☆本シリーズには『ハザード事典』を参照ください。
比較的安全な「台地・段丘」
今一度【災害と地形との関連】に目を通しましょう。
大きく5種類の【地形】と、その【受けやすい災害】とが「表」にまとめてあります。
「台地・段丘」にある「高・上・中・下位面」は、「(災害が)ほとんどなし」。つまり他の地形にある「内水氾濫」も「土石流」も、「河川洪水」「高潮洪水」「地震・地盤災害」などが「ほとんどない」という安定した地形であることがわかります。「台地・段丘」の「低位面」において「まれに内水氾濫」がある程度です。
ところが、その他の4つの地形には、ほぼ同じような「災害」の可能性があることになります。
しかし、この「基準」はその説明にあるように、『今までの災害調査で得られた災害と地形の関係を整理したもので明確な基準ではありません』としているように、絶対的なものではないのです。
それは「専門的な分析」を信頼しないというのではなく、「災害」が常に「人間智を遥かに超えたもの」であるという厳粛な事実から来ています。
後に『ハザード入門』でも触れますが、「人工地形」ことに「埋立地」や「山を切ったり」(切土)、その「土を盛ったり」(盛土)した「造成地」は、「災害の危険性」がかなり高く、最大限の注意を要します。
なお「表」に出てくる各種「地形」の説明については、【詳しい説明】をクリックすると【土地条件調査】が出てきますので、その「左上」の【各地形分類項目の説明】をクリックしてください。
それによれば、「台地・段丘」は、【台状または階段状の地形】とあります。「土地条件図」では、高いものから「高位面」「上位面」「中位面」「下位面」「低位面」の「5段階」に分類しています。
「低地」に比べて、河床からの「比高」が大きいため水害をうけにくく、また「地盤」も良いため震災を受けにくい地形とあります。
また「後背低地」は「自然堤防」や「砂(礫)堆」などの背後に位置し、河川の堆積作用が比較的及ばない「低湿地」です。非常に「水はけ」が悪く、「地盤」は軟弱となっています。
さらに「旧河道」とは、「低地」の一般面の中で周囲より低い帯状の凹地で、過去の河川流路の跡。非常に浸水しやすく、水はけが悪いようです。なお「旧河道」を埋土や盛土したところは、それぞれ後述の「埋土地」または「盛土地」と表示されます。
地名(字名)などにも地形の特徴が……
また昔からの「地名」ことに「字名」などにも、その土地の「地形」の特徴がよく表現されています。
「島、崎、江、津、浦、沖、河、岸」や「海、川、池、湖」等が「水」と関係が深いことはお判りでしょう。
それに「洲・潟・浜・瀬」や「沼、沢、谷、窪、溝」などもそうです。また「田・井・堤・堀」や、水辺の「植物」を意味する「葦、芦、萩、蓮」、それに水辺に集まる「鳥」の「鴨・鶴・鷺」、さらに「蟹・貝」などの名前からも、「水」と関わりの深い「土地」の特徴がうかがえます。
★★★ 夜のハザード ★★★
――確かに昔から「サンズイ(水)」にちなんだ名前の土地は、用心しなくちゃって言われていたのね。それに「脚の長い鳥」の名前が付いた所も。その手の鳥たちが、お水や餌を求めてせっせとやって来た土地ってことでしょ?
……あら? こんなところに名刺が落ちているわ。
あれっ? これって「水」に深いご縁をお持ちの御仕事の方みたい。 え? もしかしてこの方も、長いおみあしの方 ?❢
……ってことは、あたくし思うに、こちらの「ハザード・マップ」も必要でしょ? そう。絶対に必要よ❢
でも夜のハザードって、暗くて、なぜかとっても密集した所なんでしょ? おまけに、〝この夜のハザードの餌場を、特に好んでに寄って来るいろいろなanimal〟も多いとか……。ああ、やだ やだ……ねえ、そうでしょ❢
ね~え……聞いてる? ねえ? ……あれっ? 眠ちゃったの?❢