日産、国内減産を拡大 計4工場派遣社員も削減
2008年10月22日
米国での自動車の販売不振を受け、日産自動車は国内での減産を拡大する。米国向け高級車などの組み立て工場やエンジン工場で11月から来年3月末まで実施する。減産に伴い、工場で働く派遣社員の一部を削減する方針で、金融危機の影響が国内の雇用にまで波及してきた形だ。
減産するのは車両生産の栃木工場(栃木県上三川町)と九州工場(福岡県苅田町)のほか、エンジンを生産している横浜工場(横浜市)といわき工場(福島県いわき市)。
米国向け高級ブランド「インフィニティ」の5車種を主に生産している栃木工場では11月以降、2交代制の勤務を1交代にするなどして、5カ月間で約3割にあたる2万8000台を減産する。同工場では、9-10月にも約1万台の減産を実施中だ。
スポーツタイプ多目的車(SUV)「ムラーノ」などの大型車を生産する九州工場では、約2割を減産。5カ月間で3万7000台を減らす。
エンジン工場では非稼働日を設けるなどで減産することを検討している。
日産は派遣社員2000人のうち一部を削減する方針だが、規模については検討中という。
---------------------
日産、9年ぶり減収減益 09年3月期下方修正北米不振、円高響く
2008年11月1日
日産自動車は三十一日、二〇〇九年三月期連結決算の業績予想を下方修正し、売上高を七千五百億円減の九兆六千億円、営業利益を二千八百億円減の二千七百億円とした。売上高は前期比11・3%減、営業利益も65・9%減で、経営再建前に深刻な業績不振に陥っていた二〇〇〇年三月期以来、九年ぶりの減収減益となる。金融危機による北米での販売台数低迷や為替の円高傾向などが響く。
志賀俊之最高執行責任者は「景気後退に打撃を受けた。(これまで販売増が期待できた)多くの新興国市場も成長が鈍化しつつある」と述べた。
世界販売台数計画も当初計画より約十三万台減の三百七十七万台程度に修正。栃木工場(栃木県上三川町)、九州工場(福岡県苅田町)、海外の工場で〇八年度に計二十万台以上を減産する。
エンジン生産の横浜工場(横浜市)、いわき工場(福島県いわき市)の派遣社員をことし十一月から来年三月末までに計二百二十人削減する。
〇八年九月中間連結決算は売上高が前年同期比3・9%減の四兆八千六百九十三億円、営業利益が47・8%減の千九百十六億円。
一株当たりの中間配当金を十一円と、前年同期より九円減配する。年間配当金も当初予想の四十二円から「未定」に変えた。
---------------------
日野自10年ぶりに減収減益へ 09年3月期
2008年10月30日
日野自動車は29日、2009年3月期連結業績予想について、売上高を当初予測より1700億円減の1兆2500億円、営業利益を310億円減の150億円にそれぞれ下方修正した。当初の増収増益予想から、10年ぶりに減収減益へ転じる見通し。
トヨタ自動車の米国での販売不振を受け、受託生産していた米国向けスポーツタイプ多目的車(SUV)「ハイラックスサーフ」などの受注量が前年比で1割強落ちこんだことが響いた。
08年9月中間連結決算は売上高が前年同期比2・4%減の6452億円、営業利益は66・6%減の82億円で減収減益となった。
---------------------
日野自・羽村工場、期間従業員の大幅削減進む
2008年10月30日
日野自動車は29日、米国向けのSUV「ハイラックスサーフ」や「FJクルーザー」などを製造している羽村工場(東京都羽村市)で期間従業員の大幅な削減を進めていることを明らかにした。米国でのトヨタ自動車の不振を受け、受託生産分が減少したため。9月だけでも全体の1割にあたる約100人を削減しており、最大1000人規模の削減になる可能性が出てきた。
日野自によると、羽村工場ではSUVの生産台数の見通しが当初より半減。10月から生産体制を縮小するなどして減産を加速させている。
一方、日産自動車も国内の工場で働く派遣社員2000人のうち約780人の契約更新を行わない方針
---------------------
スズキ、静岡3工場で減産 富士重も群馬など
2008年11月1日
スズキは三十一日、静岡県の湖西工場(湖西市)、磐田工場(磐田市)、相良工場(牧之原市)で、二〇〇八年度中に乗用車など計七万八千台を減産することを明らかにした。国内の派遣社員を、来年三月末までに約六百人削減する。富士重工業も群馬県の矢島工場(太田市)と米インディアナ州の工場で、〇八年度中に計二万台減産する。乗用車「レガシィ」などが減産対象