水田の田植えが終わり、稲が伸び始めると、今年も来てくれるかなとタマシギ探しに出かけます。今年もやってきてくれました。その前編をまとめてみました。
八月中旬、その姿をやっと見つけることができました。かなり伸びた稲の陰にその姿が見えました。雄です。
この鳥は警戒心が強く、なかなか広いところで姿を見せることはありません。何かがあれば、じっとして様子を見ています。続いて数日後に雌の姿を確認しました。
さらにその翌日、雌雄で姿を現しました。
はじめは、右手の稲の間から少しだけ姿が現し、しばらくはごそごそと動いていましたが、やがて左手に動いていき、一度は中に入りましたが、やがて雌が出てきて右に動き、続いて雄がその後を追って右の稲の中に入っていきました。つがいでいましたから、産卵・子育てが始まればいいのだけれどと思いましたが、何かがあれば移動してしまうことも多くあり、卵が孵るのは三週間ほどかかるようで、それから少し時間を置くこと、観察も短時間でということにしました。
九月の初旬、行ってみると、雄二羽が、畑の横の土手にいるのを見つけました。この鳥は、子育てを雄がやり、メスは新しい出会いのために動くので、その可能性もあるなと思いました。そうであれば、ヒナとともに子育ての活動を見るチャンスが広がるのではと思っています。
これが、八月中旬から九月中旬までの「前編」です。もし、子育ての活動が始まり、それを見ることができれば、「後編」が書けます。ぜひ書きたいと思っていますが、それは鳥任せです。
追記となりますが、野鳥の会などは、鳥の営巣の場所や状況をむやみに公表することを控えてほしいと要請しています。それは、自然の中で生きる鳥たちにとって、慎重に、そして命を懸けて行動することが必要なのが、いのちを繋ぐ活動なのです。ですから、その邪魔をしないのが共生する人間としての基本的な姿勢であることを忘れたはならないからです。この「前編」を書くことをどうしょうかと考えたのですが、野鳥を愛し、自然を尊重する人たちがこのブログを読んでくれており、今書いたことをしっかり考えておられると思い、書くこととしました。よろしくお願いします。