今市事件2審 現場状況めぐり専門家の証言対立
2017/10月30日 18時21分
12年前、栃木県の旧今市市、今の日光市で女の子を連れ去り殺害した罪に問われている被告の裁判が開かれ、自白の内容や現場の状況などをめぐって検察側と弁護側の専門家の意見が対立しました。
平成17年、栃木県の旧今市市で、小学1年生だった吉田有希ちゃん(当時7)が連れ去られ、茨城県の山林で遺体で見つかった事件では、勝又拓哉被告(35)が殺人などの罪に問われ、無罪を主張しましたが、1審の宇都宮地方裁判所で捜査段階の自白などをもとに無期懲役を言い渡されました。
30日、東京高等裁判所で開かれた2回目の審理では、検察側と弁護側からそれぞれ呼ばれた法医学の専門家2人が証言し、意見が真っ向から対立しました。
弁護側の専門家は「遺体の傷の状況から、被害者はあおむけの状態で刺されたと考えられ『立たせて刺した』とする自白の内容と矛盾する。殺害現場とされる山林には大量の血痕が認められず『その場で殺害した』という自白と一致しない」と証言しました。
一方、検察側の専門家は「傷の状況から被害者の姿勢を断定することはできない。現場で行われた血液反応の検査は血液の量をはかるものではない」と証言しました。
次回の12月11日にも、30日と同じ2人の専門家への質問が行われます。
◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です *強調(太字)は来栖
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