それでもやるのか?東京五輪最終攻防・・・・  2021/6/3

2021-06-03 | 相撲・野球・・・など

それでもやるのか?東京五輪最終攻防 IOC「オリンピック貴族」は特別扱いされ5つ星ホテルを満喫

 公開日:2021/06/03 06:00 更新日:2021/06/03 10:06 

「中止の選択肢は事実上ない」――。国際オリンピック委員会(IOC)のディック・パウンド委員は、5月25日の米CNNの取材で断定した。
  新型コロナウイルス感染拡大で、政府が3度目の緊急事態宣言を再々延長し、東京2020オリンピック・パラリンピック大会開催を不安視する日本人に対し、結論だけを押し付けた。パウンド委員はさらに「すべてを保証できる者はいない」とも述べ、オリンピック強行開催後の感染爆発が日本人の杞憂でないことを確信させた。
  日本国民の神経を逆なでするようなIOC幹部の発言は枚挙にいとまがない。IOCの東京大会調整委員長のジョン・コーツ副会長は5月8日、緊急事態宣言下でも「絶対に開催される」。トーマス・バッハ会長は競技団体の会合で「我々は犠牲を払わなければならない」と宣言した。
  まるで封建領主が領民を諭すかのような言動は、「オリンピック貴族」の自負がなせる業だ。事実、IOC委員と競技団体幹部は自ら「オリンピックファミリー」と称し、開催都市の東京都と組織委員会にとって下にも置かない存在だ。開催都市契約大会運営要件は、IOC関係者のため、4~5つ星ホテルのシングル、ダブル、ツイン、数部屋のスイート計1400室提供を確約している。これらのホテルは「オリンピックファミリーホテル」(OFH)と呼び、部屋の配分は「IOCの単独の裁量」で決める。宿泊中はオリンピック旗の常時掲揚や救急車も用意される。
 IOCはタダで泊まるわけではない。ただ、1泊400ドル(約4万4000円)を超える分は組織委が負担する。5つ星ホテルのスイートは1泊300万円にのぼり、差額はIOCへの贈与に等しい。
  しかも、新型コロナ感染対策で、選手村と会場に滞在を限られる選手と比べ、IOC関係者は制限も少ないホテル暮らしを満喫する。感染拡大を避けるため、IOCと組織委は来日する大会関係者の削減を打ち出したが、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)関係者は例外だ。組織委の武藤敏郎事務総長は5月26日の会見で、「大会を運営するために必要不可欠な人材」として、「オリンピックファミリー」3000人と「パラリンピックファミリー」2000人の計5000人が予定通り来日するとした。
  米紙ワシントン・ポストはバッハ会長を「ぼったくり男爵」と揶揄したが、他のIOC関係者も「オリンピック貴族」らしく、一度握った特権を手放そうとしない。バッハ会長がいう「犠牲を払う」には「オリンピック貴族」が含まれず、大会強行開催後の感染爆発を懸念する日本人への連帯感は微塵もない。(つづく)

 ◎上記事は[日刊ゲンダイ]からの転載・引用です

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〈来栖の独白〉
 ひどい。もう、言葉もない。
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