石川知裕被告 小沢元代表の関与否定「政治資金収支報告書の内容を報告していないし、了解も得ていない」

2011-02-24 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

陸山会事件:小沢氏への波及回避で署名…公判で石川議員
 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた元私設秘書の衆院議員、石川知裕被告(37)は24日、東京地裁(登石郁朗裁判長)の被告人質問で、逮捕前に自白調書に署名したことについて「小沢先生に累が及ぶことを避けるため妥協した」などと述べた。事件への元代表の関与については「政治資金収支報告書の内容を報告していないし、了解も得ていない」と否定した。
 石川議員は逮捕前の昨年1月14日に「小沢元代表から借り入れた4億円を隠したかった」と虚偽記載を認める自白調書に署名した。被告人質問ではその理由を「直前に議員会館の自室などの捜索を受け、これ以上認めないと小沢先生の自宅に捜索が入ると検事に示唆された。累が及ぶことを避けるため、妥協する必要があると思った」と述べた。
 また、その後の調べで、元代表に▽04年分収支報告書の提出前に報告した▽土地購入費の支出を04年分報告書に載せないことの了解を得た▽04年10月29日に預金を担保に融資を受けたことについて数日前に了解を得た--などと供述した調書の内容について、いずれも「違います」と否定。04年末に現金収入とパーティー券収入を報告しただけで「収支報告書そのものは見せていない」と述べ、「小沢先生の関与を濃くする調書を取ろうとしているように感じた」と指摘した。
 こうした調書に署名した理由については「言い分を聞いてもらえず絶望感があった。検事から『元代表の起訴はない』と聞かされ、いいかと思った」などと説明した。
 25日も検察側の反対質問が行われる。【伊藤直孝、和田武士】
毎日新聞 2011年2月24日 22時13分
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政治資金規正法を皆さん勘違い。小沢さんがいなくなることはプロの政治家がいなくなること=安田弁護士2011-01-08 
 7/19緊急シンポジウム!! ''ニッポン''は何を守ろうとしているのか!H.22-06-08 
 「唯一はっきりしている条文があるんです。政治資金規正法で処罰されるのは、会計責任者だけなんです。政治家は処罰されないんです。政治家は処罰の対象から外れているんです。始めから、そういう法律なんです。そもそも法律の目的というのは、会計責任者が責任を持って会計の結果について報告する、ということが義務付けられているんです。ところが皆さん、勘違いしている。小沢さんが秘書と一蓮托生で処罰されるべきだと。これほど法律違反、法律の主旨に反することは、ないんです。つまり、どこかで法律が歪められて、トリッキー歪められて、つまり、政治資金規正法は政治家取締法なんだというふうに完全に勘違いしている。この勘違い、実は検察審査会も、まったく同じ評決をしているわけですね。小沢さんは、これだけ権力を持っている人間が、小沢さんの指示なしに物事が行われるはずがない、と。しかし法律の枠組みは、およそそんなことは無いんです。もし小沢さんが有罪になるとすればですね、責任者との共犯なんです、あくまでも。単に、知っていたとか、報告受けていたとか、そんなことでは共犯になるはずありませんね。これは、税理士さんが「これで申告しますよ」と言って「ああ、はい、どうぞ」って言ったら共犯になるか、といえば、そんなことはないわけなんです。ですからもし小沢さんが共犯になるとすれば「おい、石川、こうやれ」という形ですね。「こうやらんと許さんぞ」と、指示・命令、絶対的に服従させたと、そういう場合に初めて共犯として存在する。それを皆さん、完全に誤解している。大変な誤解(笑)。それで、皆さん、恐らくテレビなどで論評していらっしゃる。
