男児出産
mixi の仲間*さんへのコメントから。----*さんは、お若い女性。PMSなど婦人科系の疾患がおありで、妊娠・出産について不安を感じておられる。----
*様。 胸に堪えました。気づかされました。*さんならではのご意見ですね。私は、紀子さんの出産の日ずっと、カトリック問題委員会で活動している親しいシスターRのことが頭から離れませんでした。天皇制のこととか、男児誕生で皇室の人間解放は千年遅れたな、などと考えていました。そして雅子さんのことも御可愛そうに思えてならなかったのですが、いま一つ、*さんの視点から教えられました。
>>女性は子供を産めてなんぼなんだなぁ…と。しかもやっぱり大事なのは男の子
★こんな何千年も前の価値観が生きている。それを無批判に「秋篠宮さま、おめでとう」という言葉で表現する。女性の人権侵害。「一人の女性が精神を病むほどに傷ついている。人権侵害だ」と皇太子さんが悲しみの中から叫ばれたけれども・・・。
人権よりも、もっと根源的な悲しみを*さんは言っておられ、それは最も重要なことですね。
>>子供が産めないかもしれない」という不安を持っているし、親も諦めの気持ちを持っていると聞かされた。完全にだめだとわかれば割り切ることもできるかもしれないけどこういう中途半端な状態は、中途半端な期待もある分結構辛い。
★ほんとに、ほんとに・・・。言葉がありません。
>>ますます病状が悪化することがないといいのだけれど。
★(雅子さんの心労、負担は)普通では出会うことのない重い苦しみだから・・・。悪化しないとしたら、そのほうが不思議です。皇位継承権を捨てて、ご家族で外国に住まわれたほうがいい。地獄のような日本に帰ってこられたのです。
これからも、日記を読ませていただくことで、気づかせてください。
*様。↑コメントを書いてからも、じっと考えていました。
国民的な慶事、異状ともいえる熱狂に際し、*さんがお気を遣われながら日記をお書きになったことが伝わってきていました。
>>女性は子供を産めてなんぼなんだなぁ…
★これは、実に古い価値観ですが、現代になっても、依然として1ミリも変わっていないんですね。雅子さんは皇室に入るにあたって、友人に「男の子が産めるかしら」と不安を漏らしたそうです。古い価値観に自分が身動き取れぬほど囲まれるだろうと、外交官キャリアの女性ですら予感し強い不安にかられたのでしよう。痛ましくてなりません。時代や社会が変わっても、(男)子が産めない女性の負い目、ひけ目は、変わりませんね。日本では、異常と言っていいほど、こういう意識は遅れています。価値観というのは、「愛」の物差しでしょう。冷たい残酷な国民性です。
先ごろ、坂東さんという作家の猫殺しのエッセーが物議をかもしましたが、フランスでは、ペットの地位・尊厳は高く認められているそうです。もはや「モノ」「動物」とは呼ばれませんとか。が、日本では、愛「玩」ドーブツです。玩具だから、飽きたら捨てる。これは日本人特有の人権意識の低さからくるものでしょう。それぞれの固有の価値、多様を認めることができない。子供を産めない女性を認めることができない。こんな国民性の真っ只中に雅子さんは入り込んだのですから、ご病気になるのも当然です。愛する女性を病気にさせてしまった皇太子さんは、どんなにお辛いかと胸が痛みます。そうさせているのは、国民です。皇室典範の改正も見送られましたね。女性をきちっとした価値観で見ることができるよう、考える契機にもなったと思うんですが、秋篠宮さんのお子誕生で、流れましたね。 「人気」という言葉がありますが、移ろいやすく無節操で人の痛みに鈍感な「人の気分」。嫌悪するようになって久しいです。
これだけ関心の高いニュースであり、また法律の改正(皇室典範)にも関わることなのに、インタヴューを受けての国民の答えは、完璧なまでに「おめでとう」で統一されています。それはそれでいいけれど、批判的な発言も一つくらいあったのでは、と思うのです。メディアも祝賀一色です。こんな報道はおかしいんじゃないか、と思う。北朝鮮を想起したくらいです。批判的な報道をすると、宮内庁からマークされて今後皇室に関する番組をやらせえてもらえなくなるから?と勘繰りたくなります。下種の勘繰りかもしれませんが(笑)。
メディアの影響力というのは途方もないものですから、僕は報道のあり方について注意して見守る必要があると思う。たとえば国がきな臭い方向に進もうとするとき、国は先ず自由な言論を封じることから始めます。国民は、常にこれに敏感でなくてはならない、そう思うんです。
こういう国を挙げての「大事」のとき、国民は見るべきところを見てゆかなければならない。人権の問題、自由(報道)の問題など、冷静に見てゆかなければ、と僕は思う。
人が、おめでたい、とお祝いしているとき、不安を感じてしまう、へそ曲がりな僕です。長く書きすぎました。
>★これは、実に古い価値観ですが、現代になっても、依然として1ミリも変わっていないんですね。
憲法2条は「皇位は、世襲のものであって」と規定していて、天皇制は世襲制を採用しています。そうすると、女性皇族は、血の継続という世襲制維持のため、憲法上、出産が強制されていることになります。
この過酷な天皇制とともに、古い価値観をも考え合わせると、「男児出産」について複雑な思いでいます。
子どもが産めない女性にとって、悲しみとともに社会の無理解も暴力ですね。私事で恐縮ですが、流産の後、妊娠しなくて、毎朝婦人体温計をくわえていました。こんな生活、気が変になります。
> 女性をきちっとした価値観で見ることができるよう、考える契機にもなったと思うんですが、秋篠宮さんのお子誕生で、流れましたね。
私もそう思います。残念ですね。
エントリーの*さん。時代は変わっても、子を産めない(かもしれない)女性の悲しみは、深いものです。それに伴って、人の慶事をすんなりと喜べないとしたら、またそのことでご自分を責めることになるのではないでしょうか。痛々しいです。差し出がましいですが、「ご自分をお責めになることはないですよ」と、申し上げたいです。皇孫降誕一つとってみても、人々の配慮は、まだまだですね。