父の検査結果を読み解く

2021-10-16 18:05:39 | 
昨日の夜 母に電話しました。
「どうやった?」

「お父さん… アルツハイマーやって。」

静かに話す母の声色に
夜だからなのか
気持ちからなのか
変に勘ぐってしまいました。

「…やっぱりなぁ。なんも無い訳ないから検査したんやけどなぁ。


アルツハイマーって…どんな風になるんだったっけ。」

あれだけ調べたのに
いざ病名がつくと
どんな風になるのかわからなくなって
漠然と病名からくる不安に包まれてしまいました。

「記憶がなくなるやつや。」

「あ、そうやったね。ごく最近の記憶からなくなっていくやつやったかな。」


「うん、検査結果の紙に色々書いてあるけどな、また明日見に来たらいい。」

☆。.:*・゜

その日の夜 変な夢をみた。

父 母 兄 私とオトとメープル 親戚のおじさんと一緒に車で出かけた夢。
小さな車にみんなぎゅうぎゅうで乗っていて、どこに向かうかはわからない。

夢の中で場面が変わり
部屋の中に小バエがいた。

仕方ないかなと夢の中で寝て
夢の中で目を覚ますと小バエが大量に増えていて

びっくりしてマバタキすると
小バエは一瞬にして蛾になり

私は寝室の窓をあけ…


すると一斉に窓から蛾が逃げていき
青空を飛んでいった…

☆。.:*・゜


支離滅裂な夢だったけれど、

確かに私は夢の中で泣いていた場面があった。


車のシーンから場面が変わるその時に

「お父さんが可哀想」って泣いていました。



夢からさめて、
先に目覚めていた夫に話しかけました。



「お父さん…アルツハイマーやってん」


夫は
「うん」とだけ返事をし 何も言ってくれませんでした。


「私らくらいの歳になってきたら、親も色々あるよな。みんな言わないだけで色々のりこえているよね。」




「うん」以外何にも言ってくれない夫。


朝からその後声を殺して1人泣きました。

『うん』以外…いえないよね。

私も逆の立場ならそうなってたと思う。





今朝、お父さんの検査結果の紙を見せてもらいました。

専門用語が羅列され全く読み取れませんでした。

携帯で写真をとり
帰ってからゆっくり読み解きました。

確実に認知症で治療する必要があるということ
大脳白質に脳梗塞の予備軍が沢山あるということ。
脳幹あたりにずっと前に出血した跡があること。
今現在は脳梗塞はみられないということ。


そんなことが書かれていました。


読み解けたから急いで母へ電話しました。

携帯の中から元気な母の声が聞こえてきました。


「 今なぁ、お父さんに私の髪を切ってもらってるねん。
お父さんが色々忘れんようになぁ!


たくましく 明るい母の声が聞こえました。





そしてまた夢の中で思ったことを思い出しました。




そうだった。


泣きながら私は
お父さんに もっと優しくしなくちゃって思ったんだった