 次の問題です。政治資金規正法の中に、何を記載せよとか、どのような会計原則に則れとか、何一つ書いてないんです。ですからたとえば、ちょっとお金を借りましたとか、立て替えて貰いましたとか、或いは、今日帳簿に載せるよりは来年のほうに載せとこうか、というような話は、本当に虚偽記載になるのかどうか、或いはそれを載せなければならないのかどうか、それさえもあの法律の中には書いてないんですよ。つまり、虚偽を記載してはいかん、という話だけなんですよ。何が虚偽なのか、さえ書いていない。しかしそれを検察が勝手に解釈してですね、例えば今回の場合の、今年載せずに来年載せたということが犯罪だと、虚偽だと、やったわけです。或いはAという政治団体からお金貰った、それを実はこうだった、違う人だった、と言って、それは虚偽だというわけですね。しかしAという政治団体を通して貰ったんだから、それを記載するのは当たり前の話でして、それを虚偽といえるかどうか、それこそ大変大きな問題なわけです。ですから小沢さんの一昨年の問題、或いは今年の問題、いずれも法律の解釈を彼らがやって初めて有罪に出来るだけの話でして。ですから立法者の条文とは違うんですね。
 ですからこの間(かん)も法律が守られずにどんどんどんどんきている。今回典型的なことはですね、石川さんが逮捕されました。しかしその2日後、3日後ですかね、3日後には国会が開かれるわけです。国会が開かれた場合、国会議員を逮捕するためには国会の議員の議決の承諾がないといけないわけなんです。それを抜き打ち的に、先達する形で石川さんを逮捕する。これは立法権に対する侵害じゃないですか。つまり憲法違反の事を彼ら、やっているわけです。つまり憲法に違反している行為に対する批判がどこにもない。これは、私ももう、大変びっくりしたわけです。
 検察はしっかりと政治をやっている、というふうに私は理解しているんです。例えば今回、石川さんの弁護をやっていて3日目か4日目ですかね、あ、検察はこれを狙っているな、というのは大体、私も、石川さんが検察にどういうことを言われているかというのを聞いて分かるんです。
 つまり検察は小沢さんを逮捕することは恐らく不可能だろうと最初から思った。しかし検察審査会で勝負をかける、ということを彼らは考えている。彼らのやり方はこうだな、と。検察審査会で起訴相当を取ることによって小沢さんの政治生命を奪う、と。そのシナリオ通りに見事に小沢さんの政治生命はなくなってしまった。ま、これが今回のシナリオでですね。小沢さんを直接起訴すれば当然全面戦争になってしまうわけでして。むしろ国民を総動員して、或いは市民という名を、怒れる11人の市民を使って小沢さんの政治生命を奪うという戦術に彼ら、でてきた。
 で検察審査会も、トリック、ま、検察審査会には助言者といってですね、弁護士がその場に同席していろんな助言をするわけです。法律の解釈とかそういうものを。恐らくその助言者がとんでもない助言をしたんだろうと思うんです。どういうことかというと、政治資金規正法は政治家の犯罪、取締法なんだという解説をしたんだと思うんです。
 ですからとんでもない、検察でさえ起訴しなかったものを検察審査会が起訴相当という結論をだしたんだろうと、そしてそのことを検察は最初から予想、予定していたんだろうと、そう思うわけです。
 先に、情緒的な風潮の中で有罪無罪が決まっていくと、そういう話がありましたけど、私は思うんですね。弁護士は弁護士として、政治家は政治家として、メディアの人間はメディアの人間として、それぞれの人間がプロ的な精神を持ってそれぞれの職責を全面的に発揮すれば、おそらくこんな体たらくな状態にはならんだろうと思うんです。法廷でも、捜査段階から弁護士が弁護人として責任をしっかりと果たせば、恐らく情緒的な社会の動きに対してたえることが出来る、或いは十分に弁護して勝つことが出来るだろうと思うんですね。
 プロ性がどんどん抜けていく、今回の政権交代でも、ま、アマチュアの集団というか、益々プロがなくなる。小沢さんがいなくなることは、プロがいなくなる、そういうことだろうな、と。崩壊の社会が来たな、と。プロが居なくなるということは、結局情緒的なものに流されるし、或いは、世間の風潮に流される、とこういう時代に益々突入したな、と思っているんです。


