【自動車産業ニュース】
ベンチャー魂取り戻す トヨタ、豊田章男社長
2010年5月28日
来月で就任から1年となるトヨタ自動車の豊田章男社長は27日、中日新聞の単独インタビューに答えた。今月発表した米電気自動車ベンチャー「テスラ・モーターズ」との提携を「21世紀型のアライアンス(提携)」と位置付け、テスラが持つ大胆な発想や意思決定の速さを次世代エコカーの開発はもとより、今後の経営全般の刺激とする意向を表明した。
豊田社長は「トヨタも70数年前はベンチャーだった。しかし、大企業になり、以前はすぐに決まったような話がなかなか決まらなかったり、お客さまとの距離が遠くなった」と現状を分析。その上で、提携の経緯を「ベンチャーのスピードという価値観にトヨタがついていけるかの賭けだった」と語り、今回の提携をトヨタのベンチャー精神再生につなげたい考えを示した。
世界の主要自動車メーカー間では提携が相次ぎ業界再編が加速しているが、豊田社長はベンチャー企業と提携した意義を強調。「コンベンショナル(従来型)なメーカーとの提携では出てこないような車ができる可能性を感じる」と述べた。
脱ガソリンが急務とされる自動車産業の状況を「100年に1度のターニングポイント」と表現。基軸のハイブリッド車に電気自動車、燃料電池車を加えた「全方位」の開発を推進する姿勢を示した。
社長就任からの1年については「品質問題などで一瞬たりとも気を抜くことができなかったが、悪いときには強さと弱さがよく見える。悔しさがいいバネになり(会社全体の)学びに変えたトヨタの底力を感じた」と振り返った。
ベンチャー魂取り戻す トヨタ、豊田章男社長
2010年5月28日
来月で就任から1年となるトヨタ自動車の豊田章男社長は27日、中日新聞の単独インタビューに答えた。今月発表した米電気自動車ベンチャー「テスラ・モーターズ」との提携を「21世紀型のアライアンス(提携)」と位置付け、テスラが持つ大胆な発想や意思決定の速さを次世代エコカーの開発はもとより、今後の経営全般の刺激とする意向を表明した。
豊田社長は「トヨタも70数年前はベンチャーだった。しかし、大企業になり、以前はすぐに決まったような話がなかなか決まらなかったり、お客さまとの距離が遠くなった」と現状を分析。その上で、提携の経緯を「ベンチャーのスピードという価値観にトヨタがついていけるかの賭けだった」と語り、今回の提携をトヨタのベンチャー精神再生につなげたい考えを示した。
世界の主要自動車メーカー間では提携が相次ぎ業界再編が加速しているが、豊田社長はベンチャー企業と提携した意義を強調。「コンベンショナル(従来型)なメーカーとの提携では出てこないような車ができる可能性を感じる」と述べた。
脱ガソリンが急務とされる自動車産業の状況を「100年に1度のターニングポイント」と表現。基軸のハイブリッド車に電気自動車、燃料電池車を加えた「全方位」の開発を推進する姿勢を示した。
社長就任からの1年については「品質問題などで一瞬たりとも気を抜くことができなかったが、悪いときには強さと弱さがよく見える。悔しさがいいバネになり(会社全体の)学びに変えたトヨタの底力を感じた」と振り返った。