村木被告、取り調べでの検事発言「脅迫ではないか」 郵便文書偽造事件

2010-04-15 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

取り調べでの検事発言「脅迫ではないか」 元厚労省局長
 asahi.com2010年4月15日15時5分
 厚生労働省から自称障害者団体を郵便割引制度の適用団体と認める偽の証明書が発行された事件で、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた同省元局長の村木厚子被告(54)の第18回公判が15日、大阪地裁(横田信之裁判長)であり、検察側の質問が始まった。事件への関与を一貫して否認する元局長と、最後の追及の場を迎えた検察側。法廷には緊迫感が漂った。
 村木元局長はこの日、グレーのスーツ姿で法廷へ。午前10時から約40分間続いた弁護側の質問の後、検事が立ち上がると、元局長は両手をひざの上に置いて座り直した。
 この日、検察側は大阪地検の公判部検事に加え、公判部副部長、今回の事件の主任検事ら4人が立ち会った。
 検察側が「(取り調べで)暴行や脅迫はなかったか」と質問したのに対し、元局長は暴力はないとしたが、「『裁判で戦うと罪が重くなる』と言われたので、脅迫ではないでしょうか?」と述べた。また、「偽の証明書が発行されたことに責任を感じていたのではないか」と聞かれると、「自分がいた時に起きたので責任は感じる」とし、「(責任をとるには)まず真実を明らかにしなければならない、と検事に言った」と答えた。
 また、自称障害者団体の元会長倉沢邦夫被告(74)=同罪などで起訴=と面会した可能性について、検察側が「数え切れない人と会うので、簡単にあいさつするだけの人もいるのではないか」と問うと、元局長は「役所に来られた方は普通名刺を出します」と切り返した。「名刺が残っていない人も多いのではないか」との質問には、「数が多くて処分するので、ほとんどの人がそうだと思う」と答えた。
 検察側の質問に先立って行われた弁護側の質問では、改めて逮捕後の取り調べに関するやり取りがあった。
 部下だった元担当係長の上村勉被告(40)=共犯で起訴=とのかかわりを問われた村木元局長は、検事から「私の指示がきっかけで今回の事件が起きてしまいました。上村さんがこのようなことをしてしまったことに大変責任を感じています」とした内容の調書を読み上げられ、「署名しますか」と聞かれた、と語った。
 村木元局長はこの署名を断ったとしたうえで、この調書について「抽象的で、なんとでも読める内容でいやらしく感じた。まったく自分が言っていないことで、わなにはめられているような感じがした」と振り返った。
 さらに、検事から「あなたがうそを言っているのか、それとも、みんながうそを言っているのか」と迫られたと語り、「偽の証明書と思わずに部下に指示した可能性や、部下が私に恨みを持って陥れようとした可能性などを考えたが、今はどれもあり得ないと思っている」と述べた。
..................................................
村木被告「ワナにはめられた感じ」、郵便不正公判
 郵便不正事件に絡み、自称障害者団体「凛(りん)の会」に偽の障害者団体証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成などの罪に問われた厚生労働省元局長・村木厚子被告(54)の被告人質問は15日午前、前日に引き続き大阪地裁で行われた。村木被告は「検事から(自分が)言ってもいない調書に署名を求められ、ワナにはめられている感じがした」などと述べた。
 村木被告は、弁護側の質問に対し、「最初の取り調べで、検事から一方的に事件のストーリーを聞かされた」と説明。さらに「『私の指示がきっかけになり、元係長・上村勉被告(40)に大変申し訳ない』という内容の調書に署名するよう求められた。私の責任について、何とでも読める調書で、いやらしく感じた」などと話した。
 取り調べはほぼ毎日行われたといい、検事は「否認していると、裁判で厳しい結果が出て村木さんがショックを受ける。僕は村木さんが心配だから、毎日(拘置所に)通っている」などと自白を迫ったという。
 これに対し、検察側は「取り調べでは暴行、脅迫はなかったですよね」と確認を求めたが、村木被告は「検事が大きな声を出したことがあった」と指摘。別の検事からは「ずっと裁判で闘うと重い罪になる」と言われ続けたことを明かし、「これは脅迫ではないのか」と問いかけた。(2010年4月15日 読売新聞)

村木被告、検察の構図全面否定 郵便文書偽造事件 
被疑者ノート「冤罪 こうして作られる」郵便不正事件 厚労省元局長村木厚子被告の公判で元係長上村勉被告


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。