生方副幹事長、民主が解任

2010-03-19 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

生方氏解任「言論封殺だ」民主内に批判の声
読売新聞2010年3月19日(金)01:16
 民主党の小沢幹事長を批判した生方幸夫副幹事長が18日、解任に追い込まれたことは、結束を乱す不満分子は許さないという同党執行部の強権的な姿勢を強く印象づけた。
 鳩山首相が「民主党らしさ」をキーワードに政権浮揚を図ろうとしていた中での解任劇に、党内からは「言論の自由もない」と批判の声が上がっている。
 生方氏の解任について鳩山首相は18日夜、記者団から「言論の自由を封じる形は民主党らしくないとの声がある」と問われると、「レベルが違う議論だ。執行部に対する批判はあっていい。ただ、党の中では一切話をしないで、メディアに向かってされることは潔いのかどうかという議論だ」と述べ、党の対応に理解を示した。
 生方氏は衆院千葉6区選出で当選4回。読売新聞記者出身で、経済評論家として著書も多い。党内では横路衆院議長に近い。問題とされたのは、17日付産経新聞のインタビューで、生方氏が党運営を中央集権的と批判し、「鳩山さんは小沢さんを呼んできちんと注意してほしい」などと求めたことだった。
 高嶋良充筆頭副幹事長は18日、生方氏を党本部に呼んで副幹事長を辞任するよう求めたが、生方氏は「普通のことをしゃべっているのに辞めろというのは、党内に言論の自由がないということだ。情けない」と反発。高嶋氏は「議論する場がいっぱいある。なぜそこで言わないのか」と指摘したが、生方氏は「(処分するなら)正式に倫理委員会にかけてください」と求め、平行線に終わった。
 高嶋氏は会談後、生方氏以外の副幹事長を集め、副幹事長会議として交代を求める方針を確認。小沢氏と電話で対応を協議した。小沢氏は「そこまでする必要はないのではないか」と語ったが、高嶋氏が説得したという。
 高嶋氏は記者団に「放置しておくと党の求心力や他の議員の意欲がそがれる。解任ではなく、役職の交代だ」と強調した。
 高嶋氏の強硬姿勢の背景について「生方氏が呼びかけた政調復活を求める会合に41人が集まったことで、党運営批判の高まりに焦りを感じたのではないか」との見方がある。生方氏の行動について、輿石東参院議員会長が「幹事長室にいる人が、いかがなものか」と批判するなど党執行部としては、災いの芽を早めに摘もうとする姿勢が見られた。
 小沢氏に距離を置く議員からは公然と批判の声が上がっている。
 枝野行政刷新相は18日の記者会見で「生方氏が何か問題のあるようなことを言ったことが最近あるとは認識していない」と語った。野田佳彦財務副大臣も記者会見で「耳に痛い話をした人が辞表を迫られるのは極めてよろしくない。もっと自由 闊達 ( かったつ ) に感想や意見を述べてしかるべきで、闊達に意見を言う文化を持ってきたのが民主党の魅力だった」と党の対応に疑問を呈した。若手衆院議員は「これでは北朝鮮と同じだ。言論封殺の党と思われる」と語った。
 民主党の規約では、副幹事長は幹事長が選任すると規定されているが、解任などの手続きは明記されていない。生方氏は18日夜、党の対応について「幹事長を批判したから更迭というのは民主主義の原則を無視した行為で、国民は納得しない。副幹事長交代は承服しておらず、異議を申し立てたい」と語った。小沢氏の進退についても「国民が納得しなければ、幹事長を辞めるのが当たり前だというのが党内の多数派だ」と指摘した。
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小沢氏批判の生方副幹事長、民主が解任 党内に反発の声
 asahi.com2010年3月18日20時53分
 民主党は18日、小沢一郎幹事長ら執行部批判を繰り返しているとして、生方幸夫(うぶかた・ゆきお)副幹事長=衆院千葉6区=の解任を決めた。高嶋良充(たかしま・よしみつ)筆頭副幹事長は自発的な辞任を求めたが、生方氏は「辞める理由はない」と拒否した。生方氏の処分について、党内では非小沢氏系の議員を中心に反発する声が出ている。
