祭りの夜 2008年09月13日 01時24分19秒 | 詩 ≪秋祭り≫ 遠くで太鼓の音が聞こえる 近くで鈴虫が鳴いて 月見草が風に揺れている 浴衣を衣紋かけに広げ 思い出の帯を合わせてみる あの日と同じに髪を結う 夕闇の人混みの中で ふと、視線が合う そこに居たのは彼 懐かしさと寂しさが錯綜する 彼の笑顔が懐かしいけれど 君の姿がないのが寂しい 本当に 君はいなくなってしまったの 君は今、どこにいるの 浴衣姿の彼の笑顔に プィっと顔を背けると 昔と同じに彼は笑った いつも君と一緒だった彼に 偶然に出会った 祭りの夜