小沢氏強制起訴 水谷元会長告白「1億円裏ガネ=ワケ分かりません。石川、大久保なんて会ったこともない」2011-02-02 
 日刊ゲンダイ2011/2/2
 小沢疑惑のカギを握る「キーマン」が本紙に“衝撃”告白だ。その人物とは、7日に初公判が開かれる「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、衆議院議員石川知裕被告や大久保隆規被告らに「裏ガネ1億円を渡したと証言した」と報じられた水谷功氏(65)である。
 「水谷建設側が04年10月と05年春の2回にわたって、小沢秘書に5000万円ずつ、計1億円を渡した。岩手の胆沢ダム関連工事を受注した謝礼だった」
 09年11月から、大新聞テレビで一斉報道が始まった「水谷建設裏ガネ疑惑」。大マスコミは「検リーク」に乗っかり、以来、このカネが「陸山会が購入した世田谷の土地資金の原資になった」と決め付け、「小沢悪者キャンペーン」を展開してきた。
 「脱税で三重刑務所に服役していた水谷元会長に、東京地検特捜部の検事が会いに行ったのは、09年夏ごろ。当時、西松建設をめぐるダミー団体献金事件で、小沢氏の第1秘書の大久保被告を逮捕・起訴したが、検察側のシナリオ通りに裁判が進まず、困り果て、すがったのが水谷元会長だったといわれています」(司法ジャーナリスト)
 「水谷証言」が本当なら、小沢氏は即、逮捕・起訴されていただろう。ところが、検察は1年以上、捜査したが何の証拠も見つけられず、結局は不起訴。
 現在、刑を終えて出所した水谷元会長を直撃した。
(1億円裏ガネ証言は)ワケ分かりません
記者「裏ガネ疑惑、証言内容は本当だったのか」
水谷氏「分かんないよ。知らないよ」
石川(議員)の『イ』の字も知りません 大久保(秘書)なんて会ったこともない
記者「04年と05年の2回、石川、大久保両被告に水谷建設がカネを渡したと報じられています」
水谷氏「石川、大久保なんて会ったこともない。石川被告の顔は報道でクローズアップされて知っているが、それまで石川のイの字も知らなかった」
記者「大新聞テレビでは、これまで、水谷氏が検事に『カネを渡したことを証言』などと報じられてきた。これは誤報ということですか」
水谷氏「何がどうなのか、ワケが分かんないよ」
記者「新聞テレビの記者は、証言の裏付け取材に来なかったのですか」
水谷氏「何人かは来たけど・・・。『こんな話、聞いたことがありますか』って言うから、『聞いたことぐらいはあるな』とは答えたたが・・・」
記者「“証言”の否定会見はしないのですか」
水谷氏「どうでもエエ。私には分からん。あんた方は私のことを勝手に書いて・・・」
 いやはや、仰天発言ではないか。検察が書いたシナリオに水谷氏はうなづいただけなのか。
 検察はなぜか水谷氏を証人申請していない。「裏ガネ疑惑」をどう立証するつもりなのか。もういい加減にした方がいい。
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国民は騙されている 小沢「強制起訴」の虚構 ②1億円ウラ献金を証言した水谷建設元会長のいかがわしさ2011-01-28 
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大マスコミが報じない石川裁判の衝撃/寄ってたかってヤクザ顔負けの卑劣な脅し2011-02-09 
  日刊ゲンダイ2011年2月8日
初公判からボロボロ 検察シナリオ
 7日、東京地裁で開かれた石川知裕議員(37)らの初公判。これまで検察リークに乗っかって小沢捜査を報じてきた大新聞TVは、検察側の主張と元秘書らの「全面否認」ばかりをニュースにしたが、裁判で赤裸々になったのは検事たちの恐ろしい“素顔”だ。大マスコミが報じない石川裁判の真実――。
 「特捜部は恐ろしい組織だ」「別件逮捕もできるんだぞ」
