≪ビトロス8世の日記13-隕石接近-≫
もうそろそろ巨大隕石が防衛ラインにかかるころだな
と王子が話していると、たま通信員がかけ足でやってきた。
「巨大隕石が防衛ライン手前で姿を消し、
地球に向けて短距離ワープにはいりました。
約20分後に月付近に出現すると思われます。
地球残存部隊で月に向かえる者は集合するよう指令がでました。」
「おう。俺たちの出番だな。月に向かうぞ。
とりあえずはレベル2解除申請だな。」
「ビトロスさん。地球もしもしダイヤルに電話して、私たちの
レベル2解除の申請をお願いします。」
こたつ氏に頼まれ、私は通信担当として初めての連絡を試みた。
-はい、こちらは地球もしもしダイヤルです。-
「すみません。私は地球王子から電話を頼まれたビトロスと
申します。地球王子とその従者のレベル2解除を申請します」
-地球の状況は承知しています。-
-あなたたち一行は月に向かうことが急務です。レベル2解除を許可します。-
「どうもありがとうござい・・
と私が御礼を言い終わるのも待たず、私たち一行は地球を
離れ宇宙にでていた。言い終わった時には
こたつ氏の作ったフィールドの中、成層圏を出ていた。
私が硬直したまま何もできなかったのはいうまでもない。
王子「久しぶりのレベル2解除と久しぶりの宇宙。腕が鳴るな。」
こたつ「隕石到着には間に合いそうです。月は守ります。」
王子「当然だ。」
あとで聞いたことだが、一行は月と縁が深く、王子は幼い頃
しかられるとよく月の裏側に隠れたそう。今でも秘密基地があるそう。
生身で宇宙に出ることなど想像もできず、恐怖していたのだが、
実際に何の触りもなく宇宙にでている自分に気持ちの整理のまったく追いつかない私であった。
その私にさきほどの電話の最後の言葉がかすかに響いていた。
-あなたもどうか気をつけてください。-
(初稿 2007-02-28 01:43:35)
もうそろそろ巨大隕石が防衛ラインにかかるころだな
と王子が話していると、たま通信員がかけ足でやってきた。
「巨大隕石が防衛ライン手前で姿を消し、
地球に向けて短距離ワープにはいりました。
約20分後に月付近に出現すると思われます。
地球残存部隊で月に向かえる者は集合するよう指令がでました。」
「おう。俺たちの出番だな。月に向かうぞ。
とりあえずはレベル2解除申請だな。」
「ビトロスさん。地球もしもしダイヤルに電話して、私たちの
レベル2解除の申請をお願いします。」
こたつ氏に頼まれ、私は通信担当として初めての連絡を試みた。
-はい、こちらは地球もしもしダイヤルです。-
「すみません。私は地球王子から電話を頼まれたビトロスと
申します。地球王子とその従者のレベル2解除を申請します」
-地球の状況は承知しています。-
-あなたたち一行は月に向かうことが急務です。レベル2解除を許可します。-
「どうもありがとうござい・・
と私が御礼を言い終わるのも待たず、私たち一行は地球を
離れ宇宙にでていた。言い終わった時には
こたつ氏の作ったフィールドの中、成層圏を出ていた。
私が硬直したまま何もできなかったのはいうまでもない。
王子「久しぶりのレベル2解除と久しぶりの宇宙。腕が鳴るな。」
こたつ「隕石到着には間に合いそうです。月は守ります。」
王子「当然だ。」
あとで聞いたことだが、一行は月と縁が深く、王子は幼い頃
しかられるとよく月の裏側に隠れたそう。今でも秘密基地があるそう。
生身で宇宙に出ることなど想像もできず、恐怖していたのだが、
実際に何の触りもなく宇宙にでている自分に気持ちの整理のまったく追いつかない私であった。
その私にさきほどの電話の最後の言葉がかすかに響いていた。
-あなたもどうか気をつけてください。-
(初稿 2007-02-28 01:43:35)