許すな! 情報の国家統制『秘密保全法案』 / 国民を家畜のように管理『共通番号マイナンバー制度』

2012-03-22 | 政治

情報の国家統制許すな  秘密保全法案 
中日新聞2012年3月21日 社説
 政府が検討してきた秘密保全法案の本質は、情報の国家統制である。国民の「知る権利」と衝突する恐れが極めて強い。法制定には問題点が多すぎる。
 福島第一原発の事故では、政府が多くの情報を隠蔽(いんぺい)してきた。放射能の拡散予測システム(SPEEDI)の情報は、長く国民に知らされなかった。原発が炉心溶融(メルトダウン)していたことを正式に認めたのも、事故から一カ月もたってからのことだった。
原発情報は秘密なのか
 原発がテロ組織のターゲットになるという論法を用いると、原発情報は「特別秘密」として扱われ、政府による合法的な情報隠しが可能になるかもしれない。
 そんな懸念を喚起させるのが、秘密保全法案である。政府が作成作業を進めてきたが、今国会提出は見送り方針と報じられた。同法案は「国の安全」「外交」「公共の安全および秩序の維持」の三分野が対象である。原発情報はどの分野にも当てはまりそうだ。
 この法案のいちばんの問題は、特別秘密と指定される行政機関の重要な秘密とは何かが、不明確である点だ。 政府の有識者会議では「別表で具体的に列挙する」としているものの、具体的に記すほど、機密事項の在りかが明らかになる矛盾をはらむ。逆に抽象的かつ網羅的な内容になるのではなかろうか。実際に自衛隊法で定める防衛秘密は「一、自衛隊の運用または見積もり、もしくは計画、もしくは研究」などと、極めて曖昧な列挙方法を採用している。
 何が特別秘密に該当するのか、この核心部分が曖昧では、政府や行政機関が多くの情報を秘密の対象とする恐れがある。
 形式的な秘密ではなく、実質的な秘密を要件としているが、そもそも特別秘密を指定するのが、行政機関であるから、恣意(しい)が入り込む余地は十分にある。
議事録は作成されず
 要するに都合の悪い情報に「特別秘密」というワッペンを貼れば、国民が情報公開などを求めても封じ込められることになるわけだ。「知る権利」への脅威となるのは間違いない。
 対象が公務員だけでなく、事業委託を受けた独立行政法人や民間事業者、大学までも適用対象となる。これだけ広範囲に投網をかける法案が、曖昧な規定であっては、重要情報はすべて国家統制下に置かれるのと同然ではないだろうか。強い懸念を持つ。
 しかも、有識者会議の議事録が作成されていなかったことが発覚した。法令の制定過程の文書化を義務づけた公文書管理法の趣旨に反するのは明らかだ。
 特別秘密を故意に漏えいすると、懲役十年以下の厳罰を科す可能性がある。そもそも、罰則規定の伴う法律は、行政の恣意が働かないよう、あらかじめ何が違反行為になるのか明示されていなければならない。特別秘密の規定が不明確であっては、法の基本原理からも逸脱する。
 国会内に秘密保全に関する委員会を設ける案も浮上している。ここでは特別秘密の事案を審査するとみられる。しかも、国会議員に守秘義務が課せられ、漏えいした場合は罰則も伴うという。
 同委員会の議員は、そのテーマについて国会で追及できない。議員の自由な言論活動の制約になろう。憲法は国会議員の演説や討議について、国会外で責任は問われないと定めており、憲法上も問題があるのではないだろうか。
 日本新聞協会などは、この法案に対し、「反対」の意見書を出している。行政機関の情報隠しや情報漏えいの罰則強化により、情報公開の姿勢を過度に萎縮させてしまうからだ。
 取材活動も制限を受けることになろう。秘密を探る手段について、「特定取得行為」と名付け、そそのかしを意味する「教唆」や「扇動」「共謀」として処罰の対象とするからである。
 「社会通念上是認できない手段」という極めて漠然とした表現で処罰するのは、いくらでも拡大解釈を許す可能性がある。ジャーナリズムの手足を縛れば、ますます情報統制は進むばかりだ。
 秘密保全法案の発端は一昨年、尖閣諸島沖で起きた中国漁船と海上保安庁の巡視船の衝突事件である。海上保安官が衝突映像をインターネット上で流したことで、法案化が動きだした。こうした事案を秘匿しようという狙いが透けて見える法案なのだ。
情報公開こそ進めよ
 原発事故の失政さえ、きちんと検証されず、議事録も作られていない。「国民の生命・財産を守る」を口実にして、情報を閉ざす姿勢に対し、国民の不信感は高まるのだ。政府の進むべき方向は、情報統制ではなく、情報公開なのだと強調したい。
 *強調(太字・着色)は来栖
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関連;
秘密保全法案 政府の情報隠ぺい体質/国家秘密法案にもなかった警察官僚の影/一般市民も重罰の恐れ2012-02-25 | 政治
   

             

情報統制 暴走の危機 再浮上 秘密保全法案 政府の情報隠ぺい体質に拍車
中日新聞 《 特 報 》 2012/2/24日Fri.