 脅し、すかし、泣き落とし。法廷で暴露された検察の取り調べの実態には、改めて驚かされた。密室でヤクザ顔負けのすごみを利かせ、石川議員ら元秘書を限界まで追い込んで、ギュウギュウと締め上げていたのだ。
 その筆頭が、昨年1月の逮捕後に石川議員の取り調べを担当した吉田正喜・元特捜副部長である。弁護側冒頭陳述によると、吉田検事は石川議員に対し「自供しなければ、贈収賄で別件逮捕もできるんだぞ」と恫喝。石川議員の女性秘書が11時間監禁されて聴取されたこともあり、石川議員は「このままでは自分だけでなく女性秘書も逮捕されかねない」と、検察のデッチ上げ調書に署名したという。
 フザケたことに吉田検事は、石川議員に“別件逮捕”をチラつかせながら、「こんな事件はサイドストーリーだから」と贈収賄で聴取した供述メモを破り捨てるパフォーマンスまでやって、だから認めろ、と誘導したらしい。
 また、検察審の1回目の議決後の昨年5月、石川議員が検察のドーカツ取り調べを録音した内容も新たな事実が分かった。
 石川議員は、吉田検事に脅されて署名した前回の供述調書を翻そうとしたが、担当した田代政弘検事は「“(供述が変われば)何で変わるの?”ってなっちゃうからさ。めんどくせーからさ」などと言い、「石川さんを別の事件で逮捕しようと思ったら、できないわけじゃない。気持ち悪いよね?」などと脅していた。
 田代検事は「特捜部は何でもできる。恐ろしい組織で大変なことになる」とも言ったという。ちなみに、吉田、田代両検事はその後、特捜部から外されている。
 寄ってたかってヤクザ顔負けの卑劣な脅し
 大久保隆規(49)、池田光智(33)両元秘書へも、エゲツない取り調べが行われていた。
 大久保秘書を聴取した前田恒彦検事は、「石川さんはオヤジ(小沢元代表)を助けるために認めているんだ。大久保さんも認めたら」と迫り、「認めないと石川さんも困るし、池田さんはもっと困ることになるぞ」と、仲間を“人質”に恫喝していた。大久保元秘書は、「逆らえば何をされるか分からない」と恐怖感を覚えたという。
 言うまでもなく、前田検事は、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で逮捕されたフダ付きの悪党だ。かつて「特捜のエース」「割り屋」といわれた前田検事は、取り調べ中に号泣するなど不可解な言動も重ねたらしい。弁護側によると、大久保元秘書の供述調書は、前田検事がほぼ単独で作成したという。こんな調書を信用しろという方が無理な話なのである。
 池田元秘書の取り調べも似たり寄ったりで、担当検事は、「調書の内容を認めなければ保釈もされないし、量刑が重くなるぞ」「調書に署名すれば悪いようにはしない。署名しなければ、ほかの秘書の取り調べもきつくなるし、別件で再逮捕もできる」と脅していた。池田元秘書は抗議をしてもムダとあきらめ、「検事の作文と言うべき調書に心ならずも署名した」(弁護側)という。
 冤罪だった村木厚子・元厚労局長への取り調べと同じ構図だ。想像を絶する検察の無法、腐敗ぶりには法廷もどよめいたが、デタラメはそれだけではなかった。
 検察が「4億円虚偽記載の背景事情」と強弁し、裁判で立証するとしている「水谷建設からの裏金」も、早くも矛盾と論理破綻のオンパレードなのである。
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保釈された石川議員「頭からウソ話に乗り、取調べをした検事もとんでもない」 秘書らに保釈条件2010-02-05 | 政治/検察/メディア/小沢一郎 
小沢が良い悪いは別で、検察とそのポチに成り下がったマスコミはひどい 「マスコミは検察の犬」 
「取調室では検事に引きずられてしまう」釜ゆで、ノコギリ引きにはせず、絞首刑で楽にさせてあげる〔ムネオ日記 2010年1月26日、27日〕 
 (前段略)石川代議士の勾留が十日間延長されたが、石