 生方、高嶋両氏は同日、党本部で会談。メディアのインタビューで「国民は小沢さんが不起訴になったから全部シロとは思っていない」「北海道教職員組合の問題は、これも一番上は輿石東さん」と話した生方氏に、高嶋氏は「副幹事長でありながら外に向かって執行部批判するのはおかしい」と辞任を求めた。
 しかし、生方氏は「3人も秘書が逮捕されて何もされない方がいるのに、なぜ私が役職を解かれなければならないのか」と反論。元秘書を含め3人が逮捕された小沢氏を念頭に、辞任要求を拒否した。
 高嶋氏は生方氏を除く副幹事長で対応を協議。小沢氏に電話で生方氏解任を伝えた。高嶋氏によると、小沢氏は「円満に解決できないのか」と語ったが、後任に辻恵衆院議員を充てる方針を伝えると「君たちに任せる」と答えたという。
 党内では小沢氏と距離を置く議員から生方氏擁護の声が相次いだ。野田佳彦財務副大臣は18日の記者会見で「耳に痛い話をした人が辞任を迫られるのは極めてよろしくない」と指摘。枝野幸男行政刷新相は会見で「生方さんが最近、何か問題のあることをおっしゃったとは認識していない」と語った。安住淳・衆院安全保障委員長も記者団に「反応が異様だ。理解に苦しむ」と批判した。渡部恒三・前最高顧問は「政治家が自由にモノを言えないなら、ヒトラーの時代に戻ったことになる。大政翼賛会の戦争中だって、まだ自由にモノを言えた」。また、小沢氏に近いベテラン議員も「生方氏の言ってることに賛同する声もあるわけだから、もっとうまく処理しないといけない」と指摘した。
 ただ、非小沢氏系議員にも生方氏の行動に疑問を呈する声はある。民主党七奉行の一人は、自民党の園田博之氏が幹事長代理を辞任して執行部批判に転じた経緯に触れ、「自ら辞めて外で批判するという手順を踏んだ。それに比べて今回のやり方はイメージが悪い」と語る。
 鳩山由紀夫首相も同日夜、記者団に「執行部批判はあってもいいが、それは党の中でしっかりとなされればいい。メディアに向かってされるのが果たして潔いのか」としたうえで、「今、大事なことは党としてしっかりまとまって行動すること」と強調した。
 生方氏は読売新聞記者、経済評論家を経て96年に旧民主党から初当選し、現在当選4回。党内では横路孝弘衆院議長系グループに属している。
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生方副幹事長に辞任迫る=執行部批判を問題視-民主
2010年3月18日(木)18:03
 民主党の高嶋良充筆頭副幹事長は18日午後、生方幸夫副幹事長を党本部に呼び、執行部批判が目立つとして、副幹事長の職を辞任するよう要求した。生方氏は拒否したが、執行部は続投を認めない構え。小沢一郎幹事長に批判的な言動を執行部が公然と締め付ける動きに出たことで、党内の対立が再び強まりそうだ。
 生方氏は、党内の有志でつくる「政策調査会の復活を目指す会」の中心メンバー。党の権限が小沢氏に集中しすぎているとして、党運営を見直すよう求め、同氏の「政治とカネ」の問題でも説明責任を尽くすべきだと訴えてきた。
 高嶋氏は「党の幹部が外に向かって執行部批判をするのはおかしい」と非難。生方氏は「党内を何とか良くしようと思っての発言を封じたら、『言論の自由がない』ともっと言われる」と反論し、処分するのであれば党倫理委員会に諮って正式に手続きを踏むよう主張した。[時事通信社]

生方副幹事長解任劇~「小沢神話」による思考停止


1 コメント

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これこそ小沢独裁の表れ (近藤 博)
2010-03-19 22:49:42
民主党の高嶋良充筆頭副幹事長こそ民主党に有ってはならない存在。
 民主党に言論の自由とか党内改革、自浄の意識は無いのか?
論議を尽くして政策決定して欲しい。現在は前与党の自民党のまねこき政策。政策を出汁に得票を得ようなどはもってのほかのこと。
 前原とか他の大臣はこの決定に対して何をしているの?民主政治の崩壊だよ。
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