白内障の手術を受ける前に、あなたが考えておくべきこと 手軽に安全…がすべてではない 2018/12/28

2018-12-28 | 日録

2018/12/28
白内障の手術を受ける前に、あなたが考えておくべきこと 手軽に安全…がすべてではない  
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■ゴルフと白内障の関係
 「よく見えるようになった。こんなに簡単で良い手術はないよ。君も手術を受けるべきだ」
 白内障の手術を受けた同年代の友人に、こう勧められたことがある人も多いはずだ。といっても、目にメスを入れる手術はやはり怖い。どう考えればいいか。
 道玄坂加藤眼科院長の加藤卓次氏はこう話す。
 「白内障の手術に満足している人は、手術前の視力が極端に悪かったためによく見えるようになっただけ、というケースもあります。
 矯正視力で1.0程度見えている場合は、手術をしてもほとんど見え方に変化がないことも珍しくありません。目安としては、自動車免許の更新時には矯正視力0.7が必要ですが、これをパスできなくなった段階で手術を検討すればいいでしょう」
 たしかに白内障手術の安全性は年々向上している。日帰り手術も一般的になってきた。
 「とはいえ、傷口から雑菌が侵入して、術後に感染症になるケースも2000件に1件程度、発生しているのは事実です。確率はもっと下がりますが、失明に至る例がないわけでもありません。
 中には手術が必要ではない初期段階で手術を勧める医師もいる。新規にクリニックを開業した場合など、投資を早く回収したいという気持ちから、こうした行動に出ることもあると聞きます。
 少なくとも白内障の手術は手軽で安全だからと、安易に考えるべきではありません」(加藤氏)
 白内障と診断された場合、点眼薬が処方されているが、著しい効果があるとは認められていないと、福与眼科医院院長の福与貴秀氏は指摘する。
 「むしろ日常的に紫外線を避けることが、進行を遅らせるためには何よりも効果的と思われます。
 紫外線が白内障を進行させることは、眼科の教科書にも書かれていることです。ゴルフが趣味の人は多いと思いますが、紫外線対策なしのゴルフは確実に白内障を進行させます。
 日常の対策としては、外出時は紫外線カットのサングラスや、つば付きの帽子を着用するといいでしょう」
 白内障と並んで、多くの人が罹患する緑内障は眼球内の眼圧が高まり、視神経を圧迫することで視野障害が発生する。手術も選択肢として挙げられるが、欠けた視野が回復するわけではない。
 「今では薬で治療するのが基本で、ほとんどの症状に対応できます。手術は薬で眼圧が下がらなかった時の最後の手段と考えるべきです。
 正常な眼圧でも、緑内障になる人はいます。したがって、なにより大切なのは、早期発見です。
 視野が欠けたら自覚症状が出て気づきそうなものですが、人間の脳は優秀で欠けた視野を補正してしまう。そのため、なかなか気づかないのです。定期的な健康診断が重要となります」(加藤氏)
 前出の福与氏は、老眼の進行予防のために「老眼予防トレーニング」を開発した。これは緑内障にも効果があるという。
 「私の診ている患者さんで、20年以上このトレーニングを続け、緑内障による視野の狭まりが当初の予想よりはるかに良好に保たれている例もあります。
 点眼薬による治療も並行していますが、トレーニングをしていない人で、これほど進行が遅いケースはあまり見当たりません」
 具体的にはこうだ。
①眼の前15cmに人差し指かボールペンを立て、その先端を見る。この時、ピントがボケても構わない。
②次にできるだけ遠く、できれば5m以上先を見る。目と目の間と、ペン先と遠くのものが一直線に並ぶように気をつける。
③①と②を約1秒間隔で10回くり返す。
④これを1日に3セット行う。
■難聴が進めば認知症に
 歳とともに耳が遠くなる。これも避けられないが、補聴器はゴワゴワと耳障りな音がして苦手。そんな人も多いのではないか。
 「加齢性難聴は、動脈硬化の影響によって内耳の血のめぐりが悪くなり、歳とともに悪化していきます。
 動脈硬化を避けるためには、高血圧や肥満、高脂血症、糖尿病など、生活習慣病を避けることが重要で、そのためには有酸素運動が有効です」(めまいメニエール病センター長・高橋正紘氏)
 食生活を整えることも重要だ。末梢神経の代謝を促し、神経の働きを良くするビタミンB群や、抗ストレスホルモンの合成に必要なビタミンC。
 イライラを抑えるカルシウムや、動脈硬化予防に効果がある、青魚などに含まれるDHAも意識して摂取したい。
 JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則氏が言う。
 「そもそも難聴には特効薬がなく、一般的な耳鼻科では症状に応じて利尿剤やステロイド剤が処方されます。
 症状を緩和するためには合理的ですが、慢性的な加齢性難聴や耳鳴りなどの耳の異常は、自律神経の乱れが原因でさらに悪くなることがあり、これを正さなければいけません。
 そこで、自律神経を正常に保つために『6つのS』を避けることを心がけてください。つまり、①タバコの煙(スモーク)②塩分(ソルト)③不眠症(スリープレス)④闘争心(ストラッグル)⑤焦り(スピード)⑥ストレス、の6つです」
 難聴が進行すれば、認知症になりやすくなる。実際、視覚障害よりも、聴覚障害のほうが認知症になりやすいという研究結果もあるという。
 石井氏が続ける。
 「耳が聞こえにくくなって会話が億劫になると、他人とのコミュニケーションが薄れ、結果的に脳の刺激が減ってしまうため、認知症になりやすくなります。会話が減るということは、認知症の決定的な原因なのです。
 しっかりと会話ができる間は、補聴器は不要ですが、いよいよ聞こえなくなったら、頼らざるをえないでしょう。ただし、値段が15万~30万円ほどして、高額なのがネックです。
 最近ではメガネ店も補聴器を扱うようになりましたが、自分に合わないものを使い続けないために、①無料で試聴レンタルができること、②丁寧に音を合わせてくれること、③アフターケアがしっかりしていること、の3点をチェックしてください」
 日本耳鼻咽喉科学会は全国に4000人以上の補聴器相談医を認定している。彼らが勤務する耳鼻科に相談するのも一つの方法だろう。
 目や耳の不調を放置すると、他の病気を発症するリスクが高まる。できることから始めよう。
 「週刊現代」2018年11月17日号より

