旗揚げ公演―九州大学演劇部の「4回生」
今回ご案内の「公演」は、九州大学演劇部「4回生」による演劇ユニットの「旗揚げ」のようです。「レ・フレール」とは、「兄弟」というところでしょうか。
2作品の同時公演となっていますが、いずれも “一筋縄では行かない男女関係” が繰り広げられる予感が……。女性特有の “情念” や “執念深さ” が漂って来ます。よく言えば “一途な” ということなのでしょうが、はてさて……。
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大園和登氏による作・演出の『 し返し 』は、〈ユウジ〉という男の部屋で “不条理なし返し” が始まるというもの。“女の恨みは死んでもなおも残り続ける” と言うのは、今に始まったことではありません。「怪談物」の基本コンセプトがそうですね。
この “女の恨み” の “執念深さ” は、男性からみればとうてい理解しがたいものです。女性にしてみれば、何ら疑念も迷いもなく導き出されるものかもしれませんが……。
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秀島朱理嬢の作・演出による『ふたりきり』も、『 し返し 』同様、“女性の執念深さ” から来るのかもしれません。『あの人を私のものにするには、……しかないのだわ。』といった感覚は、膨大なエネルギーを必要とするのでしょう。
【あらすじ】の最後に、《そんな女の愛のお話》……と、どことなく健気なニュアンスがあるようなのですが。“……しかないのだわ” の「……」の部分が気になりますね。
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以上、「2つの作品」の題材は、「よくある話」と言えるものです。それを、今回の若い作・演出家二人が、どのような切り口で “独自の想像世界” へと連れ出してくれるのか。今から楽しみにしています。
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◎九州大学演劇部4回生ユニット:ハートフル・レ・フレール旗揚げ公演
『 し返し 』
◆作・演出/大園和登
【あらすじ】 ユウジには心に決めた人がいた。けれど、ある日目を覚ますと隣りに見知らぬ女性が裸で寝ていた。その女性が現れてからユウジの生活が一変する。シオリと名乗るその女性は一体誰なのか。ユウジの部屋で巻き起こる不条理なし返しが今始まる。女の恨みは死んでもなおも残り続ける。
『ふたりきり』
◆作・演出/秀島朱理
【あらすじ】 むかしむかし、それはたいそう美人な女がおりました。その女は、ひとりの男を心から愛しておりました。しかし、男には妻がおり、さらに何人もの愛人がいたのです。それでも男を諦められないその女は、ある日、こう考えました。「あの人を私のものにするには、……しかないのだわ」――。そんな女の愛のお話。
●公演日時
2014年 10月11日(土) ・13:00~ ・17:00~
12日(日) ・13:00〜 ・17:00〜
※開場は開演30分前
●観劇料金/前売:800円 当日:1000円
※うち「500円」は「ドリンク代」(1ドリンク制)
●会場/箱崎水族館喫茶室
小生にあっては、『山脈をのぼるきもち』の際の「酒井絵莉子」嬢の存在は、未だに強いインパクトを放ち続けています。
それにしても、今年は沢山の “いい役者” に出会えたような気がします。いや、今年もまだまだ先があり、またさらに “いい役者” に巡り会えるはずです。
とにかく小生、「欲が深いオヤジ」です。“いい役者” に “いい舞台美術” に “いい効果・音響” にエトセトラ……。
おうっとっ! 忘れちゃいけねえ~ゼ! “よかあ~キャクホン!” と “ものすご~よかあ~エンシュツヤあ!”
4回生諸兄諸嬢に、 YOROSHIKU!
久しぶりに同期たちが稽古をしている姿がとても心地よく、うれしいです。
頑張ってきます(*´∇`*)