中国、南シナ海に軍用機の格納庫 米研究所分析
日本経済新聞 2016/8/10 9:14
【ワシントン=川合智之】米戦略国際問題研究所(CSIS)は9日までに、中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島に、軍用機の格納庫を建設しているとの分析結果を公表した。滑走路建設やレーダーなどの配備に続く軍事拠点化の一環とみられる。南シナ海での中国の主張を退けた仲裁裁判所の判決に反発する中国が、軍事化を進めている実態が明らかになった。
6、7月に撮影された商業衛星写真をもとに、ミスチーフ(中国名・美済)礁とスービ(渚碧)礁、ファイアリクロス(永暑)礁で建設を確認した。格納庫は24機の戦闘機と、大型の爆撃機や輸送機などを3、4機収容できる大きさという。
ミスチーフ礁やスービ礁では滑走路に民間機が着陸する様子が確認されている。CSISによると「今年初めにファイアリクロス礁に軍輸送機が短時間訪れたのを除き、中国政府が軍用機を展開した形跡はない」というが、格納庫の急速な建設により方針が変わる可能性があると指摘した。
◎上記事は[日本経済新聞]からの転載・引用です
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