死刑賛成86%=「死は人ごと」現代日本人の感覚

2010-04-01 | 死刑/重刑/生命犯
<Dr.中川のがんから死生をみつめる>「さよなら」のための時間
毎日新聞2010年3月31日(水)13:00
 フランスの科学者、パスカルは「人間は生まれながらの死刑囚」という意味の文章を残しましたが、フランスでは1981年、死刑は廃止されています。同じように世界の多くの国で死刑が廃止されていますが、内閣府の世論調査によると、日本人の86%が死刑制度に賛成しています。私は、この数字にも、「死は人ごと」という、現代日本人の感覚が反映されているように感じます。
 死刑制度の存続を含め、後の死刑の基準を示すことになった「永山裁判」後、現在までに82人の死刑が執行されました。死刑は、判決が確定してから原則として6カ月以内に執行されると定められていますが、確定から死刑執行までの実際の時間は、中央値で約7年(最短1年、最長19年)と幅があります。
 死刑囚は今、「残り時間」を知らされていません。以前は、言い渡しが数日前にありましたが、現在は当日の朝に告げられ、午前中に死刑が執行されています。通知から執行までの時間は1~2時間といわれます。
 事前通知をしなくなった理由は、「死刑確定者の心情の安定のため」とされているようです。実際は、前日に死刑執行を通知された死刑囚が、死刑執行当日の朝に自殺した事件(1975年、福岡拘置所)がきっかけになったとされます。
 しかし、直前まで告知しないことで、「死刑確定者の心情」は、本当に安定するのでしょうか。そもそもいつ死刑が執行されるのか、毎日不安でしょうし、遺言を書く時間も、家族や友人に「さよなら」を言う時間もなくなります。告知のない刑の執行は、かえって残虐であると、死刑廃止国や死刑反対団体からの批判もあるようです。
 私たちは、死刑囚ではありません。しかし、パスカルの言葉ではありませんが、命に限りがあるのは事実です。「死は人ごと」ではありません。一方、現代の「ゆるやかで、残り時間も予見される死」の場合は、「さよなら」のための時間があります。病気であれば、症状をできるだけやわらげ、適切な治療でなるべく長生きもしたうえで、「さよなら」をしっかりと言う。このバランスが、かぎではないかと思います。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

3 コメント

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死刑という言い方がおかしい (ポッキー三姉妹)
2010-07-27 07:18:16

私は死刑は大賛成です。例えば殺人されたかたがいるとします。被害者のこれからの生きる権利、人生を奪ったわけです。そこでライフニュートラルオフセットとしなければいけません。亡くなった人の『つぐない』をしていただくわけです。魂は輪廻し、厳密には死は存在しない訳ですから、加害者も肉体の上では死かも知れませんが、また、生まれてくる訳です。ここで大切なのは『ああ、人を殺したらいけないんだな』とか『なんてことになったんだと』死んでいただくことで少しでも認識して貰うことです。機械作業の刑務所内では解らないため、懲役を長くしたところで結局意味がないのです。
死刑はそのかたの『償い』のサポートなんです。いってみればエンジェルの聖なる行為です。 ライフニュートラルオフセットとは例えば殺人して亡くなった人の人生と加害者の人生を相殺すること。少しでも死刑されるかたを考慮して例えばクリスマスとかお正月がいいと思います。そして一人でなく百人単位がやはり良い。
死刑は美しい魂のサポートなんです
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Unknown (死の美徳化ってどうなの)
2010-12-04 17:16:36
「苛められる側にも苛めの原因がある」
「死刑には凶悪犯罪の抑止力がある」
「他人の発言を聞いて不愉快になったらその原因は発言者にある」

今更何を当たり前のことを、と思われるかも知れません
しかし本当は3つとも「ない」のです
以下はその論拠です。是非、ご一読ください
お返事は不要です。突然のメール失礼しました


虐めに関するよくある勘違い
http://sky.geocities.jp/dwhsg178/ijimekan.htm

死刑制度に関するよくある勘違い
http://sky.geocities.jp/dwhsg178/sikeikan.htm

感情自己責任論
hhttp://sky.geocities.jp/dwhsg178/kanjo.htm
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Unknown ( )
2011-06-23 02:48:40
ポッキー三姉妹さんの言葉を読んで思いました。

死刑に賛成する人は、魂を実体として認めているのではないかと。

私は、魂など存在しないと思います。
人間の生は一回きりです。やり直しは出来ません。
カゲロウの様に生まれ死ぬのが人間です。


私は死刑に反対です。
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