習近平-馬英九会談に抱いた懸念 チベット軍事制圧の第一歩と流れが似ている…ペマ・ギャルポ氏

2015-11-25 | 国際/中国/アジア

習-馬会談に抱いた懸念 チベット軍事制圧の第一歩と流れが似ている… 国際政治学者ペマ・ギャルポ氏
 zakzak 2015.11.25
 中国の習近平国家主席と、台湾の馬英九総統が今月初め、シンガポールで首脳会談を行った。「歴史的握手」「一つの中国を確認」などと報じたメディアもあったが、危機感を覚えた関係者も多い。チベット出身の国際政治学者、ペマ・ギャルポ氏は、中国の軍事的圧力の下でチベットが結ばされたという「17条協定」との類似性などについて緊急寄稿した。
 習、馬両氏の発言を聞いて、私は「事実上、『台湾の中国併合』に合意したのではないか」という懸念を抱いた。それは、中国のチベット占領の第一歩である、1951年5月23日の「17条協定」と照らし合わせるとよく分かる。
 同協定は、中国がチベット東部を軍事制圧した後、中国の見解を聞くために北京に派遣されたチベット政府代表団が、拘束状態で脅しを受け、権限もないのに結ばされたものだ。17条には、中国人民解放軍のチベット進駐や、チベットの外交権を中国政府に委譲することまで記された。
 今回の会談冒頭、習氏は「(中国と台湾は)『一つの家族』だ。どんな力もわれわれを引き離すことはできない」と語りかけたという。
 17条協定の第1条は「チベット人民は中華人民共和国の祖国の大家族の中に戻る」とある。私は、この「大家族」と、17条の「一つの家族」の意味が同じだと思わざるを得ない。
 会談では、馬氏が「平和の現状を維持したい」として、ホットラインの設置や平和的な紛争処理など5項目を提案。習氏も原則維持の重要性を強調したという。
 17条協定の第4条にも「チベットの現行政治制度に対しては、中央は変更を加えない。ダライ・ラマの固有の地位および職権にも中央は変更を加えない」とある。
 チベットの現状や、返還後の香港の窮状を見れば、中国が「現状維持」を守る気がサラサラないことは分かるはずだ。
 中台首脳が「一つの中国」を確認した以上、台湾で大規模な独立運動などが起きた場合、「祖国の治安維持のため」として、中国人民解放軍や公安部隊が派遣される口実ができたともいえる。
 現に、米国や日本の情報当局者は「独立志向の強い民進党の蔡英文主席がリードする台湾総統選(来年1月16日)から、新総統の就任式がある同5月までに、中国が動く可能性がある」と分析しているという。
 これは、台湾だけの問題ではない。台湾の平和と安全は、日本と北東アジア、西太平洋の安全保障に直結している。中国が台湾を取れば、太平洋に容易に打って出ることになるからだ。
 ぜひ、台湾の人々にはチベットの悲劇から学んでほしい。そして、日本の人々、特に沖縄の人々には、中国が「チベットの次は台湾」「台湾の次は沖縄」と狙っていることを自覚してほしい。

 ◎上記事は[zakzak]からの転載・引用です
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
『最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』 ペマ・ギャルポ著 飛鳥新社 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 【暴走中国 その覇権主義的本質】⑤=完 安倍政権の弱体化をはかる人民解放軍と近い日中友好民間団体 2014-05-25  
暴走中国 その覇権主義的本質】④中国の内政干渉を断固阻止 台湾、タイから学ぶこと… ペマ・ギャルポ 2014-05-23 
暴走中国 その覇権主義的本質】③諸悪の根源は中華思想 天安門事件の真実… ペマ・ギャルポ 2014-05-24 
暴走中国 その覇権主義的本質】②沖縄を第二のチベットに 経済効果をエサに… ペマ・ギャルポ 2014-05-23  
◇ 【暴走中国 その覇権主義的本質】①大きくもなく安定もしていない国 アキレス腱の民族問題 ペマ・ギャルポ 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
[中国の中台統一戦略を阻むのは「台湾の尊厳」と民族主義である] 2015.11.16 村井友秀 
もはや中台を一つの国だと思っているような台湾人はほとんどいない。日本の新聞の考えが古すぎます。 
◇ 中台首脳会談 「一つの中国」の原則、中国側に都合よく押し切られないか / 国民党大敗は民意の表れだ 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ウイグル、チベット、モンゴル「御三家」は日中が戦火を交えれば直ちに武装蜂起する 2013-02-18
.........................


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。