40歳の東大生、夢のマウンド「18歳で来たかったから大遅刻」 東京六大学 フレッシュリーグ 神宮球場2017/4/15

2017-04-17 | 相撲・野球・・・など

40歳の東大生、夢のマウンド 「18歳で来たかったから大遅刻」
中日新聞 2017年4月16日 朝刊
 写真;慶大とのフレッシュリーグ戦で、40歳にして神宮球場デビューを果たした東大の伊藤一志投手=神宮球場で
 東京六大学野球の新人戦「フレッシュリーグ」が十五日、神宮球場で行われ、医師経験のある東大三年の伊藤一志投手が慶大戦に先発した。四十歳という年齢で聖地デビューを果たし、「十八歳で来たかったから大遅刻。でも、続けてきて良かった」。額にしわが浮かぶ日焼け顔で、積年の思いを口にした。
 直球の最速は一〇八キロ。連打を浴び、3四球を与えるなど苦しんだ。持ち球のナックルボールを駆使したが、1回4失点で降板し、「不合格だ」と苦笑いを浮かべた。
 小学生では学童野球でプレー。中学、高校で野球経験はないが、愛知・東海高二年時の一九九三年秋、東大が法大から四十年ぶりに勝ち点を挙げたニュースを見て「東大を受けたい」と決心した。弱者が強者を倒す姿に心酔した。
 だが、ここから回り道が続いた。受験に失敗し、浪人を経て慶大へ。卒業後、日本医大に入学した。多忙になり、「両方やるのは無理」と野球を諦めかけたときもある。それでも情熱が勝り、麻酔科医として病院で働きながら東大合格(文科三類)。三十八歳だった二〇一五年に野球部の一員となった。
 新人戦の出場資格は一、二年生だが、四月から新入部員を募集する東大だけは三、四年生も出場できる特例がある。だから「本当の神宮の舞台はリーグ戦。道のりは遠く、厳しい場所だと思う」と伊藤投手。まだ道半ば。親子ほど年の離れた仲間と競い、挑戦を続ける。 (対比地貴浩)

 ◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です


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