住職の地位巡る訴訟 21日にも和解に向けた最終協議 八事山興正寺 2018/5/19

2018-05-19 | 社会

2018年5月19日 13時42分 中日新聞夕刊
住職の地位巡る訴訟が和解へ 八事山興正寺
 高野山真言宗の別格本山、八事山興正寺(名古屋市昭和区)の住職の地位などを巡って高野山側と前住職(69)側が争っている訴訟で、両者が21日にも和解に向けた最終協議を行うことが分かった。前住職は高野山側による罷免後も寺を運営しているが、前住職が退去する見通しとなったため和解が成立する公算が大きい。
 関係者によると、和解は裁判外で行われる。前住職だけでなく、息子の前副住職も寺から退去し、双方が起こした民事訴訟をいずれも取り下げる内容。
 また、高野山側は前住職らが土地売却益約138億円の一部を不正流用したとして、背任容疑などの告訴状を名古屋地検に提出したが、これも取り下げる。名地検は捜査しているが、和解が成立すると立件は困難になりそうだ。
 興正寺の住職の地位をめぐる民事訴訟では、高野山側は、前住職が2014年1月の罷免後も寺を運営しているとして明け渡しを要求。前住職側は罷免の無効を主張し、名古屋地裁で今月25日に判決が言い渡されることになっていた。
 興正寺を巡っては前住職が住職在任中の12年3月、寺の土地6万6千平方メートルを中京大に138億円で売却。高野山側は「無断で売却した」などとして前住職を罷免した。さらに高野山側は土地売却代に関して、前住職らが流用によって寺に損害を与えたと訴え、背任容疑などで16年9月に名地検に告訴状を提出していた。

 ◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です
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興正寺対立 和解へ
 2018年05月19日
*前住職と高野山、週明けにも合意
  高野山真言宗の別格本山「八事山(やごとさん)興正寺」(名古屋市昭和区)の前住職側と高野山側とが対立している問題で、双方が和解に向けて最終調整していることが分かった。週明けにも合意する見込み。係争中の民事訴訟や、前住職に対する背任容疑などで高野山側が名古屋地検に提出した告訴状も取り下げる意向で、泥沼化していた対立が収束する見通しとなった。
 対立は、2012年7月に当時住職だった梅村正昭せいしょう氏(69)が寺有地約6・6ヘクタールを約138億8000万円で売却したのが発端。高野山は、無断で売却したなどとして梅村氏を罷免ひめんして新たに住職を派遣したが、梅村氏は応じず、寺にとどまった。このため、住職の地位確認や寺の明け渡しなどを求めて、双方が互いを訴える事態に発展した。
 関係者によると、和解は裁判外で行われ、訴訟や告訴状を取り下げるほか、〈1〉寺の住職は高野山側が務める〈2〉梅村氏は寺を退去する――ことなどを確認する内容とみられる。対立の長期化によるイメージダウンや費用面でのこれ以上の負担増を避ける狙いがあるとみられ、今年4月以降、和解に向けた双方の話し合いが続いていた。地位確認などの民事訴訟では、名古屋地裁が今月25日に判決を言い渡す予定だったが、その前に和解すれば、それぞれ訴えを取り下げることになる。
 高野山側は、土地売却益のうち約70億円を不正に流出させたとして、梅村氏らに対する背任容疑などで、名古屋地検に告訴状を提出。地検特捜部は昨年9月に寺を捜索し、その後も関係者から任意で事情を聞くなど捜査を進めている。
 1686年(貞享3年)に創建された興正寺は、尾張徳川家の祈願所として知られる。東海地方を代表する名刹で、高さ約30メートルの木造の五重塔は、国の重要文化財に指定されている。
 2018年05月19日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

 ◎上記事は[読売新聞]からの転載・引用です
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