川代議士を調べている検事は、自分達のシナリオ・ストーリーに沿って虚偽の自白を取ろうとしていると、弁護士から聞かされる。「小沢から指示されただろう」、「水谷建設から5000万円もらったと特捜部長らは見ている。自分はもらっていないと思うが、あなたは政治資金規正法違反に関して弁護士とウソを言っている。だから、上も5000万もらったと思っている。この件も立件せざるを得ない」などと、自分達の思いこみによるメチャクチャな取り調べをしているという。恐ろしいことである。
 更に昨日は、石川事務所の女性秘書を午後1時から10時半まで事情聴取している。小さな子どもがいるから早く帰してやってくれと言っても、検察は帰さなかった。まさに拷問的取り調べだと弁護士は怒っていた。自分達の頭作りに沿って事件を作っていくというのは、あってはならないのではないか。
 読者の皆さん、これが密室でのやり取りなのだ。だから全面可視化が必要なのである。
 また検事が弁護士を通じ、ある弁護士のことを指して「あいつを切れ」と言ってきたという話もある。検事がこうしたやり方をして良いのか。公正、公平などという言葉とは無縁である。
 昨日閣議決定された私の質問主意書に対する答弁書では、「捜査情報の漏えいがあったとは考えていない」とされているが、それならばマスコミが勝手に記事を書き、報道しているのか。ニュースソースはどこか明らかなのに、千葉景子法務大臣はじめ閣議決裁した閣僚は本当に中身を知って署名しているのかと、疑問に思う。
 マスコミ関係者、また過去の経験者、更には検事経験者から「実態はこうです」「事実はこうです」といった心ある情報が沢山入ってくる。
 「ウソやごまかしは許せない」という声もある。一つ一つ、明らかにしていきたい。(後段略)
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「ムネオ日記」2010年1月26日(火) 鈴 木 宗 男
 大宅壮一賞作家の佐藤優さんが、様々な分野で健筆をふるっている。私の所にもFAXを入れてくれる。
 その中に検察と石川代議士のやり取りについて書かれていたので一部、読者の皆さんに紹介したい。
刊『創』3月号「ナショナリズムという病理・石川知裕衆議院議員の逮捕 取り調べの可視化を急げ」
 《 翌14日の取り調べについての話は、15日に聞いた。「熾烈だった」と石川氏は言っていた。午後1時半に銀座某所で検察側と待ち合わせ、そこから検察側が用意した車に乗せられ、検察庁で取り調べを受けた。取り調べでは、「僕を小沢先生から切り離そうとして、さまざまな揺さぶりをかけてきた」と石川氏は述べた。検察官は、「君は小沢先生に忠誠を誓っているが、小沢先生の方はどうかな。小沢側は君を切っているぞ。君は小沢事務所では冷や飯を食わされていたんだね。人生をやり直した方がいいよ。政治家をやめるんだ」とまで言ったそうだ。取り調べは午後2時前から10時頃まで行われたという。以下、取り調べに関する石川氏と筆者のやりとりの一部を再現する。
 石川「佐藤さん
、頭が朦朧として、時間の感覚もなくなってしまいました。もう政治家をやめてもいいと口走ってしまいました」(泣きながらの発言)
 佐藤「国会議員に当選するのもたいへんなんだよ。あなたは、十勝(北海道11区)の有権者の代表として国会に送り出されたんだ。その責任があるよ。検察官が国会議員をやめさせることはできない。これは民主主義の根本原理だよ」
 石川「理屈ではわかっているんです。しかし、取調室のあの空間では、検事に引きずられてしまうんですよ」
 佐藤「わかるよ。僕自身、特捜に逮捕され、取り調べ受けた経験があるからよくわかる。検察官は悪い奴らじゃない」
 石川「そうなんです。怒鳴られた後、やさしい言葉をかけられると、この人はいい人だと思ってしまうんです」
 佐藤「取調室の中は、人間と人間の真剣勝負の場だ。検察官は彼らの立場から、石川さんの将来を真面目に考えている。特に担当の検察官は、検察庁の内部では、石川さんの罪の負担が軽くなるように、あなたを守るべく本気で頑張っている。しかし、それはあなたを釜ゆで、ノコギリ引きにはしないで、絞首刑で楽にさせてあげるということが大前提なんだよ。政治家としての石川知裕を『殺す』ことが検察官の仕事なんだ」
