な賛成はもっともで、一定程度あるのは当然。とすれば、そうでない人のほとんどがノーと言ったことになる▼つまり、それだけの人が、単純な利己を拒否し、利他を考えたということだろう。もっと困っている人のため、社会全体のためにこそ二兆円は使われるべきだ、と。社会の健全さが確かめられた気がする。麻生さんのお蔭(かげ)だ▼だが、その思いを無視したのも首相である。ほかに感謝することは思い当たらない。 (文字色の「赤」は、来栖)

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