SMAPを売り上げ250億円グループに育てた敏腕マネージャー “飯島会”で番組スタッフ束ね

2016-01-22 | 社会

年収は「中居5億」「キムタク3億」……SMAPを売り上げ250億円グループに育てた敏腕マネージャー
 デイリー新潮 1月21日(木)16時0分配信
 ジャニーズ事務所を中核に、10社を超える関連会社から成る“ジャニーズ帝国”。その一大勢力の振り出しは、1962年に遡る。ジャニー氏が「ジャニーズ」というアイドルグループを結成し、芸能ビジネスに乗り出したのである。
  事務所の知名度を一躍高めたのは、68年にデビューしたフォーリーブスのブレイクだった。以来、たのきんトリオ、少年隊、光GENJI、SMAP、嵐などキラ星の如きスターたちを次々と輩出。今やグループ全体の売上げは1000億円を超えると言われる。
  なかでも90年代以降、ジャニーズのエースとして事務所に最も貢献してきたのがSMAPだ。たとえば2014年の彼らの売上げを推計すると、
○ファンクラブ収入 会員約99万人×年会費4000円=約40億円
○コンサート収入 動員数約100万人×チケット代9500円=約95億円
○音楽収入 CDシングル2枚とアルバム1枚、ライブDVD1枚で計約23億円
○CM、ドラマ、バラエティ等のテレビ収入 約60億円
  しめて約220億円。実態が判然としないグッズ収入も加えれば、優に250億円は突破するに違いない。ここ数年、人気に翳りが見え始め、エースの座を嵐に奪われた感が強いとはいえ、依然、ドル箱スターである。むろんメンバー個人の収入も大きい。
 「昨年のメンバーの推定年収は中居正広がトップで、約5億円。キムタクが約3億円で、草なぎ剛と香取慎吾は1億~2億円。稲垣吾郎は1億円を切っていますが、皆、高給取りですよ」(民放テレビ局幹部)
■事務所のタブーを次々と破る
 そんなSMAPも、結成当初は鳴かず飛ばずだった。
 「あのSMAPもすぐに人気が出たわけではなく、最初は苦労した。その頃から飯島さんはマネージャーを務め、緻密な戦略で彼らをスターダムに押し上げたのです。だからメンバーは“育ての親”に感謝し、事務所内では飯島さんの言うことしか聞かないと言われていました」(芸能記者)
“飯島さん”とは、この度の分裂騒動の当事者の1人である、飯島三智氏のこと。ジャニーズ事務所に入社して40年近くなるベテランで、肩書きはマネジメント室長だという。
  飯島室長の関係者はこう言う。
 「メンバーは88年に結成されたが、CDデビューまで3年かかりました。当初はマネージャーもつかず、スケジュールはリーダーの中居君が皆に連絡していたのです。デスク(事務員)の飯島さんが見かね、現場を覗くようになり、いつしかマネージャーになった」
  そこで飯島室長は、ジャニーズではご法度だったバラエティ番組への出演に活路を見出していく。
 「コントなど異例のお笑い路線は大いにウケ、一躍人気が沸騰したのです。またドラマでも、事務所の方針として、主役でなければ引き受けていませんでしたが、キムタクを二番手の役でも出演させた(93年のフジテレビ系『あすなろ白書』)。さらにキムタクには、女性誌『an・an』でヌードまで披露させるなど、事務所のタブーを次々と破りました。もっともジャニーさんは飯島さんのプロデュース能力を大いに評価していた」(同)
  この時すでに綻びの萌芽は生じていたのかもしれない。国民的アイドルのスケジュールを押さえたいテレビ局の担当者による“飯島詣で”が始まり、彼女は巨大な優越的交渉権を手にしたからである。
■後継争い
 しかしSMAPのブッキングを一手に取り仕切る彼女とジャニーズ事務所本体に軋轢が生じるのに時間は余りかからなかった。ちなみにジャニーズ事務所には、ジャニー社長とメリー副社長の他に、もう一人、代表権を持つ人物がいる。メリー氏の実娘である藤島ジュリー景子副社長だ。