 石川「わかっています」
 佐藤「検察官に引きずられて、自分がやっていないことを認めたらダメだよ。その後、一生後悔することになる」
 石川「わかっています。わかっています。しかし、優さんはわかっているでしょう。あの取調室にいくとどういうふうになるか。××検事に引きずられちゃうんですよ。でも、僕は小沢先生を裏切ることはできません」(再び泣く)
 佐藤「どんな状況になっても自分がやっていないことを認めたらダメだよ。一生後悔することになる」
 特捜事件では、物証よりも供述が中心となる。どのような取り調べの結果、調書が作成されるかについてを録画、録音する可視化を急ぐべきだ。
 被疑者が娑婆にいるうちは、事実に基づいた反論が可能だ。しかし、特捜によって逮捕、勾留された被疑者は、通常、接見等禁止措置(接禁)が付される。接禁になると弁護人以外とは、家族を含め、面会はもとより文通もできない。新聞購読も認められない。取り調べ期間中、弁護士面会は、原則1日1回30分に制限される。これに対して、検察官の取り調べは10時間を超えることもある。ちなみに筆者の場合、検察官が思い通りの供述を取ることができないと思っていたせいか、取り調べは午後6時から7時の間に始まり2~4時間程度だった。土日も取り調べがあった。外界の情報、人間から遮断され、唯一の話し相手が検察官になると通常の人には、検察官が味方のように思えてくるのである。
 接禁を付された被疑者が、報道から隔離されている間に検察はリークで、被疑者があたかも「落ちた(全面自供した)」印象をつくりだそうとする。 》
 私も佐藤さんと同じ考えである。取調べを録音・録
画する全面可視化をしないと、検察のシナリオ・ストーリーに乗ってしまい、人生が終わってしまう。
 8年前の私の時も、検察官は将来参考人、証人として法廷に立つ人達から調書を取った。後で関係者に直接聞くと、検察官は「鈴木の復活はもうない」「あなたの会社は談合していますね。それをやると会社は潰れ、役所、団体、業界にも迷惑をかけますね。こちらの狙いは鈴木だけです。あなたは何を言っても罪になりません」と言ったそうだ。世の中、神様、仏様の人はいないのであるから、この発言で一般の人は検察の側についてしまう。
 調書主義の日本で、現実にこうした手法によって調書が作られていく。読者の皆さんも、どちらが公平、公正か、冷静に判断して戴きたい。
 元大阪高等検察庁公安部長の三井環氏は、検察内部には「風を吹かす」という言葉があり、情報をリークして世論を味方に付けることもあると話している。自分自身の現職時代の経験、対応から、リークをしていると発言している。何が真実か、公の場所で聞きたいものである。
 石川知裕代議士に面会した弁護士が、石川代議士の勾留延長に対し、「被疑者をしてもっぱら虚偽自白をさせようとしている。毎日長時間の取り調べで『小沢は虚偽の収支報告をすることを知っていただろう』、『水谷建設からお金を受けとっただろう』と激しく追及され続け、また『嘘をつくな』などと激しく罵倒され続け、肉体的にも精神的にも完全に疲弊させられており、筆舌に尽くしがたい苦痛を受けている」と、東京地方裁判所に準抗告申立をしている。
 このことからしても、取調べの全面可視化が必要である。検察のストーリー・シナリオが冤罪を作り出すのである。読者の皆さんも良くおわかり戴きたい。
 全面可視化は小沢問題で出てきた話ではない。参議院では既に過去2度、法案が可決されているのである。冤罪を防ぐために何年も議論してきたことを、検察牽制と受け止める一部マスコミは間違っている。(後段略)

『検察を支配する悪魔』 特捜の描く稚拙なでっち上げストーリー
検察を支配する「悪魔」 意図的なリークによって、有罪にできなくとも世論に断罪させようとする
「報道刑」のいやな感じ 法治国家ではなく「報治国家」になってしまう


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