 東京電力福島原発事故では、放射性物質の拡散予測やメルトダウンの事実など数多くの情報が隠された。それを反省するどころか、政府は1980年代に廃案となった国家秘密(スパイ防止)法案の改悪版である「秘密保全法案」の今国会提出を準備中だ。国民の知る権利を「お上」が一方的に踏みにじれることになる。かつて情報公開を掲げた民主党。その変節ぶりはここに極まれり、といえないか。(出田阿生、上田千秋)
■・・・尖閣が契機に
 参院議員会館で8日、秘密保全法案に反対する日本弁護士連合会(日弁連)主催の集会が開かれた。元毎日新聞記者の西山太吉さん(80)らが発言。同法案に反対を表明している日本新聞協会や日本民間放送連盟などの関係者も詰めかけた。
 「雑誌は『疑惑』段階の情報を報じることが多い。特に打撃を受けるだろう」と訴えたのは日本雑誌協会の山了吉・編集倫理委員会委員長。社会保障や税に関わる共通番号制度制定の動きにも触れ「国家だけが情報をつかみ、国民には情報を知らせない時代がきた」と危機感をあらわにした。
 法案が浮かんだ契機は、一昨年9月に尖閣諸島付近で発生した中国漁船衝突事件での動画流出問題だった。同時期に警視庁外事三課の作成とみられる捜査資料の漏洩(ろうえい)も起きた。政府は同年11月、秘密保持の法整備を検討する考えを表明。昨年1月、「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」(座長・県(あがた)公一郎早稲田大政治経済学術院教授)を設けた。
 同会議が昨年8月にまとめた報告書では、「国の安全」「外交」「公共の安全及び秩序の維持」の3つの分野を秘匿を要する「特別秘密」の対象にすると指定。国の行政機関だけでなく、独立行政法人や都道府県警察などの地方公共団体、国などから委託を受けた民間事業者にも適用することを適当としている。
 さらに、特別秘密を扱う人間の調査や管理の徹底が重要と指摘。適性があるかどうか、親類の状況や外国への渡航歴、薬物、アルコール、精神的な問題に関する通院歴なども事前に把握すべきだと主張する。
 報告書は「特別秘密は特に秘匿性が高く、情報公開法の『不開示情報』に含まれるもの。国民の知る権利は害されない」としている。
 だが、それは本当か。最も懸念されるのは、何を特別秘密とするかを決めるのが各行政機関に委ねられている点だ。秘密の範囲が明確でない上に、第三者も関与しないことから恣意的に運用できるとの批判が強い。未遂や教唆だけでも「処罰することが適当」とし、刑罰の上限は「懲役10年とすることも考えられる」と想定。国家公務員法(守秘義務)違反罪の刑罰(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)よりも大幅に重い。
一般市民も重罰の恐れ
 処罰の対象も情報を漏洩する側の公務員と、受け手であるマスコミ関係者だけ-と思われがちだが、実は一般市民にも大きく影響してくる。定義が曖昧で幅広い解釈ができるため、国が隠せる秘密の範囲が広がった。
 法案は今国会に提出予定だ。所管する内閣官房の担当者は「内容を詰めているところ。昨年10月に意思決定した通り、法案提出の意向に変わりはない」と話した。
原発事故隠し 正当化も
■・・・研究にも「壁」
 福島原発事故で、政府は「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」のデータ公表を10日以上遅らせた。細野豪志首相補佐官(当時)は「(放射性物質拡散の予測情報を)公表して、社会にパニックが起こることを懸念した」と釈明した。
 秘密保全法があったと仮定すると「非公開にしたのは公共の安全・秩序維持のためだ」と強弁していたかもしれない。
 ほかにこの法律によってどのような事態が予想されるのか。梓沢和幸弁護士は次のようなシミュレーションを考えた。