  ジュリー副社長は事務所内で嵐のマネジメントを担当し、大ブレイクさせた実績を持つ。他にTOKIOや関ジャニ∞なども管轄下に置いている。一方、飯島室長は、SMAPの他にKis―My―Ft2などを担当。彼女らがライバル意識を燃やしていると見た一部メディアは、事務所内にジュリー派と飯島派があり、派閥争いが行われていると報道。2人が次期社長候補として、後継争いを展開しているとまで書き立てた。
  その内紛の存在を明確に炙り出したのが、昨年の「週刊文春」のスクープ記事「ジャニーズ女帝 メリー喜多川 怒りの独白5時間」(1月29日号)だった。メリー副社長がインタビューに応じ、胸の内を洗いざらい明かしたものだ。曰く、
 「派閥があるなら、それは私の管理不足(中略)今日、(飯島氏を)辞めさせますよ」「私の娘が(会社を)継いで何がおかしいの? (中略)次期社長ですよ」
  しかもインタビュー中に事務所に飯島室長を呼びつけ、こう詰問した。
 「飯島、私はこう言いますよ。『(中略)対立するならSMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう。あなたは辞めなさい』と」
  平身低頭の飯島室長に辞職を迫る勢いだった。この時以降、飯島室長は自身が役員を務める関連会社を拠点に現場を飛び回り、本社には一度も顔を出さないようになったという。
■弁護士を立てて協議
〈時にRiskyもSafe Dive乗っていたWave Thrill感じてOK 切り開いて! Our way Go〉
  これは昨年9月、リリースされたSMAPの新曲『Otherside』の歌詞の一節だ。タイトルを併せて訳せば、「向こう側に向かって、道を突き進もう」となる。まるでこの時期の飯島室長とメンバーの心境を綴った詩のようではないか。彼女の関係者が飯島室長の心中を代弁する。
 「飯島さんはメリーさんから、“辞めろ、辞めろ”とパワハラを受けたようなものです。追い詰められ、退職の決意を余儀なくされた」
  むろん事務所側の言い分は異なる。今後は勝手にSMAPのブッキングを行わず、事務所に決裁を仰ぐように指示したが、彼女は仕事のスタイルを変えなかった。社内には、メリー副社長に詫びを入れたらどうかと勧める者もいたという。確かにこの時点なら、まだ両者の関係は修復できたかもしれない。しかし飯島室長にも意地があったのか、2人は顔を合わせることなく、謝罪は行われなかった。
  当事者同士の意思疎通が不可能となった結果、9月に入り、双方が弁護士に依頼。仕事の進め方を巡り、協議するようになったわけだ。先の事務所関係者の話。
 「事務所としては、当初は命令違反となる仕事の入れ方を改めるよう、申し入れました。しかし飯島さん側は“メリーさんの指揮、承諾を受けてのビジネスはできない”と切り返してきた。これで協議の内容は一気に彼女とSMAPの独立問題に転じて行った」
  その決着は、ご存知のとおり――飯島氏は事務所を退社し、SMAPは引き続き、“ジャニーズ預かり”となったわけである。
 「特集 4対1に分裂!  『SMAP』解散への全内幕」より
「週刊新潮」2016年1月21日号 掲載. 新潮社

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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どうなるSMAP「解散ノムコウ」 “飯島会”で番組スタッフ束ね SMAP育ての親「素顔とカネ」
 日刊ゲンダイ 2016年1月22日C)日刊ゲンダイ
  芸能史上に残るSMAP5人による生放送会見から4日。この会見をもって独立を画策した中居正広(43)らのミソギは済んだのか、グループは存続するのかなど未確定のことが多く情報は錯綜。そんな中、週刊誌にメリー喜多川副社長(89)やジャニーズ事務所の幹部も実名で登場。騒動は収束の兆しを見せない。
