菊池“松坂超え”契約!背番号は縁ある「17」に
西武がドラフト1位で指名した花巻東の155キロ左腕・菊池雄星投手(18)が21日、岩手・雫石町の雫石プリンスホテルで入団交渉を行い、高卒新人としては球団史上最高額となる契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で合意した。背番号は松坂(現レッドソックス)が新人の99年に挙げた16勝を超えてほしいとの期待も込め「17」に決定。メジャーも注目したみちのくの怪腕が“怪物超え”への第一歩を踏み出した。
鮮やかな雪化粧が菊池の門出を祝福した。岩手県内は早朝から大雪が降り、積雪12センチを記録。約3時間に及ぶロング交渉を終えた左腕は、雪だるまの前でうれしそうに西武の帽子をかぶった。
「あらためてライオンズの一員になるという自覚が芽生えてきました。きょうに合わせて偶然にも雪が降りました。白星もそれと同じ数だけ勝てるように頑張りたい」
高卒新人としては球団史上最高額となる契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円。臨席した前田球団本部長は「清原選手、松坂選手、涌井選手の時も編成の最高責任者が同席した。合意に至ってうれしく思います」とかつてのスター選手の名前を挙げ、同等以上の評価であることを強調。菊池も「育成システム、キャンプ、寮が気になっていた。一つ一つ丁寧に説明してもらいありがたかった」と感謝の言葉を述べた。
球団の期待は背番号にも込められた。「松坂投手を超えるような投手になってほしい。開幕からチャンスは十分ある」と前田球団本部長。松坂は高卒1年目の99年に16勝を挙げて新人王を獲得したが、その数字を超えてほしいという願いもあり「17」を用意した。松坂の日本での最多勝利数も06年の17勝。背番号と同じ数だけ白星を積み上げることが「松坂超え」への目安となる。
「17」は菊池にとっても縁の深い番号だ。誕生日は1991年6月17日。1年生で出場した07年夏の甲子園でも17を背負った。「ご縁があって17番をつけることはうれしく思います。エースナンバーの18を支える番号だと思っているので、技術的にも人間的にもエースに近づけるように頑張りたい」と笑顔で話した。
今後は球団から与えられた練習メニューをこなしながら1月の新人合同自主トレに備える。「走る量やウエートの量が詳しく記載されていた。高校よりも密度が濃い厳しい練習になるんじゃないかと思います」。将来的なメジャー挑戦の意思は「今は全くない」と一時封印した。20年に一人といわれる怪物の新たな伝説がいよいよ幕を開ける。
<菊池と一問一答>
――夢だった舞台に立てる実感は高まってきたか。
「プロは夢の舞台であり目標。小3から野球を始めて10年間、思い続けていた舞台にやっと立てることはうれしいけど、まだスタートラインに立っただけ。いくところではなく勝ち続けるところ。厳しい世界になるとは思うが、今まで以上に頑張っていきたい」
――どんな投手になりたいか。
「目標とする投手はいない。自分自身がああいう投手になれ、と目標にされる、語り継がれるような投手になりたい」
――今は不安と期待どちらが大きいか。
「もちろん不安はありますし、期待も半分半分。不安を取り除くには練習しかない。これから帰って練習します」
――1年目の目標は。
「期待していただいているので、なるべく早く1軍に上がりたいが、まだ技術的にも人間的にも未熟。体づくりと心づくりを一から始めたい」
――キャンプでは中村選手らと対戦する機会もあるが。
「本塁打王に真っすぐがどれだけ通用するか確かめてみたいけど、抑えられるという甘い考えはない。キャンプまでにしっかり体をつくりたい」 【ドラフト特集】[スポニチ2009年11月22日]
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松坂 菊池を「ずっと注目していく」
西武のかつてのエース、レッドソックスの松坂も菊池について「非常に研究熱心で頭のいい選手と聞いている。これからもずっと注目していきたい選手」と話している。その上で、同じ高校からのプロ入り経験者として、キーポイントに挙げるのは、来年2月のキャンプまでの過ごし方だ。「僕のことを言えば、秋の国体が終わってから体を動かさない日はなかった」。松坂が強く意識したのは、キャンプ、シーズンを故障なく乗り切る体力をどれだけつけられるかだったという。
さらに春季キャンプについても「過度なアピールは必要はない。実力があれば、周囲は認めてくれる。自分の信念に基づいて、自分のペースでやること」と語る。周囲に惑わされない芯の強さも成功の条件の1つに挙げた。[スポニチ2009年11月22日]