 ◎上記事は[現代ビジネス]からの転載・引用です *強調(=太字)は来栖
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〈来栖の独白 2018.12.28 Fri〉
 私は「眼」が一番だいじだ。白内障を言われたのは、もう何十年も前。名大病院から市民病院、近所の医院と転院し、定期検診を続けている。
 昨年頃より、見え方に不安を抱くようになった。不安を訴えると、医師は「今、手術しても、さほど変化は感じられないですよ」と言われた。その言葉の意味を、独りじっと考えた。辿り着いたのは、正に上記(強調の箇所)のような結論だった。
 子どもの頃から視力だけは、良かった。そのため、少しでも小さい字が見えにくいと感じられたりすれば、不安に陥る。過度の心配性。
 上記事に出会えてよかった。
 名大病院から転院したのは、名大の女医さんから「ここは重い病気、問題のある病気の患者さんが多勢来るのです。皆さん、診察を長時間、待っている。貴方のように、重患でもない人は、来ないでね。ご近所に、いくらでも目医者さん、あるでしょ」と云われたからであった。市民病院を経て、現在お世話になっている眼科に辿り着いたわけだが、東京女子医大卒の素晴らしい女医さん。
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2 コメント

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参考になりました! (としちゃん)
2018-12-29 11:26:34
ゆうこさん、とてもためになる記事を有難うございます!
私は老眼なので 書かれているトレーニングをしてみます。
白内障になりやすい家系の様なので いつもサングラスを掛けて居るのですが、それも継続します。(^_^)
ゆうこさんは 良い女医さんと巡りあえて良かったですね♪
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としちゃん ありがとう♪ (ゆうこ)
2018-12-29 12:25:27
 としちゃん、いつも読んでくださり、コメントまでありがとうございます。

 昨年だったか信州へ旅行した折り、話をした女性ですが「白内障手術したけど、よくなかった…」とこぼされてたので、不安を引きずっていました。
>自動車免許の更新時には矯正視力0.7が必要ですが、これをパスできなくなった段階で手術を検討すればいいでしょう
 これで、解決!! 良い記事に出会えて、明るい気持。

 一年前の今日は、らびぃさんが亡くなった日ではなかったかしら。これから、ベルさんのブログへ行きます。
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