  だが、ひとつ確実なのは今回の独立クーデターの首謀者であるチーフマネジャーの飯島三智氏(58)がジャニーズ事務所を放逐されることだ。すでに今月12日付でSMAPの活動を取り扱う子会社「ジェイ・ドリーム」の取締役を辞任。ジャニーズ事務所も今月中に去るといわれている。
  メンバー5人を25年以上にわたって息子同然に可愛がってきた飯島氏とはどんな人物なのか。共に仕事をしたテレビ局のスタッフは「とにかく厳しくて怖い」「よく怒鳴られた」と口を揃える。
「仕事にシビア。『それは違う』『こうしろ』と逐一、細かい指示が飛び、自分の思い通りにならないと、テレビ局のスタッフや時にはメンバーにもヒステリックに怒鳴り散らしていました。怒られた木村が『うるせえなあ』とスネながらも渋々言うことを聞く、というのが日常茶飯事。あまりの激しさに『更年期障害じゃないか』なんて陰口を叩かれていましたが、その一方で、各局のドラマ、エンタメ、情報など部署ごとに飯島担当がいて、見込んだスタッフには“任せるから”の一言で全権を委任する。飯島会と呼ばれる食事会で親交を深め、それを意気に感じて成長したスタッフも多かった。やり手の彼女が明確なビジョンを描き、それをメリー副社長が“放任”していたからこそ、SMAPはここまで大きくなったともいえます」(テレビ局関係者)
  SMAPは今年でデビュー25周年。一度は頓挫した記念ライブに向けても動き始めているという。ライブ開催の年は総売り上げが300億円を超え、ジャニーズ全体の3割をSMAPが稼ぐともいわれる。しかし、飯島氏の収入は貢献度には見合わない額だったという。
「関連会社の取締役を務めながら年収は2000万~3000万円だったとか。今回は懲戒解雇ではなく、退職扱いになり退職金が支払われますが、その額は暴露手記を出さない約束などの“口止め料”を含め、1億~2億円と囁かれている。それでも貢献度を考慮すれば安いと言う人はいるでしょう」(前出のテレビ局関係者)
■一族の年収は24億円以上
  それもそのはず。ジャニーズ事務所全体の年間総売り上げは1000億円ともいわれ、高額納税者番付が最後に発表になった04年の年収はジャニー社長が9億200万円(納税額3億3126万円)、メリー副社長は8億9000万円(同3億2967万円)、ジュリー副社長は6億5100万円(同2億3820万円)。一族3人の年収を合わせると24億円強。その後も事務所の経営は順調なだけに同額程度の年収を得ているのは間違いないだろう。
「非上場の同族企業。飯島は親族ではない」といえばそれまでだが、芸能界にはSMAPの番頭として切り盛りした飯島氏を評価し、同情的な声も多く聞かれる。21日の一部スポーツ紙では4月からIT関連企業の取締役への就任や幼稚園経営に乗り出すというウワサまで飛び出しているが、芸能界復帰の目はないのだろうか。
 「自分が動くことでまた5人が苦しむのは不本意。2月から海外へ“傷心旅行”を予定しているそうです。ずっと独身で現在は都内のマンションで母親と2人暮らし。母親を伴っての旅行かもしれません」(別のテレビ局関係者)
  ただ、こんな声もある。
 「昔の話ですが、マッチのマネジャーだった男性が“ミソ”をつけてジャニーズを追放されたことがあった。そのときは芸能界の実力者に相談に行き、ほとぼりが冷めた頃に業界にカムバックした。飯島さんの手腕と人脈をこのまま腐らせるのは惜しいだけに、時間を置いて舞い戻る可能性は十分にある。それが日本の芸能界ですから」(芸能プロ関係者)
  もっとも、ここまで叩きのめされた飯島氏が古巣に戻ることを請うとも思えないが……。

 ◎上記事は[日刊ゲンダイ]からの転載・引用です
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