西武がドラフト1位で指名した花巻東の155キロ左腕・菊池雄星投手(18)が21日、岩手・雫石町の雫石プリンスホテルで入団交渉を行い、高卒新人としては球団史上最高額となる契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で合意した。背番号は松坂(現レッドソックス)が新人の99年に挙げた16勝を超えてほしいとの期待も込め「17」に決定。メジャーも注目したみちのくの怪腕が“怪物超え”への第一歩を踏み出した。
鮮やかな雪化粧が菊池の門出を祝福した。岩手県内は早朝から大雪が降り、積雪12センチを記録。約3時間に及ぶロング交渉を終えた左腕は、雪だるまの前でうれしそうに西武の帽子をかぶった。
「あらためてライオンズの一員になるという自覚が芽生えてきました。きょうに合わせて偶然にも雪が降りました。白星もそれと同じ数だけ勝てるように頑張りたい」
高卒新人としては球団史上最高額となる契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円。臨席した前田球団本部長は「清原選手、松坂選手、涌井選手の時も編成の最高責任者が同席した。合意に至ってうれしく思います」とかつてのスター選手の名前を挙げ、同等以上の評価であることを強調。菊池も「育成システム、キャンプ、寮が気になっていた。一つ一つ丁寧に説明してもらいありがたかった」と感謝の言葉を述べた。
球団の期待は背番号にも込められた。「松坂投手を超えるような投手になってほしい。開幕からチャンスは十分ある」と前田球団本部長。松坂は高卒1年目の99年に16勝を挙げて新人王を獲得したが、その数字を超えてほしいという願いもあり「17」を用意した。松坂の日本での最多勝利数も06年の17勝。背番号と同じ数だけ白星を積み上げることが「松坂超え」への目安となる。
「17」は菊池にとっても縁の深い番号だ。誕生日は1991年6月17日。1年生で出場した07年夏の甲子園でも17を背負った。「ご縁があって17番をつけることはうれしく思います。エースナンバーの18を支える番号だと思っているので、技術的にも人間的にもエースに近づけるように頑張りたい」と笑顔で話した。
今後は球団から与えられた練習メニューをこなしながら1月の新人合同自主トレに備える。「走る量やウエートの量が詳しく記載されていた。高校よりも密度が濃い厳しい練習になるんじゃないかと思います」。将来的なメジャー挑戦の意思は「今は全くない」と一時封印した。20年に一人といわれる怪物の新たな伝説がいよいよ幕を開ける。
<菊池と一問一答>
――夢だった舞台に立てる実感は高まってきたか。
「プロは夢の舞台であり目標。小3から野球を始めて10年間、思い続けていた舞台にやっと立てることはうれしいけど、まだスタートラインに立っただけ。いくところではなく勝ち続けるところ。厳しい世界になるとは思うが、今まで以上に頑張っていきたい」
――どんな投手になりたいか。
「目標とする投手はいない。自分自身がああいう投手になれ、と目標にされる、語り継がれるような投手になりたい」
――今は不安と期待どちらが大きいか。
「もちろん不安はありますし、期待も半分半分。不安を取り除くには練習しかない。これから帰って練習します」
――1年目の目標は。
「期待していただいているので、なるべく早く1軍に上がりたいが、まだ技術的にも人間的にも未熟。体づくりと心づくりを一から始めたい」
――キャンプでは中村選手らと対戦する機会もあるが。
「本塁打王に真っすぐがどれだけ通用するか確かめてみたいけど、抑えられるという甘い考えはない。キャンプまでにしっかり体をつくりたい」 【ドラフト特集】[スポニチ2009年11月22日]
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松坂 菊池を「ずっと注目していく」
西武のかつてのエース、レッドソックスの松坂も菊池について「非常に研究熱心で頭のいい選手と聞いている。これからもずっと注目していきたい選手」と話している。その上で、同じ高校からのプロ入り経験者として、キーポイントに挙げるのは、来年2月のキャンプまでの過ごし方だ。「僕のことを言えば、秋の国体が終わってから体を動かさない日はなかった」。松坂が強く意識したのは、キャンプ、シーズンを故障なく乗り切る体力をどれだけつけられるかだったという。
さらに春季キャンプについても「過度なアピールは必要はない。実力があれば、周囲は認めてくれる。自分の信念に基づいて、自分のペースでやること」と語る。周囲に惑わされない芯の強さも成功の条件の1つに挙げた。[スポニチ2009年11月22日]