 ある日、海底のヘドロから高濃度の放射性物質が検出された。公表すればパニックが起きると予想した政府は、汚染分布図のデータを特別秘密に指定。だが、この情報をつかんだ記者が情報を出すよう官僚を説得した。その官僚は悩んだ末に上司に相談、慌てた上司は警察に通報。記者はすぐさま逮捕されてしまった-。
 市民も安穏とはしていられない。山下幸夫弁護士が考えたシミュレーションはこんな具合だ。
 自衛隊に装備品を納入する企業の社員が、製品の性能を「特別秘密」と知らずに知人に話した。この単なる日常会話が漏洩とみなされ、処罰されてしまった-。
 原発の安全性に関する情報が「特別秘密」に指定されたとすると、民間の研究者らは独自に研究した安全性のデータを公表することができなくなる。「一緒に研究発表をしよう」と仲間に持ちかければ共謀となる。
■・・・警察官僚の影
 実は同種の法案は、中曽根康弘政権当時の1985年に「国家秘密(スパイ防止)法案」として、自民党議員から提出されていた。保護の対象を防衛秘密だけでなく、防衛上秘匿する必要がある外交秘密にまで広げ、最高刑は死刑とする内容だった。しかし、野党をはじめ、自民党のハト派からも懸念が続出。廃案に追い込まれている。
 四半世紀を超えての似た法案の浮上について、梓沢弁護士は「今回は特別秘密の中に、警察の情報が含まれることが大きな意味を持つ。これは国家秘密法案にもなかったことだ」と指摘する。
 「5年ほど前に警察官僚が書いた論文に、有識者会議の報告書と同じような中身が出ている。今回の動きの背景には『国民は何も知らない方が統治しやすい』という警察官僚の意向がある」
 上智大の田島泰彦教授(情報メディア法)も、「国家秘密法案以降も政府は諦めていなかった。動画事件はタイミングが合っただけ」とみる。
 田島教授は「米国は防諜(ぼうちょう)法という法律で、民間を含めて厳しい規制をかけている。2007年にGSOMIA(軍事情報包括保護協定)が結ばれ日米が情報を共有していく中で、日本も情報統制をしっかりやれ、といった外圧もあったのではないか」と推察する。
 国家秘密法案と同様に今回の報告書でも「スパイ防止」を立法の動機に掲げる。しかし、田島教授は「規模の違いはあれど、日本を含めて各国とも諜報活動はやっている。日本で特にスパイが活発に動いているという客観的な証拠は提示されていない」と反論する。

              

 72年の沖縄返還時に日米政府の間に密約があったことを報じ、国家公務員法違反罪で有罪となった西山さんは、8日の集会でこう訴えた。
 「密約もそうだが、政府が隠したがる『特別秘密』は情報公開法の対象にはならない。(対象を広げることを目指す)情報公開法の改正が実現しても、秘密保全法がつくられれば何でも隠せるようになる」
■・・・愛知で学習会
 愛知県弁護士会の連続学習会の日程などは次の通り。
 第1回=3月15日、第2回=4月18日、第3回=5月18日。時間はいずれも午後6時から同8時までで、場所は名古屋市中区三の丸1、愛知県弁護士会館。参加費無料。
<デスクメモ>
 1917年のロシア革命と戦後恐慌が重なり、20年前後は日本では争議が多発していた。23年に関東大震災が発生、その約1年半後に治安維持法が施行される。不況、アラブ世界での民衆反乱、東日本大震災。そして秘密保全法が再浮上した。歴史は繰り返すのか。それとも教訓として生かすのか。(牧)
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野田政権下で進む言論統制 国民監視/「コンピューター監視法」/「脱原発」検閲に予算8300万円2012-03-12 | 政治 
 許すな!野田政権下で進む 言論統制 国民監視
2012年3月11日(日)10時0分配信 日刊ゲンダイ
<「脱原発」検閲に予算8300万円>
 大手ネット掲示板「2ちゃんねる」が強制捜査を受けていたことが分かり、ネット上では大騒ぎになっている。容疑は、覚醒剤売買の書き込みを放置した麻薬特例法違反(あおり、唆し)幇助。警視庁が昨年11月から今月にかけ、2ちゃんねるの関係先など10カ所を家宅捜索したという。
