昨日の夢 2009年11月28日 23時48分17秒 | 詩 <昨日の夢> 和楽器が奏でる音楽を聴きながら 微睡む 懐かしい風景が流れ流れて 若かりし頃の笑顔がはじける 君と二人笑っている 炎のごとく咲き誇る 真っ赤なサルビアの小道で
雨 2009年07月26日 19時27分08秒 | 詩 つき草(露草)のkiss(写真) 雨 <雨が止んだら・・> 雨が降っている まだ梅雨が明けない 白い雨脚に水煙が立って 雨音が遠く近く聴こえる あなたの愛を知りつつ 心を閉ざしてしまった 降る雨に 心が濡れる 雨音に 涙が零れる 雨が止んだら きっと この雨が止んだら 忘れられる・・
通り過ぎた季節 2009年06月14日 14時35分04秒 | 詩 通り過ぎた季節 ≪青葉の季節より『風薫る・・恋』から~≫ <梅 雨> ふっ・・・と思う あの想いは何だったのかと もしかして、・・錯覚? それとも愛したいという 妄想が一人歩きをしていたのだろうか でも、確かに、あのときは恋に心を燃やし 切なく激しい想いに駆られていた 冷静になって考えると 魔のときに足を踏み入れる寸前だったのかもしれない 踏み止まることができたのは やはり君のおかげ 君の口癖を想い出す 「きみを、これほど愛する人はいないよ きみを誰よりも愛している これ以上、きみを愛する人は現れない それほど、きみを愛している・・」 君に愛された記憶が甦る 抱きしめられた腕の感触が甦る 君の声を想い出す 雨が降っている 季節がひとつ 通り過ぎていく
青葉の季節 2009年05月10日 15時27分40秒 | 詩 <風薫る・・恋> できることなら今すぐ忘れてしまいたい この激しい想いは何処から来るのだろう 意識が朦朧としている それでも涙は頬を伝って零れ落ちる 切ない思いが胸を締め付ける 酒で想いを紛らわそうとしても この辛い気持ちから逃れられない 私の中で あの日を境に恋の炎は既に燃え尽きたと思っていた なのに・・ 18歳も年下の若者に恋するなんて でも 大人の恋は自分を抑制する術を知っている この苦しい想いを 誰にも知られず忍ぶこともできる 私の心の扉をノックしたのは誰? 愛に満ちていた頃の姿(年齢)で 私に会いに来てくれたの? もう、私に話しかけないで 明日になったら忘れるから 何事も無かったように 薫風に吹かれて この季節を通り過ぎるから・・
涙 2008年12月31日 21時20分27秒 | 詩 涙 ≪悲しみ≫ なぜか 強がっている私がいる 本当は強くなんかないのに・・ もしも 君がそばにいてくれたら きっと素直になれたはず 私を守れるのは 私だけ ふと、涙が込み上げる 君のいない淋しさに 悲しい夜を泣き明かす
初 雪 2008年12月04日 20時15分10秒 | 詩 初 雪 ≪白い冬≫ 窓を開けると 外は銀世界 降りしきる雪が 花吹雪のように舞い降りる 手のひらに舞い降りて 儚く消える 白い雪が キラキラと輝く 樹々には 白い花が満開に咲き乱れる 春の桜の花よりも 純白の雪の華が 愛おしい 君が 雪のように消えた 白い冬 君への想いを抱きしめて 降りしきる雪の中に佇むと 静けさに 時が止まる
思い出 2008年10月07日 10時38分55秒 | 詩 ≪笑顔≫ 君の淹れてくれたコーヒーは とても苦かった 思わず顔を顰めると 小気味よさそうに笑いながら 角砂糖を二個、入れてくれたね あの、ほろ苦いコーヒーの味と 君の笑顔を 今でも憶えてる
風になって 2008年09月28日 09時30分13秒 | 詩 ≪風になって≫ ヒューッと風が吹いて 枯れ落ちた、 まだ色の付いていない木の葉の吹き溜まりが カサカサと乾いた音を立てている 雲が急ぐように流れていく 山々はまだ青々としているのに 季節は、もう秋 見上げると 小枝が大きく揺れて 微かに色づいた木の葉が 小刻みに震えて風に耐えている この窓からの変わらない景色を 今は独りで眺める 一陣の風が私の髪を吹き抜けた
祭りの夜 2008年09月13日 01時24分19秒 | 詩 ≪秋祭り≫ 遠くで太鼓の音が聞こえる 近くで鈴虫が鳴いて 月見草が風に揺れている 浴衣を衣紋かけに広げ 思い出の帯を合わせてみる あの日と同じに髪を結う 夕闇の人混みの中で ふと、視線が合う そこに居たのは彼 懐かしさと寂しさが錯綜する 彼の笑顔が懐かしいけれど 君の姿がないのが寂しい 本当に 君はいなくなってしまったの 君は今、どこにいるの 浴衣姿の彼の笑顔に プィっと顔を背けると 昔と同じに彼は笑った いつも君と一緒だった彼に 偶然に出会った 祭りの夜
青春の欠片 2008年08月23日 21時21分15秒 | 詩 ≪青春の欠片≫ とても とても懐かしい 今また 思い出す 若かりし頃の 胸の高鳴りを 言い知れぬ 初めての想い 無邪気な心が どこかへ消えて 胸のときめきに ただ、戸惑っていた 遠い日 声も顔も似ていないのに 何故か君の面影を追ってしまう イケメンなのに 笑うと顔がクシャクシャになる 可愛い 微笑が漏れる 面影は あの日の君に重なる 歩き方と後姿が どこか似ている さり気なく気遣う 優しさが似ている 微睡の中で ふと君に出会ったような そんな気がした 忘れていた青春の欠片を 拾い集めて、そっと 心のポケットに仕舞い込む
恋 心 2008年08月10日 20時48分08秒 | 詩 ≪恋≫ 初恋は 秘かな想い 咲く花の 薔薇の蕾の 膨らみに似て 匂い立つ 赤紫の 陽を浴びて こころ七色 揺れるこの恋 匂い草 過ぎ去りし恋 庭先の 忘れな草に 想いを添えて
立 秋 2008年08月07日 19時48分35秒 | 詩 ≪立 秋≫ ただ漫然と日々が過ぎていく 何気にドアを開けて外に出ると どこか懐かしい風の匂いがした とても愛しい遠い昔の匂い・・ 風立ちぬ 忘れかけていた日々を 思い出させる 秋の風
月下美人 2008年07月23日 20時47分49秒 | 詩 《月下美人》 寛ぎの白い一時 君を想い 黄色の薔薇を見つめる 溜息ひとつ 独り ワインを傾ける ・・好きだったね カマンベールとウィンナー 青い海の映像を観ながら いつしか酔い痴れて ふらり・・ベッドに倒れこむ 薄明かりの部屋に レースのカーテンが風にゆれる 夜の帳の中で 風が優しく頬を撫でていく 君の幻に懐かれて 月の下に咲く花のように 眠りに落ちる