僕は酒屋の長男として生まれた。
小学校2年生から、毎日、キリンレモンとラガービールの配達の助手が日課だった。
この当時 キリンは圧倒的なシェアを持っていた。
今のように、缶ビールではなくビンビールだった。
ビンは重く、配達して終わりではなく、帰りには空きビンを持って帰らなくてはならなかった。
夏休みは毎日 強制的に配達の助手としてこき使われた。
特に 友達と遊びたいときは、本当に嫌だった。
中学生に入学するとクラブ活動後 先輩の鞄持ち 家に帰れば酒・ビールの片付け
本当にクタクタで勉強どころではなかった。
その割には、成績が悪いと親父は
「中卒で酒屋を継げ!」とマジで言っていた。
サラリーマンの家庭の友人が羨ましかった。
この頃から 将来こんな生活から早く抜け出したいと本気で思っていた。
それが、僕が勉強する一番のモチベーションになった。
今 思えば10年くらいまえのASEAN諸国と全く同じだ。
とにかく、「将来酒屋は絶対嫌でもっとちがう仕事をしてみたい!」
しかし、親父は家業が優先で 中学3年の時 やっと少し解放された。
今度は、受験勉強が待っていた。
続きは次回書きます。