安倍氏暗殺に自衛官関与? 『文春』への奇怪なリーク「花田紀凱の週刊誌ウォッチング」2023/5/14

2023-05-14 | 文化 思索

花田紀凱の週刊誌ウォッチング
(924) 安倍氏暗殺に自衛官関与? 『文春』への奇怪なリーク
 花田 紀凱
 

奈良市の近鉄大和西大寺駅前で街頭演説する自民党の安倍元首相。この後、銃撃された=昨年7月8日、午前11時半ごろ
奈良市の近鉄大和西大寺駅前で街頭演説する自民党の安倍元首相。この後、銃撃された=昨年7月8日、午前11時半ごろ

奇々怪々な事件だ。
『週刊文春』(5月18日号)の検証レポート「安倍元首相暗殺 疑惑の自衛官を直撃」8ページ。
 キッカケは事件から2日後、情報提供窓口「文春リークス」に届いた1通のメール。送信元は〈「防衛省で監察部門の職にある」と自称する匿名のA氏〉。
 事実なら衝撃的な内容だ。
 〈事件発生後、海上幕僚監部宛に、現職自衛官が関与しているのではないか? と●●(原文は実名)地区所属の海曹から通報があった〉
 問題の人物は成蹊大学中退で〈横須賀地方総監部に所属する二十七歳の現役海上自衛官〉。
 そこから『文春』取材班は何人かの情報提供者を得て、10カ月間、問題の自衛官の行動を追及していく。このへんの『文春』の取材力はさすがだ。
 そして4月29日、本人から約1800字の回答書が。
 〈安倍晋三の殺害が達成された今、私は罪には問われないと自負しております。殺人教唆だとか騒ぐ人達は自衛隊内においては多数おりますが、私が意図して山上容疑者に対して指示をした確固たる証拠はないはずですから、完全犯罪です〉
 『文春』は最後に退職した本人を直撃。愉快犯でもなさそうだが、要領を得ない。
 結局、確実に言えることは、こんな人物が〈先月まで海上自衛隊にいたこと、そして安倍氏暗殺事件に関連して複数回、事情聴取を受けていたことの二点〉のみ。不可解な事件だ。
 『週刊新潮』(5月18日夏端月増大号)は、『新潮』がきっとやってくれるだろうと期待していた特集。

「『コロナ5類』にご不満の妙な面々」

 いまだに〈感染者数は現に増え始めており、第9波に入った状況〉と言っている「8割おじさん」こと西浦博・京都大学教授、テレビ朝日の玉川徹氏、分科会の尾身茂会長などをバッサリ。


『週刊朝日』(5・19)、表紙に「休刊まであと4号!」。編集長後記〈さよならをするために、今号も元気にお届けです〉はやはり寂しい。

 (月刊『Hanada』編集長)


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