 ネットの書き込みを巡って掲示板側が強制捜査を受けるのは異例中の異例だ。ITに詳しいジャーナリストの井上トシユキ氏がこう言う。
「薬物取引や売買春は、ほかのネット掲示板や携帯ゲームサイトでも行われています。今回は、その中で最も目立っている2ちゃんねるを一罰百戒で、見せしめにしたのでしょう。世論も“覚醒剤なら仕方がない”と同調しますからね」
 今回の摘発がネット上でしか騒ぎになっていないのは、2ちゃんねるが便所の落書きと同じ“無法地帯”で、「強制捜査は当たり前」と思っている人が多いからだろう。
 しかし、摘発の本当の狙いが別にあるとしたらどうか。見過ごせないのは、野田政権が「言論統制」「国民監視」を急加速させていることだ。
「震災以降、ネットには政権批判や原発批判があふれかえっている。こうした書き込みにピリピリしている閣僚がいる」(永田町事情通)という。
 実際、経産省の資源エネ庁は昨年の1次補正予算で、「ネット上の不正確情報の監視」と称して年間8300万円を計上した。原発事故後に飛び交う「脱原発」の書き込みを監視するためだ。
<「コンピューター監視法」で通信データ丸裸>
 昨夏に成立した、いわゆる「コンピューター監視法」も恐ろしいの一語だ。反対運動に参加していたジャーナリストの田中龍作氏が言う。
「この法律は、令状なしでネット通信履歴の差し押さえができるほか、令状があれば、通信相手のデータまで押収できるものです。Aさんの令状を取れば、その通信相手全員のデータを押収できる。野田政権が今国会で提出しようとしている『秘密保全法』(機密漏洩した国家公務員の罰則強化)とセットで、内部告発もできない世の中になりかねません。こうした法律は外務省や法務省がやりたがっていて、官僚の言いなりの野田政権は利用されている構図です。役人は、記者クラブを通じて新聞TVをコントロールしているが、手付かずだったネットの情報も統制しようというわけです」
 ほかにも、国民を黙らせるための法案は着々と準備されている。
「野田政権が制定を目指している『新型インフル対策特措法』は、政府が緊急事態を宣言すれば、外出自粛や集会中止を強制的に指示することができる法律です。“現代版の治安維持法だ”と批判の声が高まっています。最たるものは、国民一人一人に番号を付ける『マイナンバー制度』。税金や年金、病歴などの個人情報をヒモ付け、一元管理しようというもの。国民は家畜のように管理されます」(政界関係者)
 消費増税にシャカリキのドジョウを尻目に役人たちはやりたい放題だ。
(日刊ゲンダイ2012年3月8日掲載)
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「隠蔽だらけの民主党が進める秘密保全法(反情報公開推進法)を許してはならない」西山太吉氏が警告2012-02-25 | 政治
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国税局、消費税増税反対の最右翼「中日・東京新聞」を徹底調査/ 輿石東幹事長、メディアに「電波止めるぞ」2012-03-13 | 政治 
 国税が東京新聞を徹底調査する「理由」
現代ビジネス「永田町ディープスロート」2012年03月13日(火)
 通常国会で消費税増税についての論戦が本格化するなか、永田町と目と鼻の先にある日比谷公園前のビルでは、まったく別の緊張感高まる事態が起きていた。
「昨年夏から半年近くもの長きにわたって、中日新聞グループに名古屋国税局と東京国税局を中心とした大規模な税務調査が入っています。そうした中で東京新聞(中日新聞東京本社)が税務調査に入っている国税官から資料分析のために一部屋要求されたため、一部の社員の間では、東京での〝本格調査〟が行われるのではと緊張が走ったようです」(同社関係者)
 複数の同社関係者によると、今回の国税当局の徹底調査ぶりは異常で、同社記者らが取材相手との「打ち合わせ」や「取材懇談」に使った飲食費を経費処理した領収書を大量に漁り、社員同士で飲み食いしていた事例がないかなどをしらみつぶしに調べているという。
