クリントン国務長官の訪日~亀裂隠し、日本重視アピール

2010-05-21 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
亀裂隠し、日本重視アピール=普天間決着には懐疑的-米
 【ワシントン時事】オバマ米政権はクリントン国務長官の訪日を通じ、日本との同盟関係重視の姿勢をアピールすることに力点を置いた。韓国哨戒艦沈没事件で朝鮮半島の緊張が高まる中、米軍普天間飛行場移設問題をめぐる亀裂をできるだけ目立たせまいとする意図が見え隠れするが、鳩山政権下での決着にはなお懐疑的だ。
 「日米のパートナーシップは、われわれの共通の将来へ向けた基盤だ」。クリントン長官は21日の岡田克也外相との会談後の共同記者会見で、こう強調した。
 米政府は、軍事的にも存在感を増す中国と向き合うパートナーとして「東アジア安保の礎石」(オバマ大統領)と位置付けた対日関係をこれ以上悪化させられない事情を抱える。普天間問題が引き金になり鳩山内閣が退陣する事態になれば、「日本側から『米国がつぶした』と非難される恐れがある」(元高官)との懸念もある。
 クリントン長官が今回、中韓両国だけ訪問すれば「日本パッシング(素通り)」の憶測を呼ぶのは必至。鳩山由紀夫首相が、普天間移設で米側の望む現行計画に近い案に近づきつつあるのを踏まえ、訪日に踏み切ったとみられる。
 ただ、首相が先月の非公式首脳会談で大統領に直接伝えるなど、再三にわたり公約した移設問題の「5月末決着」が事実上見送られたことへの強い不快感は消えていない。「日本側の顔を立てて妥協しても、後になってまた計画変更を言い出すかもしれないので踏み込めない」。米政府関係者からはこんな声も漏れている。(時事通信2010/05/21-20:25)

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