神戸連続児童殺傷事件から20年 加害男性(元少年A)父母「たまに連絡が入る。『絶歌』に涙止まらず」 神戸新聞インタビュー 2017/3/26

2017-03-26 | 神戸 連続児童殺傷事件 酒鬼薔薇聖斗

2017/3/26 06:30 神戸新聞NEXT
  (画像;神戸連続児童殺傷事件の舞台になった通称「タンク山」=神戸市須磨区
神戸・連続児童殺傷20年 加害男性両親「たまに連絡」
 1997年に神戸市須磨区で発生した「連続児童殺傷事件」で、当時14歳だった加害男性(34)の両親が、神戸新聞の書面インタビューに応じた。今年で事件から20年。男性からは「たまに連絡が入る」が、直接は会っていないとみられる。一方、男性が2015年に遺族らに知らせることなく出した手記「絶歌」については「出版にいたるまでの順序が間違っていると思いました」として遺族らに謝罪した。
 両親側の代理人を通じて2月下旬に申し込み、25日までに便せん2枚で回答が寄せられた。両親が神戸新聞の取材に応じたのは初めて。
 男性から連絡がある場合、その内容も尋ねたが、回答はなかった。ただ「本人自身が私たちに会いたいと思う気持ちになるまで、待ち続けたい」とも記し、長期間にわたり、直接会っていない様子がうかがえた。
 手記については、事件後に収容された関東医療少年院(東京都府中市)を出てからの様子などが分かったとする一方、「被害者、ご遺族の方々には大変申し訳なく思っています」と記した。
 遺族らへの気持ちでは「年月が流れるにつれ、怒り、悲しみ、悔しさ、憎悪が増していると思っています」「私たちが生きている限り、ご冥福を祈りながら償いをさせていただきたい」と謝罪の言葉を繰り返した。(神戸連続児童殺傷事件20年取材班)
【神戸連続児童殺傷事件】
 1997年2月、神戸市須磨区で小6女児2人が頭部を金づちで殴られ、3月16日には小4の山下彩花ちゃん=当時(10)=が頭部を金づちで殴られ、1週間後に死亡。同日、小3女児も腹部をナイフで刺された。5月24日には小6の土師(はせ)淳君=同(11)=が殺害された。兵庫県警は6月28日、殺人容疑などで中3の少年=同(14)=を逮捕。少年は関東医療少年院に収容され、2005年に退院した。
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2017/3/26 06:32神戸新聞NEXT
加害男性両親、書面取材回答 「絶歌」に涙止まらず
 1997年の神戸連続児童殺傷事件から20年となり、加害男性(34)の両親が書面での取材に寄せた回答には、遺族や被害者への償いの言葉が並ぶ一方、親としての心境もにじんだ。
 男性は97年6月28日の逮捕当時、14歳の中学3年生だった。神戸家庭裁判所の審判を経て、同年10月に関東医療少年院(東京都府中市)へ収容された。当初は両親との面会を拒んだが、2003年の母の日には「僕を生んでくれて本当にありがとう」と手紙で伝えたことも。入院から約7年後の05年1月に出院した。
 ただ、その後の詳しい状況は両親も知らなかったとみられる。男性が出した手記について、遺族らを傷付けたと謝罪しつつ、社会復帰後の様子などが分かり「涙が止まりませんでした」という。
 男性からは「たまに連絡」があり、「これから先、長い時間がかかると思いますが、少しずついろいろな話をしていきたい」と記した。
 また、取材の質問にはなかったが「今、望んでいること」として、「報道については自業自得ではありますが、今も本人がかなりおびえている様子ですので、勝手ではありますが控えていただきたい」と訴えた。(神戸連続児童殺傷事件20年取材班)
 神戸連続児童殺傷事件の加害男性の両親が寄せた回答は次の通り。

■現在の心境
 被害者、遺族の方々には大変申し訳なく思っています。年月が流れるにつれ、怒り、悲しみ、悔しさ、憎悪が増していると思っています。本当に申し訳ありません。ご冥福を祈り続けたいと思っています。本人からはたまに連絡が入ります。これから先、長い時間がかかると思いますが、少しずついろいろな話をしていきたいと思っています。本人自身が私たちに会いたいと思う気持ちになるまで、待ち続けたいと思います。
■手記「絶歌」の出版について
 少年院を退院してから、入院してからの様子が分かり、涙が止まりませんでした。しかし、被害者、ご遺族の方々には大変申し訳なく思っています。出版にいたるまでの順序が間違っているように思いました。
■今、望んでいること
 報道については自業自得ではありますが、今も本人がかなりおびえている様子ですので、勝手ではありますが控えていただきたいと思います。更生するためには住居、仕事が安心してできるようになることが大事だと思っております。よろしくお願いいたします。
■被害者、遺族への気持ち
 本の出版により、大変お心を傷つけて本当に申し訳ございません。私たちが生きている限り、ご冥福を祈りながら償いをさせていただきたいと思っております。

 ◎上記事は[神戸新聞NEXT]からの転載・引用です
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神戸連続児童殺傷事件から20年 加害男性の両親「生きている限り償う。 手記出版=少年院を退院してからの様子など、一部が分かった」報道各社書面インタビュー 2017年5月
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元少年A一家は、被害者遺族から損害賠償請求を起こされ、約2億円の負債を背負っている。これまで約8700万円を返済 ※『週刊朝日』 2015/6/26号
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『絶歌』元少年A著 2015年6月 初版発行 太田出版 (神戸連続児童殺傷事件 酒鬼薔薇聖斗) 

   

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