「実際に取材相手と飲食したのかどうか飲食店まで確認が及び、名古屋ではすでに社員同士で飲み食いしていた事例が見つかったようだ。一方で『これでは取材源の秘匿が危機にさらされる』と一部では問題視されてもいる」(同前)
 ここ数年、大手紙のほか、民放各局、出版社などが相次いで国税の税務調査を受けていることから、「たんに順番が回ってきただけ」と意に介さない向きもあるが、
「中日新聞グループは、野田政権がおし進める消費税増税に対して反対の論陣をはる最右翼。今回の徹底調査の裏には、国税=財務省側の『牽制球』『嫌がらせ』の意図が透けて見える」
 との見方も出ている。
 事実、中日・東京新聞は「野田改造内閣が発足 増税前にやるべきこと」(1月14日)、「出先機関改革 実現なくして増税なし」(1月30日)などの見出しで社説を展開、「予算が足りず、消費税率を引き上げると言われても、死力を尽くした後でなければ、納得がいかない」などと強く主張し、新規の読者も増やしてきた。それが今回の国税側の〝徹底攻撃〟で、筆を曲げることにならないといいのだが。
『週刊現代』2012年3月17日号より
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「電波止めるぞ!」民主党幹部が目の敵にする表現の自由
現代ビジネス「永田町ディープスロート」2012年03月13日(火)
 「間違った情報ばかり流すなら、電波を止めてしまうぞ!政府は電波を止めることができるんだぞ。電波が止まったら、お前らリストラどころか、給料をもらえず全員クビになるんだ」
 いまどき、こんな暴言を吐く政治家がいたとは驚くほかないが、これは民主党の輿石東幹事長の発言である。
「2月23日の幹事長番記者たちとのオフレコ懇談での発言でした。『野田政権が、税と社会保障の一体改革から社会保障の部分を切り離し、消費増税法案を先行させる見込み』というフジ他各社の報道を問題視し、『間違った情報を流しやがって!裏を取っていない情報を流すな!』と恫喝した」(大手メディア幹部)
 輿石氏は「間違った情報」と言うが、報道の元になったのは、同じ日の前原誠司・政調会長の会見。前原氏が年金一元化など社会保障関連法案の提出を4月以降に先送りすると発言したため、前述のような報道になったのだが・・・・・・。
「民主党幹部の言うことがバラバラなんですよ。原因は党をまとめられない輿石氏の力量不足に他ならないのですが、自分のことは棚に上げ、マスコミに八つ当たりしている」(同)
 それにしても、野田政権幹部のメディアに対する高圧的な姿勢は悪質だ。輿石氏は2月1日にも、朝日新聞の見出しが気に入らないとして、「またやったな!政治部長を呼んで抗議するからな」と吠えている。
 前原氏も、産経新聞に「言うだけ番長」と揶揄されて激怒し、同紙記者を会見から排除。与野党からの批判で撤回したが、政治家としての器量の小ささを、自ら曝け出した。
 さらにポスト野田の有力候補とされる玄葉光一郎外相も、2月9日の番記者とのオフレコ懇談で、沖縄の米軍基地再編問題に関する報道が気に入らないとして、「とくに共同通信の解説が酷い」などと、くどくどクレームをつけたという。
 かつて小泉進次郎議員から「自由があるのが自民党。自由がないのが民主党」と揶揄された民主党だが、意に添わない報道を目の敵にする姿勢は目に余る。
 この人たちには報道や表現の自由という常識は通じないらしい。
『週刊現代』2012年3月17日号より
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野田政権が導入を急ぐ共通番号(マイナンバー)制度/「国民」にではなく、「国家」に知る権利2012-03-22 | 政治


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